「省エネのために電子レンジを買い替える必要ってあるかな?」
電気代の値上げが続くと、節約のために省エネ性能の高い製品に買い替えるべきか悩みますよね。
先にお伝えしておくと、よっぽど古い電子レンジでないなら、省エネのために買い替える必要はありません。
電気代が高くなっている今、電化製品の見直しはランニングコストを考えると確かに良い選択です。
実際、国の政策で各家電製品のエネルギー消費効率が上がり、省エネ性能の高い製品が次々と発売されています。電子レンジも例外ではなく、企業努力によりエネルギー消費効率が10.5%改善されました。
現在の電子レンジの省エネ基準は以下の表の通りで、年間でだいたい2,000円前後の電気代がかかっています。
電子レンジの種類 |
年間消費電力量(kWh) |
年間でかかる電気代 |
単機能レンジ ※オーブン機能のないもの |
59.7 |
1,612円 |
オーブンレンジ ・ヒーター露出あり ・庫内容積30L未満 |
72.6 |
1,962円 |
オーブンレンジ ・ヒーター露出なし ・庫内容積30L未満 |
69.9 |
1,888円 |
オーブンレンジ ・ヒーター露出なし ・庫内容積30L以上 |
78.3 |
2,113円 |
オーブンレンジ ・熱風循環加熱方式 |
69.9 |
1,885円 |
しかし注意したいのは、電子レンジの省エネ性能が10年前からほとんど変わっていないということ。
後ほど詳しく説明しますが、2008年度に省エネ基準をクリアして以降、年間消費電力量はほぼ横ばい状態が続いています。
なぜこの10年もの間、なぜ省エネ性能が上がっていないのか気になりますよね。
そこで本記事では、電子レンジの性能について、どこよりもわかりやすく解説していきます。
本記事のポイント
◎ 最新の電子レンジの省エネ度を解説
◎ 省エネ電子レンジの電気代が分かる
◎ 今の電子レンジの省エネ度をチェック
◎ 省エネ電子レンジの買い替えのタイミングと選び方
省エネ性能はあまり変わらなくても、機能が大きく向上しているため、もしかしたら電子レンジを買い替えた方がメリットがあるかもしれません。
この記事を最後まで読むことで、最新の電子レンジ事情を理解した上で、電子レンジを買い替えるべきかしっかり見極められますよ!
目次
電子レンジの電気代はW数ではない
電子レンジに表示されている500Wや600Wという数字は電子レンジの消費電力とはことなります。表示されている数字は定格高周波出力と呼ばれており、食品を温めるときに必要な高周波のみのW数を表したものです。
実際のところ、温めるだけでなくターンテーブルやファンを回すエネルギーも必要となるため、電子レンジの消費電力は定格高周波出力として表示された数値よりも大きくなります。
電子レンジの電気代を計算するときは、カタログに記載されている年間消費電力量を参考にしましょう。
年間消費電力量は、家電を1年間使用したときに消費する電力量をあらわしたものです。実際に使用されている状況を想定した測定基準をもとに算出されています。
電子レンジのように測定中に消費電力が変動するタイプの家電では、年間消費電力量から電気代の目安を推し量ることができます。
電子レンジの年間あたりの電気代計算式は次のとおりです。
年間消費電力量(kWh)×1kWhあたりの電力量料金(円)=1年あたりの電気代目安
電子レンジの年間消費電子量は10年前からほとんど変わっていない
電子レンジの省エネ度は、10年前からほぼ変わっていません。
省エネ電子レンジとは、カンタンに言えば「年間消費電力量」が小さい製品のこと。省エネ性能が高いほど、年間の消費電力量が小さい=電気代がかからないということです。
実際に最新の電子レンジがどのくらい消費電力がかかるのか、詳しくみていきましょう。
2021年度の電子レンジの年間消費電力量は59.7~78.3kWh
最新の省エネ電子レンジの年間消費電力量は、平均で59.7~78.3kWhです。
これを電気代に換算すると、年間で1,612~2,113円となります。
この数値は、経済産業省発行の「省エネ性能カタログ2021年度版」に掲載された省エネ電子レンジ製品の平均値で、2022年3月時点で最新の情報です。
以下のように電子レンジの種類によって平均値が算出されており、かかる消費電力量も種類により異なります。
電子レンジの種類 |
年間消費電力量(kWh) |
年間でかかる電気代 |
単機能レンジ ※オーブン機能のないもの |
59.7 |
1,612円 |
オーブンレンジ ・ヒーター露出あり ・庫内容積30L未満 |
72.6 |
1,962円 |
オーブンレンジ ・ヒーター露出なし ・庫内容積30L未満 |
69.9 |
1,888円 |
オーブンレンジ ・ヒーター露出なし ・庫内容積30L以上 |
78.3 |
2,113円 |
オーブンレンジ ・熱風循環加熱方式 |
69.9 |
1,885円 |
シンプルな温め機能のみの単機能レンジは、最も年間消費電力量が小さいです。
逆に大きい多機能なオーブンレンジになると、単機能レンジよりも年間消費電力量が増えます。
2008年から電子レンジの年間消費電力量は変わっていない
電子レンジは最新のものが一番省エネ性能に優れているのは?と思う方もいるでしょう。
しかし、オーブンレンジの年間消費電力量の推移を見ると分かるように、ここ10年はほとんど電力量が変化していません。
つまり、省エネ性能に関しては、今も10年前もさほど変わっていないということです。
電子レンジが大きく省エネ性能が向上したのは、およそ15年前の2008年頃。
日本には、オイルショックを契機として生まれた「省エネ法」と呼ばれる法律があるのをご存知でしょうか。
省エネ法とは? |
1979年に制定されたエネルギーの使用の合理化等に関する法律のこと。 燃料・熱・電気の3つのエネルギーを効率的に利用していく目的がある。 |
省エネ法は、1979年の制定から現在に至るまで、何度も改定を繰り返しています。
とくに電化製品の省エネ性能を大きく向上させたのは、1998年のトップランナー制度の導入です。
トップランナー制度は、省エネ性能向上の目標値(目標基準値)を対象機器ごとに定めて、エネルギー消費効率の改善を促すことを目的として定められました。
トップランナー制度の対象機器は、2022年時点で32品目あります。電子レンジは2006年に対象機器に指定されて、2008年度までにエネルギー消費効率を改善するよう求められたのです。
電子レンジの省エネ基準目標値 |
|||
機能 |
加熱方式 |
庫内容積※ |
目標基準値(kWh/年) |
単機能レンジ (オーブン機能がないもの) |
ー |
ー |
60.1 |
オーブンレンジ |
ヒーターの露出あり |
30L未満 |
73.4 |
30L以上 |
78.2 |
||
ヒーターの露出なし |
30L未満 |
70.4 |
|
30K以上 |
79.6 |
||
熱風循環加熱方式 |
ー |
73.5 |
※「庫内容積」とは、家庭用品品質表示法(昭和37年法律第104号)に基づく電気機械器具品質表示規定で定める加熱室の有効寸法より算出した数値です。
参考:総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会 電子レンジ判断基準小委員会 最終取りまとめ
電子レンジの省エネの目標基準値は上記の表の通り。目標年度であった2008年度にこの基準をクリアしています。
2008年以後は、目標基準値をクリアした製品は発売されるものの、年間消費電力量自体は大きく向上することもなく、現在に至っています。
電子レンジの消費電力量が変わらない理由
ここで疑問になるのが、「2008年度以降、なぜ省エネ性能が上がっていないのか?」ということでしょう。
電子レンジの省エネ度が変わらないのには理由があります。
じつは、電子レンジのコアとなるマグネトロンの消費効率を上げるには限界があるため、大幅に省エネ度を上げることができないのです。
マグネトロンとは? |
「マイクロ波」という電波を発生させる装置のこと。電子レンジの中に入れた食べ物や飲み物の水分により、振動・摩擦熱が生じて食品が温められる。 |
資源エネルギー庁の今後対応に関する整理案でも、「マグネトロンの効率改善や伝熱の調理器具という位置づけを勘案すると、これ以上の見直しは難しい」との見解を示しています。
そのため、2008年度の目標達成後は省エネ基準の見直しが行われておらず、現行基準を維持し続けている状況です。
- 待機時消費電力の削減
- マイクロ波の照射方法の変更
- 耐熱性能の向上
上記の方法により、多少の改善余地があるとされています。しかし、年間消費電力量に大きな影響を与えるほどの改善は見られません。
このことから、マグネトロンを利用する仕組み上、これ以上電子レンジの省エネ度を上げるのは難しいと推察されます。
電子レンジの使用でかかる電気代
最新の省エネ電子レンジの電気代は、年間で平均約2,000円前後と非常に安いです。
電子レンジは一時的に使用する消費電力は大きいものの、1回に使用する時間が短いため、電気代自体は安くすみます。
電気代を算出するための年間消費電力量は、一般財団法人省エネルギーセンター実施の「電子レンジの使用実態アンケート調査」により弾き出された平均的な使用実態に基づいて算出されています。
加熱メニュー |
実容器の種類 |
1回あたりの加熱質量(g) |
年間あたりの加熱階数(回/年) |
冷蔵食品の加熱 |
大皿・丼(陶器) |
285 |
363 |
中皿・茶碗(陶器) |
125 |
314 |
|
冷凍食品の加熱 |
大皿・丼(陶器) |
285 |
99 |
中皿・茶碗(陶器) |
125 |
115 |
|
生もの(冷凍)の解凍 |
大皿・丼(陶器) |
245 |
55 |
中皿・茶碗(陶器) |
125 |
13 |
|
飲み物の加熱 |
コップ(ガラス) |
185 |
205 |
※オーブン機能の加熱回数は31回、年間待機時間は6,400時間で試算
- 毎日3回以上なにかしら電子レンジで温めている
- 月2、3回オーブンを使っている
イメージしにくいかもしれませんが、上記のような使い方をすると年間電気代は約2,000円前後になります。
もし電子レンジを使う頻度が少ないなら、年間電気代はもっと下がると考えていいでしょう。単機能電子レンジはオーブンを使用しないため、その分だけ電気代も下がります。
電子レンジの電気代を節約する方法
契約プランの時間帯に注目する
時間帯によって電気料金の単価が違うプランを契約している人は、当然のことながら電気代が高くなる時間帯に多くの電気を使うとその分電気代は高くなります。
電気料金が高い時間帯と電気を多く使う時間帯が被っている場合、プランの再検討が必要です。
電気料金のプランは生活スタイルの変化に合わせて、適宜見直ししましょう。なんとなく使い続けていると知らない間に損を積み重ねる結果になってしまいます。
電子レンジ内を定期的にキレイにする
電子レンジの庫内が汚れていると、汚れに電波が反応してしまい、電力効率が低下してしまいます。電気代がかさむだけでなく、発火の原因にもつながるため注意が必要です。
庫内の掃除は固く絞った布をつかって汚れを拭き取ります。ターンテーブルの汚れはスポンジを使いましょう。
頑固な汚れは、耐熱ボウルなどに水や重曹水を入れて3分程度温めたあと、しばらくそのままにして庫内を蒸らすと落としやすくなります。
温めるときは熱効率がよい場所をつかう
ターンテーブルタイプの電子レンジの場合、食品をターンテーブルの真ん中ではなく外側に置いたほうが温まりやすくなります。
逆にフラットタイプの場合は、中央に置くと熱効率を最大限に高めることができます。
細かい節約術ですが、毎日電子レンジをつかう場合はそう簡単には見逃せない方法です。
持っている電子レンジの省エネ度の確認方法
ここで気になるのは、いま家で使っている電子レンジの省エネ度ではないでしょうか。年間消費電力量と電気代は自分でもチェックできるので、早速確認してみましょう。
前提として、電子レンジの年間消費電力量は以下のように計算します。
年間消費電力量の計算方法 |
電子レンジ機能の年間消費電力量+オーブン機能の年間消費電力量+年間待機時消費電力量 |
▼計算例
電子レンジ機能の年間消費電力量が60.0kWh
オーブン機能の年間消費電力量が10.0kWh
年間待機時消費電力量ゼロ の場合
60.0kWh+10.0kWh+0.0kWh=70kWh/年
家庭用品品質表示法の規定で、電子レンジの側面ラベルに年間消費電力量が表記されているはずです。
計算した年間消費電力量が、前述した電子レンジの目標基準値より低いほど「省エネ度が高い」と言えます。
<電子レンジの側面ラベルの例>
この年間消費電力量から電気代も計算できます。
年間でかかる電気代の計算方法 |
年間消費電力電力量(kWh)×1kWhあたりの電気単価(27円) |
この1kWhあたりの電気単価27円というのは、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力目安単価です。電力会社や契約プランによって単価が異なるため、あくまでも目安として考えましょう。
ただし、古い電子レンジには年間消費電力量の記載がないことも。実際、2005年製の電子レンジには、年間消費電力量の表記がありませんでした。
年間消費電力量は、自分で計算するのは複雑すぎて正直難しいです。
もし記載がないなら、説明書や仕様・スペックの書かれたサイトを探してみましょう。「待機時消費電力量ゼロ」のような省エネ性能の有無を確認できることがあります。
なお、電子レンジの年間消費電力量がわからなくても、電気代自体は自分で計算することも可能です。
1時間あたりの電気代の計算方法 |
消費電力(W)÷1,000(kWに変換)×1kWhあたりの電気単価 |
▼計算例
500Wで冷凍食品を5分間温めた場合
⇒消費電力1,000Wで計算
1,000÷1,000×27=27円/h
27円÷60分×5分=2.25円
注意したいのは、ワット数と実際の消費電力は違うということ。
電子に書かれている「500W」「1,000W」などのワット数は、定格高周波出力と呼ばれる温めるエネルギーの強さのことです。
一般的には、定格高周波出力の1.5~2倍程度の消費電力がかかるとされています。
例えばワット数500Wの電子レンジで温めるとしたら、かかる消費電力はおよそ1,000Wです。
いずれにしても、省エネ基準の目標年度が2008年度なので、それ以前の製品の省エネ度はあまり期待できないと考えてください。
電子レンジの側面ラベルで確認が取れるので、今すぐチェックしてみてくださいね。
15年以上電子レンジを使っているならすぐ買い替えるべき
もし電子レンジを15年以上使っているなら、省エネ度を考えるとすぐ買い替えるべきです。
なぜなら省エネの目標基準を設けられる前の製品は、消費電力量を考慮していない製品が多いから。
実際、家庭用品品質表示法で電子レンジに年間消費電力量の表記が義務化されたのは、2007年8月からとなっています。
▼義務化された項目(定格高周波出力1kWh以下の電子レンジの場合)
- 外形寸法
- 加熱室の有効寸法
- 区分名
- 電子レンジ機能の年間消費電力量
- オーブン機能の年間消費電力量
- 年間待機時消費電力量
- 年間消費電力量
- 使用上の注意
※参考:官報:号外第176号
つまり、2007年8月以前の電子レンジは、年間消費電力量も分からない「省エネを意識していない製品」と言えるでしょう。
省エネ性能を考えれば、15年以上も前の製品なら買い替えるのがお得です。
逆に2008年度以降の電子レンジは、省エネだけを気にするなら買い替える必要はありません。
前述の通り、電子レンジの省エネ度は2008年度をピークに同程度の水準をキープしています。よっぽど古いものでないなら、お得度はさほど変わらないと考えていいでしょう。
省エネ電子レンジに買い替えるべき4つのタイミング
とはいえ、電子レンジを買い替える理由は、なにも省エネ性能だけではないですよね。
いまは、一台で様々な調理ができる多機能な製品も増えています。省エネ性能は変わらなくても、料理性能が大きく向上している電子レンジが非常に多いです。
使い勝手の良い電子レンジに買い替えて今より生活を豊かにするのも、賢い選択肢と言えるでしょう。
買い替えのタイミングは、大きく分けると4つあります。
- 電子レンジが寿命に近づいたとき
- 電子レンジが安くなっているとき
- 時短で料理したいとき
- 本格調理する頻度が増えたとき
早速くわしく見ていきましょう。
電子レンジが寿命に近づいたとき
電子レンジが寿命に近づいてきたら買い替え時です。
なぜなら、異音や突然止まるなどの故障が増えたり、食品が温まりにくくなり温め直しが増えるなど、使っていくなかでストレスになることが増えるからです。
一般的には、購入してから8~10年が寿命の目安となります。
- メーカーの部品保有期間が8年のため、修理ができなくなる
- マイクロ波を発生させるマグネトロンの寿命が1,000~2,000時間しかない
寿命と言われる理由は上記の通りで、ある程度時間が経つと修理もできず温めもできなくなります。
経年劣化で徐々に快適に使えなくなるため、違和感を感じ始めたら買い替えを検討するといいでしょう。
省エネ電子レンジが安くなっているとき
電子レンジが安くなっている時も買い替え時です。
1番の狙い目は、電子レンジがモデルチェンジする直前。型落ち商品を狙うと、電子レンジを安く買えますよ。
電子レンジのモデルチェンジ時期は、メーカーにより異なります。参考までに、2021年の電子レンジの発売時期をみてみましょう。
メーカー |
型番 |
発売時期 |
東芝 |
石窯ドーム ER-WD7000:最上位機種 ER-WD5000 |
6月上旬 |
ER-WD3000 |
7月上旬 |
|
日立 |
ヘルシーシェフ MRO-W1Z MRO-S8Z |
7月上旬 |
MRO-W10Z:最上位機種 |
10月上旬 |
|
Panasonic |
ビストロ NE-BS908:上位機種 ※最上位機種は2020年モデル NE-BS808 |
6月上旬 |
BS658-K |
9月上旬 |
|
SHARP |
ヘルシオ AX-XA20:最上位機種 |
6月上旬 |
AX-RA20 |
11月下旬 |
|
AX-HMRO-W1ZA20 |
12月上旬 |
メーカーにより異なりますが、最上位機種は6月上旬頃に発売するケースが多いです。
在庫処分のために旧モデルが値下がりしやすいので、新商品発売の1ヶ月前から要チェック。
例えば、東芝の石窯ドームER-WD7000の旧モデルであるER-VD7000。
価格コムの価格推移を見てみると、新モデル発売前の5月頃から値段が下がり始め、発売直前に大きく値下がっているのが確認できました。
型落ち品であっても省エネ性能にあまり違いがないため、セール時期になったら自分の用途や欲しい機能のついた電子レンジを探してみるといいでしょう。
そのほか、家電量販店の大規模セールも見逃せません。
▼家電量販店の大規模なセール時期
- 年末年始
- 総決算時期(3月)
- 中間決算時期(9月)
もしセール時期に旧モデルの在庫が残っていた場合、大きな値引きを狙えるでしょう。
買い替えを考え始めているなら、あらかじめ安い値段でゲットしておいた方が後々の出費を抑えられますよ。
時短で料理したいとき
忙しくて時短で料理したいなら、多機能な電子レンジに買い替えましょう。
電子レンジは年々料理性能アップしており、スピーディで美味しく仕上がる製品が増えているからです。
とくに自動メニューが豊富な製品や時短機能が多い製品を選ぶと、手間や時間をかけずに料理が作れて便利ですよ。
例えば、以下のような電子レンジはオートメニューも豊富で時短機能に優れています。
メーカー・型番 |
主な時短機能 |
SHARP ヘルシオ AX-RA20 |
|
Panasonic ビストロ NE-BS908 |
|
日立 ヘルシーシェフ MRO-W1Z |
|
外食やコンビニ弁当ばかりだと、お金がかかる上に栄養面も心配になりますよね。
最新の電子レンジに買い替えることで、忙しくても無理なく毎日自炊を続けられますよ。
本格調理をする機会が増えたとき
本格的な調理を自宅で楽しむ機会が増えたなら、多機能な電子レンジを導入することで料理の幅が広がります。
なぜなら、最近の電子レンジは進化しており、お店のように本格的な料理を作れるものも多く登場しているから。
とくに大手メーカーの最上位モデルは、本格調理にも最適な機能が充実しています。
メーカー・型番 |
主な機能 |
SHARP ヘルシオ AX-XA20P |
|
東芝 石窯ドーム ER-WD7000 |
|
日立 ヘルシーシェフ MRO-W10Z |
|
普段自宅で作る料理をワンランクアップさせたいなら、電子レンジにもこだわってみるといいでしょう。
損をしない省エネ電子レンジの選び方
ここで悩むのは、「どんな電子レンジに買い替えたらいいか」ではないでしょうか。
電子レンジを選ぶ基準は、どこに優先順位を置くかで異なります。
ここでは、電子レンジを選ぶ基準ごとに選び方を解説していきます。買い替える可能性があるなら、ぜひ覚えておいてくださいね。
電気代の安さ重視なら省エネ度が高くワット数が多いものを選ぶ
◎ 選ぶポイント
|
できるだけ電気代を安くしたいのであれば、省エネ基準達成率の数値が大きい製品を選ぶようにしましょう。
省エネ基準達成率とは? |
省エネ法に基づいて設定された省エネ性能の基準値を、どのくらい達成したかを表す数値のこと。 |
なぜなら、省エネ基準達成率の高いものほど省エネ性能が高いから。エネルギー消費効率に優れているほど、ランニングコストも抑えられます。
省エネ基準達成率をどのくらい上回っているかは、製品の商品仕様や資源エネルギー庁の省エネ型製品情報サイトで確認が可能です。
省エネ性マークのあるものは、省エネ基準達成率をクリアしています。
省エネ性マーク
出典:ECCJ 省エネルギーセンター / 省エネラベリング制度
電子レンジに関しては、企業努力によって多くのメーカーで省エネ基準達成率を満たしているのが現状です。しかし、なかには基準に満たない製品もあるため、商品仕様は必ずチェックする必要があるでしょう。
また、ワット数が大きいほど早く温められるため、少し電気代が節約できますよ。
電気代重視なら、省エネ性能が高く、大きいワット数を選択できるものがおすすめです。
性能重視なら電子レンジの種類と機能で選ぶ
◎ 選ぶポイント
|
性能重視で選ぶなら、電子レンジの種類と機能で選ぶといいでしょう。
電子レンジは大まかに「単機能レンジ」「オーブンレンジ」「スチームオーブンレンジ」の3種類があります。
とくに多機能かつ高性能なのは、スチームオーブンレンジの最上位機種です。自動お手入れ機能や豊富なオートメニューで使い勝手がよく、大火力ヒーターや高度なセンサーで料理の仕上がりにも満足できるはず。
用途によって電子レンジを選ぶと利便性がアップしますよ。
単機能レンジ
シンプルに温めたいだけの人は、単機能レンジで十分でしょう。
オーブン機能がない分、年間消費電力量も小さく電気代が抑えられます。値段も比較的リーズナブルなのが嬉しいところ。
ただしオーブン機能がないため、別でオーブントースターを用意しないと焼く調理ができないので注意してください。
オーブンレンジ
料理に色々使いたい人は、オーブンレンジがおすすめです。
温めだけでなく「焼く」機能も搭載されていて、現在もっとも主流な電子レンジでもあります。
電子レンジに悩んでいるなら、オーブンレンジを選んでおけば間違いないでしょう。
グリル料理やお菓子づくりなどの焼き料理も手軽に楽しむことができ、オートメニュー機能も揃っています。
スチームオーブンレンジ
日々の料理をさらに便利にしたいなら、スチームオーブンレンジをチェックしてみてください。
温めと焼くのほかに蒸す機能も搭載されており、料理の幅が広がります。
とくに100℃以上に加熱した熱で調理する過熱水蒸気タイプは、本格調理にもピッタリです。余分な油を落とせるので、ヘルシーに調理できるのもメリット。
ただし、単機能レンジに比べて少し年間消費電力量が増えます。省エネ基準達成率が100%以上の製品を選ぶといいでしょう。
通常のオーブンレンジより値段が高い分、機能面に優れていることが多いです。性能重視の人にはとくに向いています。
サイズ重視なら電子レンジの容量で選ぶ
◎ 選ぶポイント
|
サイズ重視で選んでいるなら、電子レンジの容量をしっかり見ておきましょう。
家族構成・人数にあった電子レンジの容量にすることで、快適に利用できます。
▼容量と人数の目安
- 1人:20L以下
- 2人:20~25L
- 3、4人:25~30L
- 4人以上:30L以上
上記は容量と人数の目安です。
もし大量のお菓子を作る、大きなお弁当を温めるなど、あらかじめ使用用途が分かっているなら、庫内寸法をチェックすることをおすすめします。
また、電子レンジは放熱のために少しスペースを開けなくてはいけません。
一般的には背面・側面10cm以上、天面15cm以上離隔距離をとる必要があります。
電子レンジを買う前に、必ず放熱スペースを含めて問題なく設置できるか確認して買うようにしましょう。
自動あたためをよく使うならセンサーで選ぶ
◎ 選ぶポイント
|
自動あたためをよく買うなら、センサーで選ぶとちょうどよく温められます。
とくに自動あたためで精度の良いセンサーは、赤外線センサーです。高価格帯の電子レンジに搭載されていることが多いですが、加熱精度重視ならぜひチェックしておきたいところ。
電子レンジのセンサーは大まかに分けると3種類あり、それぞれメリット・デメリットがあります。
センサーの種類 |
特徴 |
重量センサー |
器を含めた食品の重量で加熱時間が決まる。 メリット:電子レンジの値段が安い デメリット:容器が重いと温めすぎる |
湿度センサー |
食品を過熱したときの水蒸気により加熱時間が決まる。 メリット:容器の重さを気にする必要がない デメリット:蒸気がでないと温めすぎる |
赤外線センサー |
食品そのものの温度を検知して加熱時間が決まる。 メリット:あたため精度が高い デメリット:オーブンを先に使うと上手く温められない |
いずれも一長一短あるため、好みや予算によって選択するようにしましょう。
赤外線センサーはあたため精度が高くておすすめですが、オーブンをよく使う人は使う順番に気をつけましょう。
省エネ電子レンジに買い替える場合は壊れる前にすべき
いずれ省エネ電子レンジに買い替えを考えているなら、壊れる前に行動するようにしましょう。
なぜなら電子レンジが壊れてしまうと、小型家電リサイクル法により処分するのに費用がかかるからです。
小型家電リサイクル法とは? |
回収・リサイクルを促進するために作られた法律のこと。 |
以下の表の通り、引取先によって買取・下取り・処分料金は異なります。
引取先 |
買取(下取り)費用 |
処分費用 |
ノジマ電機 |
最大49,000円 (詳しくは▶下取りチェッカーをチェック) |
無料 |
ヤマダ電機 |
最大2,000円 ※買取条件あり |
1,000円 |
ケーズ電機 |
ー |
2,200円 |
ヨドバシカメラ |
ー |
2,200円 |
ビックカメラ |
ー |
無料 |
ジョーシン |
ー |
単機能レンジ:550円 |
自治体 |
ー |
自治体による 北海道札幌市:500円 大阪府大阪市:400円 福岡県福岡市:500円 |
リサイクルショップ |
単機能レンジ:〜1,500円 ※無料引き取りまたは引取不可・有料になる場合あり |
ー |
フリマ・オークション |
300円〜 ※ほぼ新品ならリサイクルショップより高額になるケースが多い |
ー |
※買取・処分費用の詳細や条件については、公式サイト・店舗に直接ご確認ください。
家電量販店では、処分費用がかかる場合がほとんど。
そのなかでも買い替えを考えるならノジマで使える「下取りチェッカー」は中古市場相場で買取価格を簡単にチェックできるのでおすすめです!
そのほかお店のサービスによっては無料で引取してくれることもあります。
年式が古かったり壊れた電子レンジの処分の際は、家電量販店の無料引取を有効活用するといいでしょう。
年式が新しかったり、東芝・日立・Panasonic・SHARPといった主要メーカーのオーブンレンジは、「下取りチェッカー」やリサイクルショップやフリマ・オークションで高く売れる可能性があります。
早めに買い替えた方が、浮いたお金を新しい電子レンジ代に充てられるためお得です。製品自体をリユースできるのでエコにも繋がりますよ。
余計なお金をかけないためにも、省エネ電子レンジへの買い替えは早め早めに行うといいでしょう。
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まとめ
◎ 電子レンジの省エネ性能まとめ
|
電子レンジは、2008年をピークに省エネ性能はほとんど向上していません。コアとなるマグネトロンの改善余地がないため、これ以上の消費電力量の削減は難しいでしょう。
15年以上も前の電子レンジを使っているわけではないなら、省エネ目的で無理に買い替える必要はありません。
とはいえ、最近の電子レンジは機能性にも優れているため、買い替えることで利便性が格段にアップするでしょう。
壊れたり年式の古い電子レンジは、処分料金が発生するため、早めに買い替えを検討してみてください。
電子レンジの寿命の目安は8~10年程度です。もし古い電子レンジを使っているなら、お得な時期を狙って省エネ電子レンジを購入しておくといいですね。
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掲載日: 2023年5月12日
オーブンレンジは温めやオーブン機能などがあり、時短料理にも使えるので使用頻度の多いキッチン家電の一つ...
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