「最近ノートパソコンの調子が悪い。買ってからまだ4年しか経っていないのにもう寿命なのだろうか。」
パソコンの不具合を感じつつも現状まだ使えるなら買い替えるべきかどうか悩みますよね。
ノートパソコンは次の6つの症状が見られたら壊れる前に買い替えの計画を立てましょう。
- 焦げ臭い
- 電源が突然落ちる
- 聞いたことのない音がする
- 頻繁にフリーズする
- 電源が入らない
- 画面が乱れる・真っ黒になる
上記の症状はパソコンの故障の前触れです。これを放置しておくと近いうちに全く使えなくなってしまい、そうなると仕事やライフワークにも支障をきたしてしまうでしょう。
パソコンの平均寿命は5年が目安ですが、ノート型はデスクトップ型よりも一般的に寿命が短いです。それは熱がこもりやすい構造であることと、持ち運びによる振動や衝撃で部品の劣化や消耗が早まるからです。
そのため使い方や性能によってはまだ3,4年しか使っていなくても寿命を迎えてしまうことは十分にあり得るのです。まだ購入して年数が浅いから大丈夫と思わずに、しっかりとパソコンの状態をチェックしましょう。
そこで本記事ではノートパソコンの買い替え時を判断するために次のポイントをお伝えしていきます。
この記事を読めば自分のパソコンが今買い替えるべきなのかどうか判断がついて、その上で買い替えるなら買い替えのポイントを理解でき、買い替えないのなら少しでも長く使うための方法を実践できるようになります。
あなたが自分のパソコンの状態を見極め、ベストタイミングで買い替えをするためにも是非最後まで読んでいってくださいね。
目次
1. ノートパソコンの買い替えは壊れる前兆が出ていたら検討すべき
ノートパソコンは故障の前兆である症状が出ていたら買い替えの計画を立て始めましょう。
ノートパソコンを仕事の必須ツールとして使っている人も多いと思いますが、その場合いざ壊れてしまってからでは下記のような事態を始めとする多くの問題に直面します。
■パソコンが突然壊れてしまったら…
①仕事や学業に支障が出る ②大切なデータが取り出せない ③お買い得時期や欲しいスペックを選べない |
このように実際壊れてしまってからだと影響が多大なので、それを防ぐために壊れる前兆が出たら動き出す必要があります。
壊れる前兆については次の章で詳しく説明しますが、早めの対応が重要であることをこの章でしっかり認識しましょう。
1-1.仕事や学業に支障が出る
仕事などで毎日のようにノートパソコンを使っている人は、ある日突然パソコンが使えなくなってしまった状況を思い浮かべてください。急ぎの書類作成や打ち合わせが出来ず、大きなダメージを受けますよね。
例えば少し前から電源が急に落ちたりする症状が出ていたとします。それはもういつ壊れてもおかしくない状態なのですが、それでも再び電源ボタンを押したらつくので何も対処せずにいたとします。
ある日外出先で取引先に早急に送らないといけない見積書をパソコンで作成していたところ、またもや突然プツンと電源が切れてしまいました。ところが今回に限って何度ボタンを押しても電源が入らず、どうもこのタイミングで壊れてしまった様子。
このように仕事で急いでいる最中に壊れてしまうとそこからの挽回は大変ですよね。不具合の症状が出ているということは近いうちに壊れる可能性が高いので、そういう状態で何も対処せず使い続けるのはあまりにもリスキーでしょう。
1-2.大切なデータが取り出せない
壊れたパソコンに大切なデータが入っており、バックアップがまだ済んでいなかったら厄介です。
パソコンが全く起動しなくなった場合、データを取り出すためにはパソコン専門修理業者にデータの復旧を依頼しなければなりません。
データはまだパソコンが使えるうちに新旧のパソコンを並べてデータ移行を行うのが時間・手間・コスト全ての面で一番なのです。
1-3.お買い得時期や欲しいスペックを選べない
ノートパソコンが壊れてしまった場合、早急にパソコンが必要ならば慌てて買い行かなければなりませんね。
そうなるとその時その販売店の中でベターな商品を購入するしかなく、スペックは選択肢が限られ値段も売値で手を打つ他ないでしょう。
使用しているパソコンがまだ使えるからもったいないと買い替え時期を延ばしていても、結局不本意な購入をするのであればかえって損な買い物になってしまいます。
そうならないためにもパソコンが壊れてしまう前に余裕を持って買い替え計画を立てることが大切です。事前にしっかりリサーチしておき、欲しいパソコンを値段が安くなる時期を狙って買い替えましょう。
2.ノートパソコン買い替えを判断するために知っておくべき危険な症状6つ
実際壊れてしまってからだと大変な事態を招くことが前章で分かっていただけたかと思います。
そうならないためにも繰り返しになりますが壊れる前兆となる症状が出ていたら買い替えを考え始めないといけません。具体的には次の6つの症状があり、緊急度の高い順に紹介していきます。
◎焦げ臭い
◎電源が突然落ちる
◎聞いたことのない音がする
◎頻繁にフリーズする
◎電源が入らない
◎画面が乱れる・真っ黒になる
どの症状もパソコン内部の重要パーツが不具合を起こしているか寿命を迎えているかのサインです。重要パーツが故障か寿命だと近いうちにパソコンが完全に使えなくなってしまうので、そうなる前に早めに対応しましょう。
ではひとつずつ見ていきます。
2-1.焦げ臭い
パソコンから焦げたような異臭がする場合は非常に危険な状態です。そのまま使い続けると発火の恐れがあるので、即刻使用を止めてシャットダウンしてから電源を抜きましょう。
パソコンが焦げた臭いが発生する場合は次のような原因が考えられます。
- ストレージ(HDD)の不具合
- マザーボードの不具合
- ケーブルの断線
いずれの場合でもパソコン内部でショートやパーツ焼けが起こっている状態なので、自分でどうにかできる段階ではありません。ただちに修理に出すか買い替えを行いましょう。
■用語解説
ストレージとは… プログラムやデータを保存するための記憶装置のこと。パソコンに内蔵されている種類ではHDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)が主流。 マザーボードとは… パソコンの電子回路基板のこと。コンピュータシステムの様々なパーツや回路を橋渡しする重要な役割を担う。別称メインボード、システムボード。 |
2-2.電源が突然落ちる
電源が突然落ちることが一度ではなく繰り返し起こるような場合も、近いうちに全く動かなくなる恐れがあるので早急な対応が必要です。
頻繁に電源が落ちるなら主に次のような原因が挙げられます。
◎ストレージの不具合
◎マザーボードの不具合
◎冷却ファンの不具合
◎バッテリーの不具合
原因がいずれの箇所の場合もパーツの故障や消耗による寿命だと考えられます。
この中でバッテリーが原因であると考えられる場合はバッテリーを交換すれば症状が改善されるはずです。これについては3-2-2.バッテリーの場合は交換がおすすめで詳しく解説していきますね。
バッテリーが原因ならばACアダプタをつなげると電源がつくはずなので見分けがつきやすいでしょう。
原因がバッテリー以外ならば不具合の箇所はどれもパソコンの重要パーツなので早めの修理か買い替えが必要です。
中でも冷却ファンが原因の場合は排熱できず高温になり過ぎることによって電源が落ちてしまいます。これを放置するとCPU(パソコンの頭脳である中央処理装置)の故障も引き起こすので使い続けるのは良くありません。
2-3.聞いたことのない音がする
パソコンからこれまで聞いたことのない音が聞こえたら何らかの不具合が起きているサイン。音の違いによって原因が次のように推測できます。
要注意な異音とその原因 キュルキュル、ギュイーン、カコンカコンのような音→HDDの故障の前触れ カラカラ、チリチリのような音→冷却ファンにケーブルが接触している |
原因がHDD、冷却ファンどちらの場合も放っておくといずれパソコンが使えなくなる恐れがあります。
特に冷却ファンがケーブルに接触していると思われる場合はケーブルが断線してしまう危険があるので、状態が悪化する前に修理・買い替えを検討しましょう。
2-4.頻繁にフリーズする
パソコンが頻繁にフリーズする原因はいくつかありますが、その中で故障につながるのがストレージの不具合です。
フリーズが頻繁に起こる以外に次の症状も現れていたらストレージの故障・寿命であると推測できます。
■ストレージが原因の場合に現れる他の症状
|
ストレージが原因である場合、度々起こるフリーズは初期症状の現れです。さらに悪化すると保存していたデータの破損、発熱、ショートなどを引き起こすので、早めに買い替えまたは修理・交換をしましょう。
2-5.電源が入らない
パソコンのスイッチを押しても電源が入らない場合、次の症状が生じている疑いがあります。
- マザーボードの不具合
- バッテリーの不具合
この2つが原因である場合は他の症状も併発している可能性があるので、下表のような症状が起きていないか確認してみてください。
■マザーボードが原因の場合に現れる他の症状
|
■バッテリーが原因の場合に現れる他の症状
|
バッテリーが原因の場合は電源コードを挿していれば電源が入りますが、ずっとその状態では不便ですよね。バッテリーは消耗品ですので交換を検討しましょう。詳細は3-2-2.バッテリーの場合は交換がおすすめでご確認ください。
マザーボードが原因の場合、最初のうちは何度か試すと電源がつきますが、状態が悪化するとある時全く電源が入らないという事態になりかねません。そうなる前に早めの買い替えか修理が必要です。
2-6.画面が乱れる・真っ黒になる
パソコンの画面に異常が見られる場合はマザーボードか液晶モニターに不具合が起きている可能性が考えられます。
どちらの場合も画面が映らないことにはパソコンとして機能しないので、まだ症状が軽度な内に買い替えか修理を行いましょう。
尚、パソコン画面の異常については別の記事でさらに詳しく解説しています。紹介している対処法を行うと改善するケースもあるのでまずは試してみてくださいね。
パソコン画面が乱れている場合の対処法
パソコン画面が真っ黒になった場合の対処法
→パソコン画面が真っ黒になった時の対処法!今すぐに解消できる
3.ノートパソコン買い替えに迷った時の判断ポイント3つ
買い替えるべきパソコンの症状を理解したものの、それでも買い替えか迷う場合は次の3つの視点も判断材料に加えてみてください。
◎OSのサポート期間が終了している
◎バッテリー交換以外の修理が必要
◎カスタマーサポートで買い替えをすすめられる
上記にあてはまる場合はいよいよ買い替えのタイミングなのだと決心しましょう。それではひとつずつ見ていきます。
3-1.OSのサポート期間が終了している
パソコンに何らかの不具合が起きており、さらにOSのサポート期間が終了している場合は思い切って買い替えることをおすすめします。
OSとは… Operating Systemの略でコンピューターを動かすための基本的なソフトウェアのこと。パソコンには必ずOSが搭載されており、代表的なOSにはマイクロソフト社のWindowsとアップル社のmacOSなど。 |
なぜならサポート期間が終了したOSを使い続けるのは安全面でのリスクが大きいからです。
ここではサポートが終了したOSの危険性と、使用しているパソコンのOSを確認する方法をお伝えします。
3-1-1.OSのサポート期間が終了したら発生するリスク
OSは定期的に最新技術を搭載したものがリリースされ、その都度サポート期間が設けられています。その期間が過ぎてしまうとOSの開発社は下記の対応をしてくれません。
■OSのサポート期間が終了すると…
・バグなど何らかのトラブルが起きても保障されない ・セキュリティ更新プログラムが提供されなくなる |
セキュリティ更新プログラムが提供されなくなると未知のウィルスに感染しやすくなり、次のような被害に遭う危険性が高くなります。
■ウィルスに感染すると…
・遠隔操作で勝手に操作される ・意図せずサービスダウンが発生する ・個人情報や関係者連絡先、パスワードなど重要情報を盗まれる |
サポート期間が過ぎたOSを使い続けることのリスクがお分かりですね。
使用しているパソコンのサポート期間が終了しているならアップグレードか買い替えを行う必要がありますが、購入して何年も経つパソコンや不具合の症状があるパソコンならアップグレードも正常に行えない可能性もあります。そういう場合は速やかに買い替えた方が賢明でしょう。
3-1-2.パソコンのOS確認方法
では自分が使用しているパソコンのOSの種類とそのサポート期間を調べてみましょう。Windows・Macでそれぞれ手順は違いますが、どちらも簡単なので試してみてくださいね。
■Windowsのバージョン確認手順
1.「Windowsキー(Windowsのロゴマーク)」を押しながら「R」を押す 2.「ファイル名を指定して実行」が表示されるので「名前」のところに「winver」と入力して「OK」をクリック 3.「Windowsのバージョン情報」が表示されるので確認する |
■macOSのバージョン確認手順
1. 画面左上の「りんごのマーク」をクリック 2.「このMacについて」をクリックして確認 |
自分のパソコンのOSが分かったらそのサポート期限を下記表で確認しましょう。
■Windows
OSの種類 |
延長サポート期限 |
Windows 7 |
2020年1月14日 |
Windows 8.1 |
2023年1月10日 |
Windows 10 |
2025年10月14日 |
Windowsの場合は発売日より約10年間がサポート期間として設定されています。
■macOS
OSの種類 |
リリース日 |
サポート期限 |
macOS High Sierra 10.13 |
2017年09月25日 |
2020年11月12日 |
macOS Mojave 10.14 |
2018年09月25日 |
2021年9月13日 |
macOS Catalina 10.15 |
2019年10月07日 |
ー |
macOS Big Sur 11 |
2020年11月12日 |
ー |
macOS Monterey 12 |
2021年10月26日 |
ー |
macOSについてはアップル社はサポート終了日を公表していませんが、実際には最新分を含めた3種類がサポートされているようです。
3-2.バッテリー交換以外の修理が必要
パソコンに何かしらの不具合が起きている場合、買い替えよりも修理に出す方が安く済むのではと思いますよね。
結論から言うと、ノートパソコンならほとんどのケースで買い替えた方がお得です。
近年は最新スペックのノートパソコンが安価で販売されているので、高い修理費を払って古いパソコンを使い続けるよりも新しいパソコンを買った方が断然コスパが良いからです。
しかし一点だけ、不具合の原因がバッテリーの場合はまずは部品交換をすべきです。
修理か買い替えかの判断ポイントと、バッテリーのケースについて具体的に見ていきましょう。
3-2-1.ノートパソコンは修理より買い替えがお得
ノートパソコンはほとんどの場合で買い替えた方がお得です。
ノート型の主要パーツは大半が5年前後で寿命を迎えるので、一か所修理してもまたすぐ別のパーツが不具合を起こしやすいからです。
しかしパソコンの性能は多種多様なので、必ずしも買い替えがベストとは限りませんよね。
そこで修理か買い替えか判断するためには次の3つの表を見比べてみましょう。今使用しているパソコンの購入価格、新たに欲しいパソコンの購入価格をあてはめてみて考えてみてください。
■買い替えた方が良いノートパソコン修理費の目安
使用期間 |
買い替えた方が良い修理費 |
1~2年 |
新品パソコン価格の60%以上 |
3~4年 |
新品パソコン価格の30%以上 |
5年以上 |
買い替えるべき |
※1年以内はメーカーの保証期間
■新品ノートパソコンの価格相場
使用用途 |
新品ノートパソコン価格相場 |
WEB閲覧、動画視聴 |
5万円以下 |
ビジネス用途 |
5~10万円 |
動画編集・ゲーム |
10~20万円 |
■NEC 修理料金表一部抜粋
修理箇所 |
価格相場 |
メインボード |
¥58,960~62,260 |
HDD |
¥57,640~60,940 |
LCD(ディスプレイ) |
¥67,210~91,960 |
参考:パソコン修理料金表
修理費については、メーカーに依頼すると高額になりがちですが、パソコン業者ならこの表の3分の1程度に抑えられるでしょう。
これは修理業者は交換部品に高価な純正品ではなく互換性のある安価な部品を使用するためです。ただし互換品はトラブルも起こりやすいので修理業者は慎重に選びましょう。
それを踏まえた上でもやはりほとんどのケースで買い替えの方がお得なことが表から分かりますね。
パソコンは驚くべき速さで進化を遂げています。費用は余分にかかっても思い切って最新の機種に買い替えた方が総合的には満足度も高くなるでしょう。
3-2-2.バッテリーの場合は交換がおすすめ
故障箇所がバッテリーの場合は買い替えではなく交換で対応しましょう。
バッテリーは消耗品であるため、パソコン部品の中でも特に寿命が短く約2~3年が目安です。バッテリーの寿命がくるたびに買い替えを行うのはもったいないですよね。
また、バッテリーの交換費用は他のパーツに比べるとさほど高くありません。
費用は自分で交換するか業者に依頼するか、純正品を使うか互換品を使うかで変わってきます。メーカーによっても差がありますが、大体の目安は下表を参考にしてください。
■バッテリー交換費用の目安
交換方法 |
目安費用 |
自分で交換(純正品) |
1~2万円 |
自分で交換(互換品) |
5千円前後 |
メーカーに依頼(純正品) |
2~3万円 |
パソコン修理業者に依頼(互換品) |
1万円前後 |
表の通りバッテリーの交換費用はメーカーに出した場合でもそれほど高くないので、パソコンを購入して数年の場合はやはり交換が適切でしょう。
純正品だと高くなる分メーカー保証もあり安心して使用できます。一方互換品は価格が安い分トラブルが起きやすく、最悪の場合パソコン本体に影響を及ぼす可能性も。どちらが自分のパソコンに合っているかよく考えて選ぶ必要があります。
交換方法については、自分で交換可能かどうかはパソコンによって異なるので、説明書かメーカーHPの商品仕様で確認しましょう。それでも分からない場合はメーカーに直接問い合わせてみてください。
3-3.カスタマーサポートで買い替えをすすめられる
パソコンにあまり詳しくなく自分で決めかねる場合はプロに意見を聞くのも手ですね。
各メーカーの相談窓口でパソコンの症状を詳しく聞いてもらい、そこでプロから買い替えをすすめられたのなら買い替えという決断にも納得がいくでしょう。
主要なメーカー7社の相談窓口を一覧にまとめましたので、是非ご活用ください。近年は電話だけでなくチャットボットなどでも気軽に問い合わせできる企業も増えてきました。
富士通 |
|
東芝(dynabook) |
|
パナソニック |
|
HP |
|
Lenovo |
|
NEC |
|
Apple(Mac) |
「Apple サポート」をApp Storeで(サポートアプリのダウンロードページ) |
4.【買い替えを見送る場合】少しでも長く使い続けるためのポイント4つ
買い替えを見送る場合は今のノートパソコンを少しでも長く使えるよう心がけましょう。そのためには次の4つのポイントに注意しないといけません。
◎衝撃や振動を与えない
◎電源をつけっぱなしにしない
◎熱や結露に注意する
◎不要なデータを削除する
パソコンは使用状況によって寿命も変わってくるので、今一度使い方を見直してみてくださいね。
4-1.衝撃や振動を与えない
ノートパソコンは持ち運びの機会が多いと思いますが、衝撃を与えないよう十分注意しましょう。パソコンを落とすなどして強い衝撃が加わると最悪パソコンが破損する恐れがあります。
では少しの衝撃なら問題ないのかというと、軽い振動でも積み重なると大きなダメージになります。振動が繰り返されるとネジや接合部の歪み、摩擦による接触不良や断線などのトラブルを引き起こしかねません。
パソコンを衝撃や振動から守るためには次の対策を徹底しましょう。
■パソコンを衝撃・振動から守る方法
|
ケーブルなどはつい接続したまま収納しがちですが、もし衝撃が加わった場合圧力が接続部の一点に集中しがちなので危険です。面倒ではありますが毎回外して収納しましょう。
もちろんノート型は持ち運ぶことを前提に作られているので、デスクトップ型よりは衝撃や振動に強い設計です。それでも雑に扱い続けると確実に寿命を縮めることになるので、丁寧に扱うよう心がけたいですね。
4-2.電源をつけっぱなしにしない
電源の入れっぱなしはよくありません。使用していなくても電源が入っているだけで各パーツは消耗していきます。
離席が長くなる場合は一度シャットダウンをしましょう。しかし頻繁にシャットダウンと起動を繰り返すのも逆にパソコンに負荷をかけてしまいます。
そこで電源を切る目安として、90分以上使用しない場合はシャットダウンを、90分以内に再度使う場合はスリープモードにしておくといいでしょう。
■電源を切る目安
90分以上使用しない…シャットダウン 90分以内に使用再開…スリープ |
ただしMacの場合この限りではなく、MacBook・iMacとも使用しない時はスリープ状態にするのが推奨されています。
Macはスリープ状態でも消費電力がごくわずかのため、通電していてもパーツや電池をほとんど消耗しません。メンテナンスやアップデート時以外は電源を切る必要はないでしょう。iPhoneと同じですね。
4-3.熱や結露に注意する
パソコンは精密機器のため熱と液体に弱いので、使用環境には細心の注意を払いましょう。夏と冬それぞれの注意事項をまとめました。
■夏の注意事項
・直射日光の当たる場所に置かない ・極端に暑い室内で使用しない |
■冬の注意事項
・窓際に置かない ・寒い屋外から暖かい室内に持ち運んだ時の温度変化に気を付ける |
もし結露がついてしまったらまずは水分をしっかり拭き取ります。それからパソコンが室温と同じぐらいになるのを待ってから電源を入れましょう。結露はパソコンの表面だけでなく内部にも付着している可能性があるので、すぐに電源を入れるのは危険です。
4-4.不要なデータを削除する
不要なデータは定期的に削除しましょう。
データの容量がフルに近い状態だと動作処理が重くなってディスクに負荷がかかります。データを減らせば負荷も軽減できるので、定期的に容量をチェックしてクリーンアップを行いましょう。容量が少ないと動作もサクサクと進むので使いやすさもアップしますよ。
データの削除方法をWindowsとMacでそれぞれまとめたので手順に従って進めてくださいね。
■Windowsクリーンアップ手順
1.画面左下の検索ボックスに「ディスク クリーンアップ」と入力 2.クリーンアップしたいドライブを選択し、「OK」をクリック 3.削除するファイルを選んで、「OK」をクリック |
■Macクリーンアップ手順
1. 画面左上の「りんごのマーク」をクリック 2.「このMacについて」をクリック 3.「ストレージ」をクリックしてデータ保管に利用できるストレージ容量を確認 4.「管理」ボタンをクリックして4つのストレージ最適化方法を選ぶ 4つの方法…iCloudに保存・ストレージを最適化・ゴミ箱を自動的に空にする・不要なファイルを削除 |
4つのストレージ最適化方法についてはAppleのHPに詳しい説明があります。どれがいいのか悩む場合は参考にしてみてください。
Macのストレージ領域を最適化する – Apple サポート (日本)
5.【買い替えを決めた場合】ノートパソコン買い替えのポイント3つ
ノートパソコンを計画的に買い替えると決めたなら、買い替えはできるだけコストを抑えたいですよね。新しいパソコン選びも失敗したくありません。
そこでこの章ではノートパソコンの買い替えで知っておきたいポイントを3つ紹介していきます。
◎ストレージはSSDを選ぶ
◎お買い得な時期を狙う
◎旧パソコンは下取りに出す
この3つのポイントを押さえておけば満足のいく買い替えができるので、しっかりと頭に入れておきましょう。
5-1.ストレージはSSDを選ぶ
買い替えの際はストレージはSSDを使ったモデルのパソコンが断然おすすめです。
ストレージとは… プログラムやデータを保存するための記憶装置のこと。パソコンに内蔵されている種類ではHDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)が主流。 |
ここではSSDを選ぶメリットとSSDのサイズを選ぶときのポイントを見ていきましょう。
5-1-1.SSDを選ぶメリット
SSDを選ぶメリットは大きく2つあります。
■SSDのメリット
①寿命が長い ②衝撃に強い |
メリット①寿命が長い
SSDはHDDより圧倒的に寿命が長く、使用状況によって異なるもののHDDは約3年、SSDは約5~10年が寿命の目安です。
これはHDDはモーターを動かして作動するという物理的動作があるのに対し、SSDは電子的動作のため故障や劣化が起きにくいためです。
ストレージの故障は2章で解説した通り頻繁にフリーズしたり電源が落ちたりといった症状を引き起こすので、SSDの方が安心して長く使用できそうですね。
メリット②衝撃に強い
HDDは衝撃に弱いため持ち運びのシーンが多いノートパソコンでは故障のリスクが高まります。SSDはHDDに比べると衝撃に強いので、ノートパソコンならばSSDの方が向いているでしょう。
他にもSSDは静穏性が高く消費電力が少ないなどメリットが多数あります。そのため近年では内蔵ストレージはHDDよりもSSDの方が主流になってきました。
一方でHDDは大容量のデータを扱うのに適しています。しかしSSDでも価格は上がるものの大きい容量を選ぶこともできるので、総合的に見ればやはりSSDの方がノートパソコンにはおすすめです。
5-1-2.SSDのサイズの選び方
SSDはパソコンのモデルやシリーズによって容量が異なります。下表は使用用途別の最適容量を一覧にしたものなので、こちらを参考に自分に適したサイズを選んでくださいね。
SSDの容量 |
使用用途 |
120GB~128GB |
WEB閲覧、動画視聴 |
240GB~256GB |
ビジネス用途 |
480GB~512GB |
動画編集、ウェブ制作 |
960GB~1TB |
ゲーム |
使用しているうちに容量が足りなくなるようであれば後からストレージを外付けすることも可能です。
5-2.お買い得な時期を狙う
計画的に買い替えを行うならお得な時期を狙って新しいパソコンを購入しましょう。
パソコン市場では安く購入できるチャンスが3つあるので、おすすめ順に紹介していきます。
■パソコンがお買い得になる時期
①決算期(3月・9月) ②ボーナスの時期(7月・12月) ③モデルチェンジのタイミング(1月・5月・10月) |
①決算期(3月・9月) |
・特に3月が多くの販売店が決算セールを行うため、最もお得にパソコンを購入できるチャンス ・企業によっては決算期が違うところもあるので、候補の店舗の決算期がいつか事前にリサーチが必要 |
②ボーナスの時期(7月・12月) |
・多くの日本企業では7・12月にボーナスが支給されるため、各販売店もそれに合わせてセールを開催 ・特に12月は年末セールも重なりお買い得 |
③モデルチェンジのタイミング(1月・5月・10月) |
・ノートPCの場合1・5・10月に最新モデルが販売開始。この時期に旧モデルは価格が下がりやすい ・型落ちモデルでも問題ない場合は狙い目 |
旧パソコンの調子を見ながらベストタイミングで買い替えを行いましょう。
5-3.旧パソコンは下取りに出す
パソコンの処分方法はいくつかありますが、買い替えならば下取りがお得になるケースが多いのでおすすめです。
パソコン下取りサービスとは… 新しいパソコンを購入することを条件に引き取ってもらうこと。 |
■下取りのメリット
|
下取りサービスは家電量販店やパソコン販売店で取り扱っています。下取りの条件やサービス内容は各社でかなり異なるため事前に何社かに問い合わせた方がベター。その際は次の項目を忘れずに確認しておきましょう。
■下取りを依頼する際のチェックポイント
|
パソコンの状態が悪く下取りをしてもらえない場合や、下取りの条件に納得がいかない場合は他の方法で処分しましょう。
他の廃棄方法については下記の記事で詳しく紹介しています。ケース別で適切な廃棄方法が見つかり、さらにデータ消去についても理解できるので、併せてご一読くださいね。
パソコンの適切な廃棄方法7つ|自分に合った方法で安全に手放そう
6.まとめ
本記事を読んで買い替えるかどうか決断できたでしょうか。
最後にもう一度本文で紹介した判断基準をおさらいしましょう。
買い替えは壊れる前兆で判断|危険な症状6つ |
①焦げ臭い ②電源が突然落ちる ③聞いたことのない音がする ④頻繁にフリーズする ⑤電源が入らない ⑥画面が乱れる・真っ黒になる |
判断に迷ったら… |
⇒買い替えを! |
上記を元に今回は買い替えを見送ると判断した場合、今のパソコンを少しでも長く使い続けられるよう次の内容を実践しましょう。
少しでも長く使い続けるためのポイント4つ |
1.衝撃や振動を与えない 2.電源をつけっぱなしにしない 3.熱や結露に注意する 4.不要なデータを削除する |
このタイミングで買い替えると判断した場合は、次の買い替えのポイントを押さえておきましょう。
ノートパソコン買い替えのポイント3つ |
1.ストレージはSSDを選ぶ 2.お買い得な時期を狙う 3.旧パソコンは下取りに出す |
この記事を読んで今回あなたが納得のいく選択ができ、ベストなタイミングでノートパソコンの買い替えをできることを願っております。
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