空気清浄機のフィルターを定期的に交換・掃除することは、性能を大きく左右する重要なポイントです。
そこでこの記事では、空気清浄機のフィルター交換の目安や掃除方法、また頻度について、フィルターの種類別に解説します。空気清浄機の効果を最大化するために、知っておきたい情報です。
目次
空気清浄機のフィルター交換目安は?
空気清浄機のフィルターは数種類あり、それぞれに交換や掃除の頻度は異なります。もっとも頻繁な交換が必要なフィルターであれば、1カ月から3カ月程度が目安です。
空気清浄機のメーカーや製品、また使用する場所によって、フィルターの最適な掃除・交換の頻度が異なります。詳細は、使用中の空気清浄機の取扱説明書や、メーカーのホームページで、ご確認ください。
空気清浄機のフィルター交換頻度
空気清浄機の主なフィルターとその特徴、交換や掃除の目安をまとめたものが、下の表です。
フィルターの種類 |
特徴 |
掃除・交換の頻度 |
|
---|---|---|---|
集じんフィルター |
プレフィルター |
空気中の大きな粒子や異物を取り除く |
1週間に1回程度の掃除 |
HEPAフィルター |
空気中の微細な粒子やアレルゲンを取り除く |
1カ月から3カ月で交換 |
|
脱臭フィルター |
臭いや有害な化学物質を吸着・除去する |
3カ月から6カ月で交換 |
|
加湿フィルター |
空気中の湿度を調整する |
1カ月から3カ月ごとに交換 |
集じんフィルターは1年に1回程度
集じんフィルターには、主に次の3つの種類があります。
- プレフィルター
- HEPAフィルター
- 脱臭フィルター
こまめな清掃が必要なフィルターですが、フィルター自体の交換は1年程度を目安におこなうとよいでしょう。掃除しても取り除けない汚れやフィルター自体の変色が目立ってきた頃に交換するイメージです。
ただし使用する場所の空気が特に汚れている場合や、花粉やハウスダストなどによるアレルギーが気になる季節には、交換頻度を短くするなどの調整が必要です。
脱臭フィルターは半年に1回程度
空気清浄機の脱臭フィルターは、アクティブカーボンフィルターとも呼ばれます。
有機化合物や揮発性有機化合物(VOC)、臭いなど、空気中のガス状汚染物質を吸着・除去するように設計されたフィルターです。空気中の不快な臭いを軽減したり、煙や調理のにおい、ペットの臭いなどを除去したりといったシーンで活躍します。
脱臭フィルターの多くは、高品質の活性炭(アクティブカーボン)を使用しています。活性炭の表面積を広く設計し、臭いの原因物質を吸着・除去する仕組みです。そのため活性炭のサイズによって、臭い物質を吸着できる量は異なります。
活性炭の表面が、吸着した臭いの原因物質に埋め尽くされると、脱臭機能が下がります。空気清浄機を使用する場所に合わせて、3カ月から半年を目安に、フィルター交換してください。
なお脱臭フィルターは、ほかのフィルターと連携することで、強力な脱臭効果を発揮します。脱臭フィルターを長持ちさせるなら、水洗いでこまめに掃除できるほかのフィルターを、常に衛生的な状態に整えることが重要です。
加湿フィルターは3カ月に1回程度
加湿フィルターは、1カ月から3カ月に1回程度の頻度で、交換します。
加湿フィルターは、常に水を含んだ状態で使用するフィルターです。細菌などが繁殖しやすく、フィルターの衛生状態が蒸散する水の品質や清潔度合いに大きく影響します。
こまめにチェックし、汚れやカビの発生がないことを確認してください。また目に見えない汚れや雑菌がたまることがあるため、それほど汚れが気にならない状態でも、3カ月を上限にフィルターを交換してください。
プレフィルターは1カ月に1回程度
プレフィルターは、もっとも頻繁に、掃除および交換する必要があるフィルターです。
空気清浄機におけるプレフィルターとは、空気中の大きな粒子やホコリなどを取り除く、最初の段階のフィルターです。このフィルターは繊維状の素材から作られており、比較的簡単に掃除できるフィルターでもあります。
汚れが目立ったり、目詰まりしている場合は、すぐにフィルターを交換してください。目詰まりがひどくなると、空気清浄機の性能が低下し、効果的な空気の浄化ができなくなる可能性があります。
それと同時に、こまめに掃除機や古い歯ブラシブラシなどを使って、表面のホコリや汚れを取り除くことも大切です。
空気清浄機のフィルター掃除方法
空気清浄機のフィルターは、定期的な交換と並行して、日頃の掃除によるメンテナンスが空かせません。
しかしフィルターの種類によって、掃除の方法が異なります。特に水洗いできるものとできないものの区別は、重要です。
ここでは、空気清浄機の種類ごとに、適切な掃除方法をご紹介します。
【水洗い可】プレフィルターや加湿フィルターはつけ置き洗い
プレフィルターと加湿フィルターは、水洗いできるケースがほとんどです。空気清浄機から取り外してつけおき洗いすると、強く擦らずに汚れを落とせます。
具体的な掃除の手順は、以下のとおりです。
- フィルターを空気清浄機から取り外す
- ぬるま湯に中性洗剤を混ぜる
- フィルターを浸して、しばらく放置する
- 汚れが残っている場合は、軽くこするか、やさしくもみ洗いをして汚れを取り除く
- 水気を十分に切ってからフィルターを乾かす
- フィルターが完全に乾いたら、空気清浄機に再び取り付ける
ほとんどの汚れは、つけ置き洗いで落ちます。ただ落とし切れない汚れがあれば、やさしくもみ洗いして取り除いてください。このときに強くこすると、フィルターの劣化や損傷の原因となる場合があります。力を入れすぎないようにご注意ください。
またフィルターの洗浄が終わったら、十分に乾かしてから空気清浄機に装着します。生乾きの状態で装着すると、カビや雑菌が繁殖する原因になるため、完全に乾かすのがポイントです。ただし直射日光や高温の場所で乾かすと、フィルターを傷めることがあります。自然乾燥で乾かすことが大切です。
詳細な掃除方法は、空気清浄機ごとに異なります。フィルター掃除する前に、お手持ちの空気清浄機の取扱説明書を確認してください。
【水洗い不可】集じん・脱臭フィルターはほこりの除去
集じんフィルターと脱臭フィルターは、空気清浄機のモデルやメーカーによって、掃除方法が大きく異なります。
水洗いできるケースもありますが、水分を伴う掃除方法は一切できないケースもあるので、注意が必要です。特に脱臭フィルターは、水洗いに適さないものが多い傾向があります。
掃除を始める前に必ず、お持ちの空気清浄機が対応している掃除方法について、確認してください。
集じんフィルターと脱臭フィルターについて、およその掃除手順は、以下のとおりです。
水洗いできる場合の掃除手順
- フィルターを空気清浄機から取り外す
- ぬるま湯に中性洗剤を混ぜる
- フィルターを浸して、しばらく放置する
- 汚れが残っている場合は、軽くこするか、やさしくもみ洗いをして汚れを取り除く
- 水気を十分に切ってからフィルターを乾かす
- フィルターが完全に乾いたら、空気清浄機に再び取り付ける
水洗いできない場合の掃除方法
- 掃除機やブラシで、フィルター表面のホコリや粒子を取り除く
- 汚れが目立つ場合は、変色している場合は、速やかにフィルター交換する
適切な掃除方法で、集じんフィルターや脱臭フィルターを清潔な状態に保ちましょう。
使い捨てフィルターで掃除を楽に!
空気清浄機にとって、フィルターを清潔な状態に管理することは、とても重要です。しかし忙しく過ごしていると、コンスタントにフィルター清掃するのは現実的ではないでしょう。うっかり掃除し忘れて、気づけば空気清浄機の性能が低下していた、といった事態にもお散りかねません。
そこでぜひ活用したいのが、使い捨てのプレフィルターです。
空気清浄機の空気を吸い込む場所に貼り付けて使用します。これによって、空気中の大きな汚れや臭いの原因物質などを取り除くことが可能です。
使い捨てプレフィルターは、各メーカーから純正品がリリースされているほか、代替品もあります。よりリーズナブルに活用するなら、100円均一ショップの製品を使用するのもよいでしょう。サイズが合えば、換気扇やエアコン用のフィルターを使ってプレフィルターとするのもおすすめです。
集じんフィルターや脱臭フィルターは高価なため、頻繁に交換するとコストがかかります。少しでもフィルターの寿命を伸ばすなら、ぜひ使い捨てフィルタを併用してください。
フィルター以外のお手入れもしっかりしよう
空気清浄機の性能を十分に引き出しながら、長く使用するためには、フィルター以外の部分の手入れも重要です。
こちらの記事を参考にしながら空気清浄機を掃除して、健康な空気を維持しましょう。
参考記事:空気清浄機を掃除して健康な空気を保つ!掃除回数を減らす3つのコツ
まとめ
空気清浄機のフィルター交換の目安は、フィルターの種類によって異なります。およその目安は、1カ月に1回程度。長くても1年に1回は交換しましょう。
具体的な空気清浄機のフィルター交換頻度の目安は、次のとおりです。
- 集じんフィルターは1年に1回程度
- 脱臭フィルターは半年に1回程度
- 加湿フィルターは3カ月に1回程度
- プレフィルターは1カ月に1回程度
使い捨てフィルターを併用すると、掃除やフィルター交換の頻度を下げることができます。100円均一ショップなどでリーズナブルに手に入るので、ぜひお試しください。
適切な回数のフィルター交換や掃除で、清潔な空気で快適な暮らしをサポートする空気清浄機の機能をフル稼働させましょう。
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