「ロードバイクに興味があるけれど、どうやって選べばいいの?」
「通勤でも使えるロードバイクはある?」
「ロードバイクと一緒に揃えるべきアイテムはある?」
この記事では、初めてロードバイクをお求めになる方にむけて、選び方など必要な情報を、凝縮して解説します。
はじめてのロードバイクに最適なモデルもご紹介しています。この記事を参考に後悔しない最初の一台を選んで、ロードバイクの魅力を存分に堪能してください。
目次
ロードバイクとは?
ロードバイクは、スポーツ用自転車の一種です。ロードレース用に作られた自転車であることから、舗装された道を速く、長時間にわたって快適に走れるように作られています。
ロードバイクの特徴は、次の3点です。
- ドロップハンドルを採用
- タイヤが細い
- 車体が軽い
ドロップハンドルとは、下に大きく曲がった形状をしたハンドルです。自転車競技用に作られました。前傾姿勢を取りやすい形状なため空気抵抗を減らす効果が期待できるほか、上半身への負担が少ないことから、長時間走行しても疲れにくいメリットがあります。
またタイヤ幅は25mm(自転車のスペックの表記としては25C)前後の細いものが主流です。
なおママチャリと呼ばれる街乗り用自転車のタイヤ幅は、35mm前後が主流です。これに比べると、ロードバイクのタイヤ幅はかなりスリムであることがわかります。
スリムなタイヤと軽量化された車体の相乗効果で、軽快な走りが実現するのがロードバイクです。
ただロードバイクはプロユースにも耐えられる性能を搭載していることから、クロスバイクなどに比べて値段が高い傾向があります。安価なモデルでも、10万円程度の予算を見込む必要があるでしょう。
タイヤが細いので、スポーツ用自転車に乗り慣れていないとバランスを取りにくいのも弱点です。
ある程度クロスバイクでスポーツ用自転車に慣れてから、ワンランク上の走りに挑戦するタイミングでロードバイクを選ぶ、もしくは、最初の一台はリーズナブルなロードバイクを選び、慣れた段階でグレードアップするのがおすすめです。
後悔しないロードバイク選びのポイント
初めてのロードバイク選びで最高の一台に出会うために、次の8つのポイントをチェックしてください。
- 用途を明確にする
- 予算を設定する
- 適切なサイズを選ぶ
- フレーム素材の特性を理解する
- コンポーネントの性能をチェックする
- 適切なギア比を選ぶ
- タイヤサイズ・幅を確認する
- ブランドの特徴を考慮する
ロードバイクを使用する用途を明確にする
ロードバイクを選ぶ際は、どういった用途で使用したいのかを明確にしてください。ロードバイクの価格帯は広く、10万円程度から数100万円程度まで展開しています。価格が上がるほどスペックも高くなりますが、用途によってはオーバースペックになる可能性は否めません。
ロードバイクの主な用途は、次の3つがあります。
- 通勤や街乗りなどの日常使い
- ロングライドやヒルクライム
- レースへの出場を目指す
ロードバイクはスポーツ用自転車ですが、スタイリッシュなルックスの魅力も見逃せません。ロードバイク初心者であれば、リーズナブルな価格帯のロードバイクを手に入れて、ファッション感覚で通勤や街乗りなどを楽しむのも素敵です。
ロードバイクを趣味にしている方であれば、有名メーカーのエントリーモデルを選んで、ロングライドやヒルクライムといった趣味として、ロードバイクの特性を発揮できるシーンで楽しむのもよいでしょう。
本格的なレースを視野に入れている場合は、よりグレードの高いロードバイクを選んでください。
どのようなシーンでロードバイクに乗りたいか、イメージを膨らませてから、お気に入りの一台を選ぶのがおすすめです。
予算を設定する
ロードバイクと一緒に楽しみたいシーンがイメージできたら、予算を決めてください。
用途に対して必要十分なロードバイクを選ぶ際の、価格帯の目安は次のとおりです。
ロードバイクの価格帯 |
対応する用途 |
特徴 |
---|---|---|
6万円~10万円程度 |
通勤・通学・サイクリングなどの普段使い |
|
10万円~20万円程度 |
ロングライド・ヒルクライムなどの趣味 |
|
20万円以上 |
レースなど本格的なライド |
|
はじめてロードバイクに乗る場合は、価格帯が10万円程度までのモデルを選ぶのがよいでしょう。
ロードバイクに乗り慣れて、より高いパフォーマンスを楽しみたくなった段階で上位モデルに買い替えれば、無理なく安全にロードバイクの特性を満喫できます。
適切なサイズを選ぶ
ロードバイクを選ぶ際は、サイズ選びが重要です。必ず試乗して、自分の身長などに合ったモデルを選んでください。
ロードバイクは、モデルによってフレームのサイズが異なります。フレームとは、ロードバイクの骨組みをなす骨格部分です。フレームサイズが違うと各部位の寸法や角度といったジオメトリが変わり、ペダルとハンドルの距離や、足付きの感覚も変わります。
ロードバイクの製品紹介ページには必ず、ジオメトリが記載されています。しかし数字だけで判断するのは難しく、同じサイズでもモデルによって乗り心地が違うので、試し乗りして乗り心地やサイズ感を確認することが欠かせません。
画像出典:GIANT ジオメトリの例
なおメーカーによってはロードバイクごとに適応身長を公開している場合がありますが、基準はメーカーごとに異なります。また適応身長なので、最適な身長ではない点にもご注意ください。あくまでも目安として考えるのがよいでしょう。
フレーム素材の特性を理解する
フレーム素材は、ロードバイクの軽さや乗り心地に大きく影響します。ロードバイクを選ぶ際は、フレーム素材ごとの特性を理解した上で検討なさってください。
フレーム素材ごとの特性をまとめたものが、下の表です。
比較項目 |
クロモリ |
アルミ |
カーボン |
---|---|---|---|
重量 |
やや重い |
軽い |
非常に軽い |
剛性(衝撃への耐性) |
低い |
高い |
低い |
衝撃吸収性 |
非常に高い |
高い |
低い |
耐久性 |
錆びやすい |
錆びにくい |
非常に錆びにくい |
価格帯 |
低い |
やや高い |
高い |
用途 |
普段使いなど |
レースなど |
初めてのロードバイクにおすすめなのは、クロモリやアルミフレームです。比較的リーズナブルな価格帯で展開しています。
ある程度メンテナンスに手間をかけられる場合はクロモリを、極力手間をかけたくない場合はアルミフレームを選ぶとよいでしょう。
コンポーネントの性能
コンポーネントとはロードバイクの動きを担う主要なパーツのことで、コンポとも呼ばれます。ロードバイクの走りを支える重要な部分です。コンポーネントは、フレーム、フォーク、ホイール、タイヤ、サドル、ハンドルを除いた、自転車のすべてのパーツで構成されています。
画像出典:YAMAHA
グレードの高いコンポーネントになるほど、変則段数が増え、軽量になり、耐久性や操作性が上がります。ただしその分、価格が高くなる点は否めません。
またコンポーネントは連携が重要なため、同じメーカー、同じグレードで統一したり、互換性のあるモデルとカスタマイズする必要があります。
用途に合わせて選びたいコンポーネントは、次のとおりです。
ロードバイクの用途 |
選びたいコンポーネント |
特徴 |
---|---|---|
通勤・サイクリングなど気軽な用途 |
CLARIS(クラリス) |
|
本格的なライド・レース |
105(イチマルゴ)以上のグレードのもの |
|
適切なギア比
ギアとはロードバイクの前と後ろの車輪部分についている、ギザギザした歯車のことです。ギア比は、前輪のギアであるフロントギアと後輪のギアであるリアギアの、歯車の数の比率を意味します。
ギアの歯の数はT(teeth)で表します。「50T」と表記されている場合は、50枚の歯がついているという意味です。ギア比は、「ギア比=フロントギアの歯数÷リアギアの歯数」の式で算定します。
例えばフロントが50T、リアが11Tのギアのロードバイクであれば、ギア比は50÷11=4.55です。
ギア比 | ペダルの重さ | スピード |
---|---|---|
大きい | 重い | 出る |
小さい | 軽い | 出ない |
レースや、高低差のあるシーンを走る用途が想定される場合は、変速数が多くギアを幅広く切り替えられるロードバイクがよいでしょう。
街乗りなどで平坦な道を走ることが想定される場合や、信号が多くスピードが求められないシーンで乗ることを想定している場合は、ギアを頻繁に切り替える必要ありません。そのため、中段のギアで快適に乗れるロードバイクが最適です。
タイヤサイズ・幅を確認
ロードバイクはスピードが出せるよう、一般的な自転車よりタイヤよりも細く軽い作りになっています。その分衝撃を受けやすく、バランスを取りにくいのが弱点です。
しかし通勤や通学が主な用途のロードバイクであれば、速さより耐久性や乗り心地を重視したいところではないでしょうか。
ロードバイクのタイヤには、カスタマイズ可能というメリットがあります。自分好みの一台になるよう、カスタマイズを重ねるのもロードバイクの楽しみです。
なお一般的に、ロードバイクとクロスバイクのタイヤは、次のようなサイズで展開しています。
- ロードバイク:25C〜28C
- クロスバイク:28C〜35C
軽さやスピードを重視したい場合は25Cを、乗り心地や耐久性を重視する場合は28Cなどのクロスバイクに近いタイヤを選ぶとよいでしょう。
ただしロードバイクによって、対応可能なタイヤのサイズや幅が限定されることがあります。タイヤをカスタマイズする際は対応サイズを確認してください。
ブランドで選ぶ
ロードバイクをリリースしているメーカーやブランドは、多数あります。海外ブランドから国内のメーカーまで、さまざまです。
それぞれの特徴をまとめたものが次の表です。
ロードバイクメーカー・ブランド |
国 |
特徴 |
---|---|---|
Bianchi(ビアンキ) |
イタリア |
|
GIOS(ジオス) |
イタリア |
|
SCOTT(スコット) |
アメリカ |
|
FELT(フェルト) |
ドイツ |
|
COLNAGO(コルナゴ) |
イタリア |
|
RALEIGH(ラレー) |
イギリス |
クラシカルなデザインで有名 |
MARIN(マリン) |
アメリカ |
|
SPECIALIZED(スペシャライズド) |
アメリカ |
|
TREK(トレック) |
アメリカ |
|
CANNONDALE(キャンデノール) |
アメリカ |
|
BRIDGESTONE(ブリヂストン) |
日本 |
世界最大級のタイヤメーカー |
GIANT(ジャイアント) |
台湾 |
世界一の自転車生産台数を誇る |
メーカーやブランドごとに、ロードバイクの特性やデザインが異なります。お気に入りのブランドを探すのも、ロードバイクの楽しみ方のひとつです。
またロードバイクを選ぶ際は、メンテナンスや修理といったアフターサービスの充実度もチェックしてください。長くロードバイクを楽しむなら、実店舗が近隣にあるメーカーを選ぶのがおすすめです。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。
https://sitadori-checker.jp/road-bike-manufacturer
初心者向け!ロードバイクを始めるときに必要なもの
ロードバイクを安全に、かつより一層楽しむために、揃えておきたいアイテムをご紹介します。
法令上必須のものからあると便利なアイテムまで、幅広くピックアップしています。初めてのロードバイク選びの際に、一緒にチェックしてみてはいかがでしょうか。
アクセサリー
ロードバイクに乗る際に必ず用意したいアイテムは、次の7点です。
必須のアイテム名 | 特徴・用途 |
---|---|
警音器(ベル) | 取り付けていない場合、条例・道路交通法の違反になる |
ライト(前灯と尾灯) |
|
ヘルメット | ロードバイクは時速30km程度でるため、事故の際の安全保護のために必須 |
グローブ | 手の負担軽減が期待できる |
サングラス | 視界を確保し安全に走行するために必須 |
鍵・錠 |
|
フロアポンプ(空気入れ) | ロードバイク専用のものが必要 |
バッグに入るサイズの携帯用フロアポンプがあると、不意な空気漏れなどに対応できるので便利です。またサイクリングなどでロードバイクに乗る場合は、飲み物ホルダーなども用意するとよいでしょう。
ウェア
ロードバイクに乗るために必須ではありませんが、専用のウェアを揃えるのもおすすめです。プロに一歩近づいたような気分で、爽快な走りを満喫できるでしょう。
本格的にロードバイクを始めたい場合は、ぜひウェアの購入もご検討ください。
カスタムパーツ
はじめてのロードバイクであれば完成車を購入することがほとんどでしょう。
しかしロードバイクに慣れてきた段階では、カスタムパーツを取り入れて自分だけのオリジナルな一台に仕上げるのも、ロードバイクだからこその楽しみ方です。
カスタムの際は、見た目・速さ・乗り心地のどれを重視するかによってアイテムを選んでください。
カスタマイズアイテム | 用途 |
---|---|
タイヤ | 見た目・速さ・乗り心地 |
ペダル | 速さ・乗り心地 |
ホイール | 見た目・速さ・乗り心地 |
チェーン | 見た目・速さ・乗り心地 |
サドル | 見た目・乗り心地 |
バーテープ | 見た目・乗り心地 |
バルブ・ワイヤー・アウターエンドなどのキャップ | 見た目 |
迷ったら?コスパ最強おすすめロードバイク8選
初めてのロードバイク選びで迷ったときにおすすめな、コスパ最強のロードバイク8選をご紹介します。
リーズナブルなモデルからロードバイクを始めたい方にむけて、10万円までのモデルをチョイスしました。最初の一台として最適なロードバイクばかりです。
ロードバイクデビューのパートナーを選ぶ際の、参考になさってください。
LaBici(ラビチ)|ROAD DISC 700c
画像出典:LaBici
参考価格(税込) |
76,780円 |
サイズ |
450mm:145〜160cm 470mm:155〜170cm 490mm:165〜180cm |
コンポーネント |
シマノ A070 TOURNEY(14SPEED) |
フレーム |
アルミ |
タイヤ |
KENDA K1205 700x28c |
ARAYA(アラヤ)|FED
画像出典:ARAYA
参考価格(税込) |
88,000円 |
サイズ |
450mm・500mm・550mm |
コンポーネント |
シマノ・ターニー/アルタス |
フレーム |
クロモリ |
タイヤ |
KENDA Touring Classics KOAST 650×38B 37-584 アメクロ E/V |
重量 |
13.2kg |
NESTO(ネスト)|FALAD
画像出典:NESTO
参考価格(税込) |
96,800円 |
サイズ |
430mm:150〜165cm 465mm:160〜175cm 500mm:170〜185cm |
コンポーネント |
シマノ・ターニー |
フレーム |
アルミ |
タイヤ |
MAXXIS DETONATOR 700x25C, 仏式, バルブ長48mm |
重量 |
9.7kg |
21Technology(21テクノロジー)|ロードバイク 700c
画像出典:21Technology
希望小売価格(税込) |
53,600円 |
サイズ |
1720×450×880~990mm |
コンポーネント |
シマノ14段ギア |
フレーム |
スチール |
タイヤ幅 |
700×28c |
重量 |
約16.5kg |
CANOVER(カノーバー)|CAR-015 UARNOS
画像出典:CANOVER
参考価格(税込) |
35,980円 |
サイズ |
1710x940x450mm |
変速機 |
シマノ21段変速 |
フレーム |
アルミ |
タイヤ |
700インチ |
重量 |
13kg |
MIYATA(ミヤタ)| Freedom Plus
画像出典:MIYATA
参考価格(税込) |
90,000円 |
適応身長 |
フレームサイズ46cm:155cm〜 フレームサイズ50cm:160cm〜 |
コンポーネント |
シマノCSHG201-9 11-34T |
フレーム |
クロモリ |
タイヤ |
27.5×1.95 |
重量 |
フレームサイズ46cm:12.6kg フレームサイズ50cm:12.8kg |
OTOMO(オオトモ)|NEXTYLE NX-RD001 ロードバイク
画像出典:OTOMO
参考価格(税込) |
75,900円 |
サイズ |
1650x940x460mm |
変速段数 |
21段変速 |
フレーム |
鉄 |
タイヤ |
700x28c |
重量 |
16kg |
THIRDBIKES(サードバイクス)|FESROAD
画像出典:THIRDBIKES
参考価格(税込) |
77,000円 |
適応身長 |
160cm~ |
変速段数 |
14段変速 |
フレーム |
アルミ |
タイヤ |
700 × 28C |
重量 |
11.8kg |
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まとめ
初めてのロードバイク選びで後悔しないためには、次の8つのポイントをチェックすることが大切です。
- ロードバイクの用途を明確にする
- 予算を設定
- 適切なサイズを選ぶ
- フレーム素材の特性を理解して選ぶ
- コンポーネントの性能を確認
- 適切なギア比のものを選ぶ
- タイヤサイズ・幅をチェック
- ブランドやアフターサービスの内容を確認
またロードバイクに乗る際は、次の7点のアイテムは必ず用意してください。
- 警音器(ベル)
- ライト(前灯と尾灯)
- ヘルメット
- グローブ
- サングラス
- 鍵・錠
- フロアポンプ(空気入れ)
特に警音器とライトは法令で定められた必須アイテムですので、ロードバイクを購入する際に一緒にお求めください。
ロードバイクは、乗れば乗るほど魅せられ、楽しさが広がるスポーツ用自転車です。通勤や通学、サイクリングといった日常使いに適したリーズナブルなモデルから、ロードバイクのある暮らしを始めてみませんか。
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