「最近、IHクッキングヒーターでお湯が沸く時間が遅くなった」
「同じ料理を作っても、IHクッキングヒーター調理で火の通りが悪くなった」
「このまま使い続けて、果たして大丈夫なのかな……?」
IHクッキングヒーターは頻繁に買い替えるものではないため、不具合が出たら不安を感じるものですよね。特にガスコンロと比べて、IHクッキングヒーターは表面的に劣化を感じるのは難しいため、調子が悪くなった時の対処方法に戸惑うこともあるでしょう。
電化製品である以上、IHクッキングヒーターには寿命があり、経年劣化による買い替えをする時期があります。
IHクッキングヒーターの調子が悪くなった時には、症状をヒントになるべく早く修理や交換などの対応をするべきです。調子が悪いまま使い続け、ある日突然作動しなくなると、日々の調理に支障をきたすからです。
IHクッキングヒーター利用者の約60%が12年以内にクッキングヒーターに買い替えているため、ある程度の年数が経過したヒーターに不具合が出始めたら、無視せずに対応を検討すべきでしょう。
この記事ではIHクッキングヒーターの買い替えや交換を検討するべき症状を紹介します。
◎寿命から考えるIHクッキングヒーターの買い替えタイミング
◎IHクッキングヒーターの買い替えのサイン
◎IHクッキングヒーターの修理と買い替えの見極めポイント
ここまでで、自宅のIHクッキングヒーターについて「そのまま使い続けるか」「修理をするべきか」「買い替えをするべきか」の見極めができます。
◎IHクッキングヒーターの修理の流れ
◎IHクッキングヒーターの買い替えの流れ
◎古いIHクッキングヒーターの処分方法
◎IHクッキングヒーターを長持ちさせるために
さらにここまで読み進めれば、実際に修理や買い替えを進める際にどのような段取りが発生するのかまで理解できます。
ご自宅のIHクッキングヒーターの状況と照らし合わせながら、どのような対応を取るのかを検討する参考にしてください。
目次
寿命から考えるIHクッキングヒーターの買い替えタイミング
多くのメーカーは、IHクッキングヒーターの寿命を「10年から15年」と設定しています。
この年数が経過したら、IHクッキングヒーター自体が壊れて使えなくなるわけではありません。寿命に関して注意が必要なのは「不具合の観点」「修理の限界の観点」の2点です。
【不具合の観点】
IHクッキングヒーターの買い替えまでの年数では約60%程に人が「12年」、特に40%の人が「7~12年」と回答していることから、7年以上経過している場合は、何らかの不具合が出てもおかしくはないでしょう。
年数が経過したら、徐々に経年劣化が進んでいる認識を持つようにしてください。
【修理の限界の観点】
部分的な不具合であっても、7年以上経過している場合は修理できなくなる時期がやってくることも意味しています。
IHクッキングヒーターなどの製品の部品は、メーカーが10年程度保存しているのが基本です。発売初期から10年程度が経過すると部品が枯渇してしまうのです。
つまり故障したとしても、部品がない状況になるため、この期間になると交換や修理の限界といえるでしょう。
IHクッキングヒーターの買い替え・修理のサイン
耐用年数に関してはあくまでも目安なので、修理や買い替えの判断は、実際のお手持ちのクッキングヒーターの症状で決めることになります。
修理・買い替えのサインとして、
「火力の低下」
「モーター音の異変」
「電源ボタンの不具合」
という代表的な3つの異変を紹介します。
まずは自宅のヒーターに思い当たる症状がないかをチェックしてください。
火力が弱くなった
電源を入れても温度が低かったり上がらなかったりする場合は、寿命が近づいている可能性が高いです。
以下のような症状は出てくると、火力低下のサインです。
- ヒーターの過熱に時間がかかるようになってきた
- お湯を沸かしても温度が一定以上は上がらない
- 食材に火が通りにくい気がする
IHクッキングヒーターに内蔵されているヒーターは経年劣化で徐々に性能が落ちます。寿命を迎える頃には火力の低下として不具合の症状が出るようになります。
モーターの音が大きくなった
モーターの音が昔より大きくなるのは、劣化や故障のサインです。
モーターから「キーン」・「ジー」・「ビーン」などの異音が聞こえたり、徐々に音が大きくなっていたりする場合は、IHクッキングヒーターのホットプレート部分の破損が原因の可能性があります。
ホットプレートは丁寧に使っていても、鍋やフライパンとの摩擦で表面のトッププレートが傷つきます。トッププレートが損傷すると、徐々に内部に水分が入ってしまいモーターの不具合につながるのです。
トッププレートの破損は事故につながりやすいため、異音がするようになったら早目に対応をしてください。
ファンの音は故障ではない
なお、IHクッキングヒーターには、内部の温度を下げるためにファンがついています。ファンは電源を切ってもしばらくの間は回り続けるため、風を切るようなブーンという音が鳴ることは問題ありません。急に音が大きくなった場合のみ、故障を疑うようにしてください。
電源が入らないことがある
なかなか電源が入らなくなった場合は、寿命が近いと判断できるでしょう。
IHクッキングヒーターで調理をして、煮こぼれや吹きこぼれが発生した場合、内部基盤が損傷してしまう可能性があります。一度や二度の吹きこぼれなどでいきなり故障することは考えにくいですが、蓄積して劣化が進行してしまうのです。
まったく電源が入らなくなってから修理や買い替えの検討をすると、しばらく調理ができない期間が発生するため、電源が入りにくくなった段階で対応を検討しましょう。
また経年劣化すると漏電が発生することもあります。ブレーカーが頻繁に落ちるようになった時も、寿命の可能性が高いです。ブレーカーが落ちると生活全体に影響があるうえに、怪我や事故の恐れもあるため、早めに対応をするようにしてください。
IHクッキングヒーターを長持ちさせるコツ
IHクッキングヒーターを長持ちさせるためには、普段から気をつけなければいけないポイントがあります。
- 天板を傷つけない
- IH対応の調理器具を使う
- 煮こぼれ・吹きこぼれを予防する
- グリルの空焼きでお手入れ
- 普段のお手入れ
それぞれ、注意点や掃除方法を解説します。
天板を傷つけない
IHクッキングヒーターは、水が侵入しないように天板を設置されています。
そのため、天板が割れたり傷ついたりすると故障の原因になります。
IHクッキングヒーターの天板は、耐荷重が10kgの製品がほとんどです。
重量のある調理器具を使用する際は注意が必要になることを理解しておきましょう。
また、鍋底も平らなものを選ぶのが大切で、変形した鍋は使わないことが大切です。
IH対応の調理器具を使う
IHクッキングヒーターには対応している鍋やフライパンが決まっています。
IHで使える調理器具の特徴は、下記を参考にしてください。
- 材質|鉄・ホーロー
- 底の形|平らでトッププレートに密着するもの
- 大きさ|左右IHは底径12~26cm、後ろIHは底径12~18cm(目安)
調理器具が大きすぎたり小さすぎたりすると、出力にも影響が出てくるため適切な製品を選んで使いましょう。
また、IHで使えない調理器具の特徴も理解しておくとIHクッキングヒーターを長持ちさせることができます。
- 材質|土鍋・耐熱ガラス・陶磁器(セラミックス)
- 底の形|底面がトッププレートに密着しないもの
- 大きさ|左右IH・後ろIHともに底径11cm以下(熱効率が下がる可能性あり)
IH非対応の製品を使い続けると、天板が割れることもあるのでIHクッキングヒーターを長持ちさせるためにも対応している調理器具を使用しましょう。
煮こぼれ・吹きこぼれを予防する
調理中に起こり得る吹きこぼれは、IHクッキングヒーターにとって大きなダメージを与える可能性があります。
内部まで浸水してしまえばダメージは深刻なものとなるため、普段から吹きこぼれないよう注意しましょう。
最近ではタイマーや温度調節などの便利な機能が搭載されている機種が多数あるので、そういった機能を活用して吹きこぼれないように気を付けましょう。
もし吹きこぼれてしまった場合はそのままにせず、すぐに拭いてください。
グリルの空焼きでお手入れ
魚焼きグリルは掃除を忘れると嫌な臭いがこもったり、カビが生えてしまうことがあるので気を付けましょう。
劣化を防ぐために行われる方法が、内部の油汚れを焼き切ってしまう空焼きになります。
空焼きの方法 |
|
空焼きをすると臭いやべたつきが軽減されます。
ただし、空焼きはメーカーや機種によって操作方法が異なるので、事前に取扱説明書をよく読み正しい方法をとるのが大切です。
普段のお手入れ
IHクッキングヒーターを使ったら、濡れた布巾やスポンジに中性洗剤をつけて天板を拭きましょう。
なかなか汚れが落ちなかった場合は、汚れの部分に中性洗剤をかけ15分ほど置いて拭き取ってください。
普段からの掃除を意識することも、IHクッキングヒーターを長持ちさせるコツなので、普段から取り入れる掃除と定期的に取り入れる掃除法を紹介します。
普段から意識する掃除 |
|
IHクッキングヒーターのトッププレートは、使用後すぐに水拭きすることが大切です。
注意点は、天板が冷めてから行うことです。
また、グリルプレートも使用後すぐに洗います。
グリルプレートの汚れが頑固な場合は、重曹やアルカリ性洗剤を溶かした水溶液に1時間程度つけ置くとよいでしょう。
定期的に意識する掃除 |
|
IHクッキングヒーターの排気口は、定期的にチェックしてください。
排気口はトッププレートの奥側(壁側)にある空気の出入り口です。
なかなか目に入らない箇所ですが、排気口の汚れは放置すると故障の原因になります。
排気口の掃除は、取り外せるパーツを個別に洗浄して行います。
また、機種によっては「クリーニング機能」が搭載されているIHクッキングヒーターがあります。
クリーニング機能を使うことで、拭き掃除だけでは落とせない汚れも除去できるので、月に1~2回を目安にクリーニング機能でしっかり汚れを落としましょう。
IHクッキングヒーターの買い替えと修理の見極めポイント
IHクッキングヒーターに気になる症状が出始めたら、次は修理か買い替えのどちらの対応が適切なのか迷いますよね。
修理と買い替えの見極めポイントは「使用年数」と「不具合の数」の掛け合わせです。
部分的不具合・4年以下なら修理が良い
お使いのIHクッキングヒーターを導入してから4年ほどしか経過していない場合は、まずは修理を検討してください。部品交換やメンテナンスで、元通りに使える可能性が高いです。
もしくは「ボタンの調子だけが悪い」「加熱を知らせるランプ部分だけ調子が悪い」など、部分的かつ軽微な故障の場合は、該当箇所のみを修理した方が手間もコストもかからない可能性が高いです。
***メーカーに連絡する前に、ご自身で確認すべきこと*** |
IHクッキングヒーターに異常が起きた場合や誤った使い方をした場合、運転が停止しランプの点滅やエラーコードで異常内容を知らせます。 エラーコードが出ている場合は、まずは取扱説明書かメーカーのWEBサイトで具体的な症状や対処方法を調べると良いでしょう。吸・排気パネルの詰まりや過熱のし過ぎなど、自力で解決できるケースもあります。 ※代表的なメーカーのエラーコードはこちらから確認できます。 |
故障の繰り返し・10年程度経過なら買い替えのほうが良い
使用から10年近く経過していたり、同じような故障を数年の間に繰り返していたりする場合は、買い替えが適している可能性が高いです。
修理をするにしてもメーカーが部品の生産を中止している可能性がある上に、不具合箇所の確認作業や部品の取り寄せ作業など、思った以上に時間やコストを要することもあります。
さらに修理しても、また同じ不具合を起こす可能性も高いため、新しい性能のクッキングヒーターを手に入れる方が、長い目で見て得策といえるでしょう。
IHクッキングヒーターの買い替えと修理の費用目安
修理か買い替えか迷うポイントとして費用面を気にされる方は多いと思いますが、目安は以下の通りです。
- 軽微な不具合の修理なら2万円以内、複数の修理なら5万以上
- 部分買い替えは2万円~5万円
- 本体買い替えはベーシックタイプで5万円~
具体的に紹介します。
修理費の目安
IHクッキングヒーターの修理をする場合には、「部品代」+「工事費用」+「出張費用」という計算式になるのが一般的です。
保証期間内であれば無料で修理してもらえますが、保証期間後の修理であれば数万円の価格が発生します。修理費用は不具合の箇所や依頼メーカーによって多少の差が生じる場合もあります。
平均的な修理費用は、以下のような金額になります。
症状 |
費用概算 |
電源ランプの不調 |
14,300円~37,400円 |
加熱しない |
16,500円~42,900円 |
ロースターが作動しない |
16,500円~61,600円 |
トッププレートの破損 |
24,200円~37,400円 |
トッププレートのランプ不調 |
14,300円~25,300円 |
取扱い説明・点検調整 |
5,500円~8,800円 |
見積もり診断 |
4,950円 |
複数の故障部分を修理する場合は、その都度料金が加算されていくことになります。改善したい症状が複数ある場合は、合計の費用で検討をするようにしてください。
買い替え費用の目安
買い替えを考える際に、「部分的に買い替える場合」と「全体を買い替える場合」では費用には多少の差が生じます。
部分的に買い替える際は、トッププレートのみであれば20,000円以下で収まる可能性はありますが、グリルなどを買い替えると、30,000円以上発生することもあります。
【部分的に買い替えて設置する際の費用の例】
症状 |
費用概算 |
トッププレートのみ買い替える場合 |
15,000円~20,000円 |
グリルのみ買い替える場合 |
35,000円~40,000円 |
トッププレートとグリルを買い替える場合 |
50,000円~60,000円 |
トッププレートとレンジフードを買い替える場合 |
40,000円~55,000円 |
参考:太陽光発電最安値発掘隊
【本体ごと買い替える際の本体費用の例】
本体ごとの価格はメーカーや機能によってさまざまですが、ベーシックなビルトインタイプで5万円~、ハイグレードタイプは30万円以上まで大きな開きがあります。
本体価格に加えて、設置の必要もあります。キッチンのレイアウトを変えずに設置したい場合は、現在お使いのIHクッキングヒーターのサイズをもとに、新しい製品を選択するようにしてください。
IHクッキングヒーターを長持ちさせるコツ
IHクッキングヒーターを長持ちさせるためには、いくつかのポイントがあります。
天板を傷つけないことはもちろんですが、IHの適した調理器具を使うことや、火力の調整などもIHクッキングヒーターを長持ちさせることです。
IHクッキングヒーターは高価な調理器具ですから、大切に使って長く使えるようにしましょう。
天板を傷つけない
IHクッキングヒーターは、コンロ内部に搭載されたコイルに流れる電流を利用するため、水が侵入しないように天板が取り付けられています。
水の侵入を防ぐための天板は、割れたり傷つけたりするとコンロ内部の故障の原因です。
天板を傷つけないためにも、普段から重い鍋の使用を控えましょう。
他にも鍋底は平らな作りのものを選び、変形した鍋は使用しないようにしてください。
IH対応の調理器具を使う
IHクッキングヒーターには対応している鍋やフライパンが決まっています。
IHに対応していない、適さない調理器具を使用し続けると天板が傷ついてしまったり、出力の影響が出るので注意が必要です。
鉄・鉄鋳物・鉄ホーロー | 問題なく使用できる |
18-0ステンレス鍋底に磁石がよく付くもの | |
18-8/18-10 ステンレス鍋底に磁石がつかないもの | 鍋の種類によっては火力が弱くなり、加熱できない |
多層鍋鍋底に磁石がつくもの | |
銅・アルミ・土鍋・耐熱ガラス | 使用不可 |
煮こぼれ・吹きこぼれを予防する
煮こぼれ・吹きこぼれは、IHクッキングヒーターにとってダメージが大きくなります。
茹で卵やパスタを茹でるために鍋を沸騰させているとき、少し目を離したタイミングで吹きこぼれることがあります。
少量の吹きこぼれであっても、万が一コンロ内部に浸水してしまうと故障の原因です。
煮こぼれや吹きこぼれしやすい調理中は、特に注意しておくようにしましょう。
グリルの空焼きでお手入れ
IHクッキングヒーターの魚焼きグリルは、劣化を防ぐために空焼きをしましょう。
魚焼きグリルの空焼きの手順は、下記を参考にしてください
- 焼き網や受け皿などの部品を外す
- 拭き取れる汚れは事前にきれいにする
- 扉を閉めて、グリルで「お手入れ」の設定でスタートさせる
- 終了ブザーで空焼きは完了です
なかなか落ちにくい焦げ付き・油汚れは、酸素系漂白剤を表示通り溶かし、網や受け皿に15〜30分程度つけ置きすると良いです。
魚焼きグリルのお手入れも、IHクッキングヒーターを長持ちさせるために必要です。
目安は年に5〜6回のお手入れですが、状態によって必要であれば都度、お手入れをしておきましょう。
普段のお手入れ
IHクッキングヒーターは、普段のお手入れを意識すると長持ちさせることができます。
トッププレートは使用後すぐに水拭きしましょう。
油汚れや焦げ付きを防ぐことができます。
グリルプレートも同様に、使用後すぐに洗います。
グリルプレートをきれいに洗浄しないまま放置すると、臭いの原因です。
臭いを予防するためにも、頑固な油汚れを防ぐためにもグリルプレートはきれいに洗浄してください。
また、プレートだけなくIHクッキングヒーターを長持ちさせるためには排気口のチェックも定期的に行います。
排気口はトッププレートの奥側にあり、空気の出入り口です。
排気口の汚れは放置すると、IHクッキングヒーターの故障やトラブルの原因になります。
排気パネルやカバーは、取り外せるパーツは取り外して洗浄します。
排気口内部は、ガーゼなどで拭き取りお手入れするようにしましょう。
IHクッキングヒーターの修理の流れ
現在お使いのクッキングヒーターの不具合だけを修理する場合は、修理業者を探して見積もりを取った上で修理日を決めます。
修理業者を探す
修理業者は、
- メーカーに修理依頼をする……安心だが、対応に時間がかかることがある
- 修理業者を探して依頼する……コストは割高になるが、対応は速い
の2つがあります。
【メーカーに修理依頼する場合】
まずはメーカーの修理窓口に連絡をし、症状を伝えます。
ご自身で有償延長保証に加入していない場合は、メーカーの保証は1年間のみとなっている場合がほとんどです。したがってメーカーに有償で修理手配をすることになります。
なおメーカーのホームページには症状別に修理費用の目安を掲載していることもあります。不具合の解消のためにどの程度の料金が発生するかを事前に確認をしたうえで、依頼をするかどうかを決定できます。
【修理業者を探す場合】
次にメーカーの故障対応の範囲外の場合や、修理費用・日数が見合わない場合は、お近くの修理業者を探します。
リフォーム会社が電気回線専用の工事・メンテナンス会社などが対応していることが多いですが、多くの場合は修理対応のスピードは早い反面、コストは割高になりがちです。
見積もりをもらい修理してもらう
IHクッキングヒーターの修理の場合は、自宅に来て症状を見てもらった上で見積もりを算出してもらう必要があります。
症状によってはその場で修理まで行ってもらえますが、部品の取り寄せが必要な場合は別途修理日を決める流れになります。
仮に見積もり額が見合わなかった場合でも、来て見てもらっただけでも出張費は発生するのでご注意ください。
IHクッキングヒーターの買い替えの流れ
IHクッキングヒーターの買い替えの場合は、製品の購入以外に設置工事が発生します。
大きく3つのパターンがあります。
- 取り付け工事込みで製品を買い替える
- 製品を買って自力で取り付ける
- 製品を買って交換業者に取り付け依頼する
購入する製品を選ぶのと同時に、取り付け工事についても検討が必要となります。
工事込みで買い替える
新しいIHクッキングヒーターの候補製品を見つけたら、IHクッキングヒーターを購入する店舗を選びます。
家電量販店などで現物を見ながら購入を決めれば、納得のいく製品選びができる上に、その場で交換工事の手配まで行えます。現物を見ながらその場で工事日程まで決めたい人にはおすすめです。
購入価格をできるだけ抑えたい場合は、家電量販店よりインターネット通販を使うと安く購入できることもあります。
ただし設置工事は「協力店」と呼ばれる下請け業者に外注していることもあるため、価格やアフターフォローなどを口コミや店舗レビューであらかじめ確認するようにしましょう。
製品を買って自分で取り付ける
既にIHクッキングヒーターを利用されている場合は、自力で交換取付することもできます。事前に「アンペア」「幅」「高さ」を調べて、それに合う製品を選べば取り外し~設置まで自分で行えます。
1.IHクッキングヒーターの取り外し手順
一般的な取り外しは以下の6つのステップとなります。
これまでの使用による汚れや油で、パーツのネジ部分が外れないこともあります。あらかじめ汚れをふき取る雑巾や、汚れを剥がすマイナスドライバーなどを用意しておくと便利です。
2.IHクッキングヒーターの取り付け手順
一般的な取り付けは以下の5つのステップとなります。
機種によっては上記手順と異なる場合があるため、添付の取り扱い説明書をご確認ください。
また、ガスコンロからの交換や新規でIHクッキングヒーターを設置する場合は、別途電気工事が必要です。
製品を買って交換業者に依頼する
IHクッキングヒーターの本体を購入し、交換工事のみを業者に依頼することもできます。
電気工事が必要のないIHクッキングヒーターの取り付けは、そこまで大掛かりな作業ではありません。
そのため、専門の電気業者だけではなく生活系サービス業者のメニューまで選択の幅は広がります。
業者によっては、古いIHクッキングヒーターの処分のみならずレンジフードの交換などの付帯サービスが受けられることもあります。
もしキッチン周りで他に気になる箇所がある場合は、パッケージ的に交換業者さんに依頼するのも手です。
古いIHクッキングヒーターの処分方法
IHクッキングヒーターは数十キロの重さがある電化製品なので、古いIHクッキングヒーターの処分方法もあらかじめ決めておく必要があります。
方法は「IHクッキングヒーターを売る」「IHクッキングヒーターを捨てる」の2つがあります。
1.IHクッキングヒーターを売る場合
古いクッキングヒーターであっても、買い取り業者に売れるケースがあります。
10年近く使用したIHクッキングヒーターは買い取り価格は伸びませんが、使用年数が浅いクッキングヒーターや大手メーカーの高性能のクッキングヒーターであれば、高く買い取ってもらえる可能性があります。
さらに取り扱い説明書もそろっていれば、より買い取り条件は伸びるでしょう。
事前にインターネットで買い取り業者やIHクッキングヒーターの買い取り価格を調べ、売れるかどうかの確認をします。
具体的な売却方法は、自分で店舗に持ち込むか、インターネットで申し込みをして引き取りの手配をする流れになります。
2.IHクッキングヒーターを捨てる場合
古いIHクッキングヒーターを捨てる場合には、3つの処分方法があります。
2-1.製品を買った業者に引き取ってもらう
製品を購入する際に、古いIHクッキングヒーターの処分まで含めて依頼するケースです。
「製品の購入~取り付け工事~廃棄処分」まで一気に依頼ができるため、手間がかからない方法といえます。
買い替えにあまり時間をかけたくない人は、一括で依頼するのが良いでしょう。
2-2.不用品回収業者に引き取ってもらう
引っ越しなどでIHクッキングヒーターのほかに捨てたいものが沢山ある場合は、不用品回収業者を利用するのも一案です。
基本的に有料で高額になりがちですが、状態が良い場合などは無料で引き取ってもらえる場合もあります。
2-3.自治体のゴミ回収を利用する
IHクッキングヒーターは小型家電リサイクル法の対象品です。正しく廃棄を行えば、有用な部品や材料をリサイクルし、資源の有効利用につながります。
安くて確実なのはゴミ収集時に廃棄する方法です。その際は「不燃ゴミなのか粗大ゴミなのか」が自治体によってルールが異なっているため、自治体に確認しておきましょう。
小型の卓上型IHクッキングヒーターであれば不燃ゴミで出せることもありますが、中~大型のIHクッキングヒーターは粗大ゴミで回収してもらう必要があります。
また、自治体によっては直接ゴミ処分場に持ち込む方法もあります。
まとめ
IHクッキングヒーターは、どのご家庭でもほぼ毎日使用されているのではないでしょうか。
IHクッキングヒーターがある日急に使えなくなることを避けるため、再度この記事の復習ポイントをまとめます。
◎IHクッキングヒーターを7年以上使っているなら、修理や買い替えの時期といえます
◎修理や買い替えのサインは以下の3点です
- 火力の低下
- モーターの異音
- 電源の不具合
◎修理と買い替えの見極めポイントは以下のとおりです
- 4年以下&不具合が一か所なら修理がおすすめ
- 10年前後の経年劣化なら買い替えがおすすめ
◎修理と買い替えの費用目安は以下のとおりです
- 軽微な不具合の修理なら2万円以内、複数の修理なら5万以上
- 部分買い替えは2万円~5万円
- 本体買い替えはベーシックタイプで5万円~
◎修理の流れは以下のとおりです
- 修理業者を探す
- 見積もりを取って修理日を決める
◎買い替えの方法は以下の3パターンがあります
- 取り付け工事込みで製品を買い替える
- 製品を買って自力で取り付ける
- 製品を買って交換業者に取り付け依頼する
◎古いIHクッキングヒーターの処分方法は以下の2パターンがあります
- IHクッキングヒーターを売る
- IHクッキングヒーターを捨てる
◎IHクッキングヒーターを長持ちさせるポイントは以下の3つです
- IH対応の調理器具を使う
- 天板の扱いを傷つけない
- グリルのから焼きをする
今は多少の不具合がある程度だとしても、修理や買い替えにどのような手間・コストが発生するのかは、あらかじめ知っておくことをおすすめします。
何の心構えもなく完全にクッキングヒーターが作動しなくなると、そこから修理や新しい製品の検討などが始めることになってしまいます。
ある日慌てて対応を決めなければならない事態を避けるためにも、当記事でじっくりと今後の方針を検討するようにしてください。
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