空気清浄機は、空気中に浮遊するほこりやハウスダストなどを除去するための機器です。
室内の空気をきれいに保つのはもちろん、加湿機能も搭載されているので、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、その一方で「効果が実感できない」「必要性を感じない」という声も。
そこで本記事では、空気清浄機の効果と必要性について解説します。
効果を実感できない理由や、効き目を発揮させるおすすめの使い方についても取り上げるので、ぜひ参考にしてください。
目次
空気清浄機は効果がないってホント?
空気清浄機は、ほこりや花粉、気になるニオイなど目に見えないものを除去する機器なので、はっきりと効果を実感できない場合があります。
そのため「効果を感じられないなら、導入する必要がないのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかし空気清浄機は、目に見えないところで多くの効果をもたらしています。
次の項目で、空気清浄機を使うことで得られる効果を解説します。
空気清浄機を使うことで得られる効果
空気清浄機の効果は、部屋の空気をきれいに保つだけに留まりません。
実は目に見えないだけで、空気中のさまざまな物質を除去してくれます。
具体的な効果は以下の5つです。
それぞれ見ていきましょう。
花粉・ハウスダストなどアレルギー物質を除去
アレルギー物質が体内に侵入すると、せきや鼻水、目のかゆみなどの症状が出る恐れがあります。とくに花粉の季節やハウスダストが増える夏から秋にかけては、アレルギー症状に悩まされる方も多いのではないでしょうか。
空気清浄機は、空気中に含まれるほこりだけでなく、花粉やカビ、ハウスダストなど、目に見えないアレルギー物質もしっかり除去します。
最近では、アレルギー物質の抑制効果が期待できる「イオン搭載モデル」もラインアップされています。ぜんそく持ちの方やアレルギーの症状に悩んでいる方におすすめです。
製品によって性能の高さや除去率は異なりますが、導入することで過ごしやすい環境を手に入れられるでしょう。
ペットの毛なども吸収
花粉やハウスダストなどの小さな粒子だけでなく、比較的大きなペットの毛やフケも吸い込みます。
犬や猫アレルギーに悩んでいる方は、空気清浄機をペットのいる部屋に設置することで、症状が緩和される可能性があります。
ウイルスを除去
乾燥が気になる秋から冬にかけては、ウイルスや細菌にも気を付けたいところ。
空気清浄機を使用することで、外から持ち込んだウイルスや細菌を抑制する効果も期待できます。
製品によっては、ウイルスを抑制する効果に優れたものもあります。
中でも、シャープのプラズマクラスター技術が搭載されたモデルは有能です。プラズマクラスターイオンを約30秒照射することで、ウイルス粒子の数を91.3%も削減できます。
参考:シャープのプラズマクラスター技術が世界で初めて浮遊する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の減少効果を実証しました|シャープ公式サイト
ウイルスを完全に除去できませんが、感染のリスクを下げることは可能です。
小さな子どもやお年寄りのいる家庭は、ウイルスや細菌を除去する効果に優れた空気清浄機を検討してみてください。
加湿機能があれば乾燥を軽減
空気清浄機の中には、部屋のうるおいを保つ加湿機能が搭載されたモデルもあります。
室内の最適な湿度は、40〜60%といわれています。
40%以下になると肌やのどの乾燥、ドライアイの原因につながります。
さらに、湿度が低いとウイルスの生存率も高くなるため、秋から冬にかけての乾燥しやすい時期には空気清浄機で湿度を保つことが大切です。
また、加湿機能で湿度を保つことで静電気の発生も抑えられます。室内での生活を快適に過ごしたい方におすすめです。
加湿器と空気清浄機を別々に使用すると電気代が高くつきますが、一体化したものを選べば安く抑えられます。1年中使用できるので、収納する手間も省けるでしょう。
脱臭効果があればにおいも除去
脱臭機能が付いた空気清浄機なら、部屋の気になるニオイを除去できます。
中でも、活性炭フィルターが搭載されたモデルは脱臭性に優れています。
部屋の中にこもりがちなたばこ臭、ペットのニオイ、洗濯物を部屋干しした際に発生する生乾き臭、生ごみのニオイなどに悩んでいるかたにおすすめです。
来客が多い家庭や日頃からニオイに悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください。
効果ないと感じたら?実感できない理由
以下に当てはまる場合、空気清浄機の効果を十分に感じられない可能性があります。
なぜ実感できないのかに加え、対処法も解説するので、空気清浄機の効果を感じられない方はチェックしてみてください。
設置場所で空気の循環ができない
空気清浄機は、空気が循環しやすい場所に設置しましょう。
部屋の隅や家具の間など、空気の流れが悪い場所に置くと効果が十分に発揮されません。
また、本体の吸込口や吹出口にも注意が必要です。
壁に密着させたり物を置いたりしてふさいでしまうと、空気が循環しにくくなります。
具体的な設置スペースは製品によって異なるので、事前に取扱説明書や製品ページを見て設置場所を検討するのがおすすめです。
常時稼働していない
外出先から戻ったときや、部屋のニオイが気になるときだけ空気清浄機をつける方がいますが、常時稼働しておくほうが効果的です。
とくに花粉やハウスダストは、一度舞い上がると数時間床に落ちてきません。
空気清浄機を常に稼働していなければ部屋中に舞い、いずれは体内へ侵入してしまいます。
ただ、常に稼働していると電気代が心配という方もいるでしょう。
しかし、空気清浄機は24時間稼働し続けることを想定して開発されているため、それほど大きな負担はかかりません。
部屋の清浄効果を保つためにも、空気清浄機は常時稼働するようにしましょう。
フィルター掃除が十分できていない
空気中のほこりや汚れは、空気清浄機内部に搭載されたフィルターに捕集されます。
稼働時間に比例して汚れは徐々に蓄積するため、定期的に掃除しなければ効果が弱まるだけでなく、かえって不衛生な状態になる場合も。
空気清浄機本来の効果を実感するためにも、1ヶ月に一度、もしくは汚れが気になったときに手入れしましょう。
掃除機でフィルターについたほこりを吸い取る程度で十分です。水洗いすると吸着性能が下がったり、型崩れを起こしたりする恐れがあるので注意してください。
詳しいお手入れの方法は、以下のページを参考にしてください。
▶空気清浄機を掃除して健康な空気を保つ!掃除回数を減らす3つのコツ
フィルターの種類が微粒子に対応していない
空気清浄機の効果を実感できない理由の一つに、集じんフィルターの種類が捕集したい微粒子に対応していないことが挙げられます。
集じんフィルターには大きく分けて4つの種類があり、それぞれ捕集できる微粒子の大きさや対象が異なります。
集じんフィルターの種類 |
微粒子の大きさ |
捕集できる微粒子の例 |
---|---|---|
粗塵用エアフィルター |
~5μm以上 |
花粉・髪の毛・噴霧 |
中性能エアフィルター |
~1μm以上 |
カビ・霧 |
HEPAフィルター |
0.3μm |
バクテリア |
ULPAフィルター |
0.1μm |
ウイルス・たばこの煙・油煙・スモッグ |
ウイルスやたばこの煙などの細かい粒子を捕集したいなら、高性能なULPAフィルターを採用するのがおすすめです。
季節に合わせて設置場所を変えると効果アップ!
空気清浄機は吸引力が低いので、エアコンやサーキュレーターと併用すると、より効果を実感できます。
エアコンと併用する際は、季節に合わせて空気清浄機の設置場所を変えましょう。
冷たい空気は下に、温かい空気は上に集まる仕組みを利用すると、効率よく循環できます。
たとえば夏の場合、設定風量が弱い場合はエアコンの真下に、強い場合は対角線上に設置するとよいでしょう。反対に冬の場合は、設定風量が強い場合はエアコンの真下に、弱い場合は対角線上に設置するのがおすすめです。
なおサーキュレーターを使用する際は、空気の流れに合わせて空気清浄機を設置してください。
空気清浄機は期待する効果に合わせて選ぶ
空気清浄機を選ぶ際は、期待する効果に合わせて選ぶのがおすすめです。
花粉やほこりを対策したい場合はフィルターの集じん性能を、たばこやペットのニオイを抑えたいならフィルターの種類に注目しましょう。
なお、空気清浄機を選ぶ基準で忘れてはならないのが適応畳数です。
部屋の大きさに合う製品を選ぶことで、空気を効率よく清浄できます。
花粉・ほこり対策ならフィルターの集じん性能を重視
花粉やほこりを効率よく除去したいなら、「HEPAフィルター」もしくは「TAFUフィルター」が搭載された製品がおすすめです。
HEPAフィルターは、直径0.3μmの微粒子に対して、99.97%以上の捕集効率が期待できると定められたフィルターです。花粉やほこりのような細かい粒子も逃さずキャッチします。
一方のTAFUフィルターは、国内大手の空調機メーカーであるダイキンが開発したフィルターです。
効果の持続性と耐久力の高さが特徴。フィルターの交換頻度を削減できるため、お手入れを楽にしたい方や、フィルターの寿命を延ばしたい方におすすめです。
たばこ・ペット対策ならフィルターの種類に注目
たばこやペットのニオイが気になる場合は、フィルターの種類に注目してください。
脱臭フィルターや活性炭フィルターが搭載された製品なら、部屋にこもりがちなたばこやペットのニオイをしっかり除去できます。
中でも活性炭を採用する空気清浄機は高い消臭効果が見込めます。
部屋のニオイを徹底的に消したい場合は、活性炭フィルターを選びましょう。
適用畳数も忘れずに確認
空気清浄機を選ぶ際は、適用畳数もチェックしましょう。
適用畳数とは、空気清浄機を30分間稼働させた際に、どの程度の広さを清浄できるのかを表す指標です。製品ページやスペック表に記載されていることが多いため、購入前に必ずチェックしてください。
一般的には、適用畳数が大きい空気清浄機ほど、空気をきれいにする時間が短くなります。
空気を素早く清浄したい場合は、設置する部屋よりも適用畳数が大きい製品を選びましょう。
まとめ
今回は、空気清浄機の効果について紹介しました。
最後にもう一度、本記事の内容をまとめておきます。
- 空気清浄機には、アレルギー物質やウイルス、嫌なニオイを除去する効果がある
- 効果を実感できない場合は、設置場所や常時稼働の有無、フィルター掃除の頻度を見直す
- 空気清浄機を選ぶ際は、花粉対策やニオイ除去など期待する効果に合わせて選ぶのがおすすめ
- ほこりや花粉を除去するなら「HEPAフィルター」もしくは「TAFUフィルター」
- ニオイを徹底的に消したいなら「活性炭フィルター」が搭載された製品を選ぶ
空気清浄機の効果は、本体の性能や搭載されているフィルターによって異なります。
そのため、花粉やほこりを除去したい、気になるニオイを消したいなど、自分が期待する効果に合わせて選ぶのがおすすめです。
なお、空気清浄機の効果があまり感じられない場合は、本記事で紹介した対処法を試してみてください。
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