「頼もしいパートナーである電動自転車と長く付き合っていきたい」……このように考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし残念ながら、電動自転車には「寿命」があります。
結論からいうと電動自転車の本体の寿命は大体9年前後だと言われています。
また電動自転車には様々なパーツがあり、それぞれのパーツについても寿命が違います。
それらを把握しながら日頃電動自転車を使うことで、より長く電動自転車を長持ちさせることができるでしょう。
ここでは、
- 電動自転車の寿命はどれくらいなのか
- どのような症状がみられたら、電動自転車の下取りや買い替えを検討しなければならないのか
について解説していきます。
目次
電動自転車の寿命はだいたい9年前後
先程もご紹介しましたが電動自転車の寿命は、だいたい9年前後だといわれています。
詳しくは後述しますが、電動自転車の寿命のなかでもっとも大きな要素となるのは、「バッテリーの寿命」です。
バッテリーは充電回数が多くなったり、保管や充電の仕方が悪かったりすることで、寿命が短くなります。
「バッテリーの充電回数」自体は変えることはできませんが、「保管や充電の仕方」を変えることはできます。
そのため、「保管や充電の仕方」を見直すことで、電動自転車の寿命はある程度伸びると予想されます。
- ある程度パフォーマンスが落ちても良い
- それほど長期間は走らない
- 非常に丁寧に管理している
という場合は、15年近くも使い続けられる「長寿の」電動自転車になってくれることもあります。
ただ、やはり基準となるのは「9年」でしょう。
電動自転車は、パーツごとで寿命が異なる
上では電動自転車自体の寿命について述べてきましたが、この寿命を算出するものとして「電動自転車を構築する部品の寿命」もあります。
この電動自転車を構築する部品の寿命を知り、それぞれの部品との付き合い方を考えていくことで、結果的に電動自転車の寿命を伸ばすこともできるようになります。
ここからは、電動自転車の各部品の寿命と、その部品との付き合い方について解説していきます。
バッテリー
上でも述べましたが、「バッテリー」は電動自転車の寿命を決めるもっとも大きな要素だといえます。
そのため、電動自転車を長持ちさせるためにはバッテリー自体の寿命や、バッテリーとの付き合い方を考えていく必要があります。
電動自転車の寿命は9年程度だといわれていますが、バッテリー本体の寿命はだいたい4年程度だと考えられています。
なおこの「4年」は最新型の電動自転車の寿命ですから、古い電動自転車の場合はもっと寿命が短いかもしれません。
バッテリーはその特性上、「充電回数」によって寿命が決定されます。
つまり充電回数が多ければ多いほど寿命は短くなり、充電回数が少なければ少ないほど寿命は長くなります。このあたりは携帯電話などと同じですね。
なお、電動自転車のバッテリーは800回程度充電を繰り返すことで寿命を迎えるとされています。
上記で述べた「バッテリーの寿命はだいたい4年ほど」は、「4年間程度電動自転車を使い続けた場合、充電回数がだいたい800回程度となる」という意味です。
ちなみに電動自転車のバッテリーは、ほかの製品のバッテリー同様、使っていなくても自然に減っていくものです。
そのため、たとえ使う頻度が週に1回程度であっても、ある程度まめに充電をしてあげる必要があります。
電動自転車のバッテリーの寿命を伸ばす方法として、以下の5つが挙げられます。
- タイヤのメンテナンスをしっかりおこなう
- アシストを使う場所を選ぶ
- 空になるまえに充電する
- 保管は室内で!
- 大容量のものを買う
1つずつみていきましょう。
・タイヤのメンテナンスをしっかり行う
タイヤの空気圧を確かめてきちんとタイヤに空気を満たすことは、電動自転車を使ううえで非常に重要です。
タイヤの空気圧が低いと、電動自転車はそのタイヤの働きを補おうとして電気をたくさん使ってしまうからです。
逆に言えば、タイヤをきちんとメンテナンスをしておけば、消費する電力は最小限に抑えられます。
ちなみにタイヤの状態は、後述する「タイヤの寿命」とも大きく関わってくる要素です。
・アシストを使う場所を選ぶ
充電回数が多くなれば電動自転車の寿命が短くなります。
そのため電動自転車の寿命を長くするには充電回数を減らせばよいといえます。
そして充電回数を減らすためには、「電力を使う場所を選ぶこと」が重要です。
たとえば、次のように対策できます。
- 下り坂など楽な道や、人力でも十分に走れる平坦な道では電力を使わない
- サポートが必要な登り坂のときにのみ、電力を使う
・空になる前に充電する
よくいわれることですが、バッテリーの残量が完全に空になる前に充電することが重要です。
完全に空になった状態から充電を開始しようとすると、バッテリーへのダメージが非常に大きいからです。
バッテリーの残量が常に50パーセント以上ある状態を維持するのが理想的です。
「帰ってきたら即充電」のように、日常生活のルーティンに組み込むとよいでしょう。
・保管は室内で!
バッテリーは意外と繊細なもので、直射日光や高温・低温を嫌います。
そのため、少し面倒ではありますが、電動自転車を使い終わったらバッテリーを室内に保管するようにしてください。
なおこれは盗難防止の観点から考えても非常に有用です。
・大容量のものを買う
「買い替えのときに意識すればよいこと」としては大容量のバッテリーを買うことがおすすめです。
バッテリーの寿命が、充電回数によって決まることはすでに述べた通りです。
言い換えれば、充電回数を少なくすることで寿命を長くすることが可能ということになります。
そのため買い替え時には、大容量のバッテリーのものを選ぶとよいでしょう。
チェーン
チェーンは、おおよそ3,000キロ~5,000キロで寿命を迎えるといわれています。
距離で語るとやや分かりにくいかもしれませんが、これは通常の使用でだいたい2~3年ほどで寿命を迎えると考えるとよいでしょう。
チェーンは距離を走ればどうしても伸びてしまうものですから、定期的に「見直し」~「交換」をおこなうようにしてください。
↓ちなみにチェーン交換について詳しくは下記の記事でもご紹介しています。↓
電動自転車のチェーン交換はどうやるの?自分で交換する方法や依頼費用
タイヤ
自転車において非常に重要なパーツとなる「タイヤ」もまた、寿命があります。
電動自転車のタイヤの寿命は3年程度と言われていますから、これを目安にして交換するとよいでしょう。
ただしタイヤは徐々に劣化していき1000キロを超えると働きが悪くなるとされています。
そのため、1年に1回程度の交換を心がけるとなお良いでしょう。
電動自転車に限ったことではありませんが、タイヤにはきちんと空気を入れるようにし、ゴムのひび割れがないかも確認してください。
劣化したタイヤを使っていると、事故につながる可能性が高くなります。
↓もしタイヤの交換を考えたら下記の記事もご参照いただけます。↓
ブレーキ
命を預けることになるブレーキの寿命は、次のように考えられます。
- ハードに使う人で1年半程度
- そうではない人でも2年半程度
ブレーキの効きが悪い電動自転車は、文字通り命取りになりかねません。
そのため、1年に1回程度は見直し~必要に応じてブレーキワイヤーの交換をすると安心です。
なおブレーキのメンテナンスを個人で行うのはなかなか難しいので、基本的には自転車屋に任せることをおすすめします。
↓ちなみにブレーキの交換について詳しくは下記の記事でもご紹介しています。↓
電動自転車のブレーキ交換はどうやるの?自分で直す方法や依頼時の費用
車体自体
上記では電動自転車の各パーツの寿命をみてきましたが、当然のことながら、「各パーツのいずれかが故障したらすぐに電動自転車を捨てなければならない」ということではありません。
たとえば一般的な電動自転車の場合は、次のように定期的にメンテナンスすることがおすすめです。
- バッテリーを1回程度は交換して使うようにする
- チェーン、タイヤ、ブレーキが故障や寿命、点検で不具合があった段階で交換をする
すると、ある程度までは使い続けることができます。
日頃のメンテナンスをしっかり行えばそれだけ寿命も長くなるでしょう。
このようなことを合わせて考えると、「電動自転車の寿命は9年程度。ただし使い方によっては15年程度も使えることもある」という結論が導き出されるのです。
あなたの電動自転車は大丈夫?こんな症状が出たら寿命かも!
電動自転車の寿命は、それぞれのパーツの寿命を知り、そして寿命を伸ばす方法を知ることで伸ばすことができます。
ただ、電動自転車は車の行き交う道路を走るものです。
「寿命を迎えてしまった状態」で走ると思わぬ事故につながりかねません。
そのため、下記のような症状が出た場合は、故障や寿命を疑い、必要に応じて修理・買い替えを行うことをおすすめします。
- 異音がする
- バッテリーの消費や、タイヤの空気の減りが著しく早い
- 以前に比べてアシスト力が弱くなってきた
それぞれみていきましょう。
異音がする
電動自転車は走らせているときにある程度音を出すものですが、その音が「今まで聞きなれないような異常な音」だった場合は、故障や寿命を疑ったほうがよいでしょう。
たとえば次のような症状が当てはまります。
- ギア付近から異音が聞こえる → チェーンの摩耗を疑うべき
- ペダル部分に異音が聞こえる → ペダルが経年劣化を疑うべき
- ブレーキをかけると異常な音が聞こえる → ブレーキのかけるタイミングが急すぎた、またはブレーキが壊れている場合あり
- モーター部分から異常音が聞こえる → モーターがまもなく寿命を迎えようとしている、または故障している
電動自転車は、一般的な自転車以上に扱いが難しいものです。
このような異音が聞こえた場合は、「原因がはっきりわかっていて、しかも自分で対処できる」と確信できるとき以外は専門店に持って行き、点検・修理をお願いしたほうがよいでしょう。
↓電動自転車の異音について詳しくは下記の記事でもご紹介していますのでご覧ください。↓
電動自転車に異音がした場合はどうしたら?原因別の対処法をご紹介
バッテリーの消費や、タイヤの空気の減りが著しく早い
「長く使っている携帯電話だが、マックスまで充電してもすぐに電池が切れてしまう」という悩みを抱いた経験のある人もいるのではないでしょうか。
これは電動自転車のバッテリーにも同じことがいえます。
バッテリーが劣化していくと、最大値まで充電しても走れる距離が短くなります。
またタイヤ部分でも同じで、しっかりと空気を入れたのに空気の減りが著しく早いなどのような場合は、トラブル(パンクなど)や寿命を疑ったほうがよいでしょう。
ちなみに、電動自転車をリリースしている大手の企業の場合は、現在のバッテリーの状況を把握するための診断機能が搭載されていることもあります。この機能がある場合は、これも利用するとよいでしょう。
以前に比べてアシスト力が弱くなってきた
登り坂でも楽に走れるのが電動自転車のもっとも大きなメリットですが、使い続けているうちにアシスト力が弱くなってしまうこともあります。
意外に思われるかもしれませんが、電動自転車の場合、アシスト力が弱くなることと電動自転車の寿命には直接的な関係はありません。
ただし、次のような状態で電動自転車の走行をするとアシスト力は弱まります。
- タイヤがパンクしていた
- タイヤの空気圧が減っていた
タイヤは使い続けていくうちにパンクしやすくなることを考えれば、
「電動自転車の寿命とアシスト力が弱くなることには直接的な関係はないが、タイヤの寿命が尽きそうになるとパンクしやすくなる。
そして、パンクしたタイヤではアシスト力が弱くなる。
このため、電動自転車を構成している一要素であるタイヤの寿命と、アシスト力の劣化は関係している」とはいえるでしょう。
電動自転車のアシスト力が弱くなっているのなら、パンクの寿命を疑ってみるといいかもしれません。
本格的に壊れるその前に……リユースという選択肢を
長く苦楽を共にしてきた電動自転車も、完全な寿命を迎えてしまうと処分するしかなくなってしまいます。
しかし少しでも寿命が残っている電動自転車ならば、「リユース」という選択肢をとることでほかの人の元でまた活躍できるようになるかもしれません。
そのため、完全に寿命を迎えたり、手の施しようがないほどに壊れたりする前に、下取りに出して「第二の車生」を送れるようにしてあげるとよいでしょう。
ちなみに電動自転車の販売店での現在の下取りサービス状況については下記の記事でもご覧いただけます。
手を離れていくパートナーを感謝して見送り、新しい電動自転車をお迎えすることをおすすめします。
なお、電動自転車を手放す場合は「下取りチェッカー」の利用をおすすめします。
「下取りチェッカー」は、LINEとWEBで無料下取り査定ができるサービスです。
2022年10月3日より「電動自転車」の下取りチェッカー対応を開始!
下取り価格を事前に把握してから買い替えることができます。
下取り額に納得ができたら提携店で下取り証明書を提示するだけで申し込みが完了。
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まとめ
最後に、この記事のポイントをまとめます。
・電動自転車本体の寿命は9年程度
・電動自転車の部品ごとに次のように寿命の違いがある。ただし使い方を工夫すれば寿命が延びる
- バッテリー:4年
- チェーン:2~3年
- タイヤ:3年
- ブレーキ:1年半~2年半程度
・次のような状態なら寿命を疑うべき
- 異音がする
- バッテリーやタイヤの消耗速度が早くなった
- アシスト力が弱くなった
・まだ寿命が残っているうちに下取りとして買い替えする。すると新しい電動自転車とも出会いやすくなり、かつての「相棒」に第二の車生を送ってもらいやすくなる
長く使ってきた電動自転車とさよならするときは、きちんと送り出したいものです。感謝を込めて送り出しましょう。
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