「デスクトップパソコンの電源が入らなくなってしまった…」
とお悩みではありませんか。
デスクトップパソコンの電源が入らなくなってしまった場合には、以下の対処法が有効です。
ただし、対処法をすべて試しても電源が入らない状態が続く場合は故障の可能性があり、そうした場合、その後の対応が非常に重要になります。
というのも、故障しているにもかかわらず、自分で対処をしようとすると、パソコンに保存されている重要なデータが消えてしまったり、パソコンの故障がさらにひどくなったりするリスクがあるからです。
そこでこの記事では、デスクトップパソコンの電源が入らない場合の対処法だけでなく、故障だと判断できる場合に行うべき対応をご紹介します。
この記事を読むことで、デスクトップパソコンの電源が入らなくなった場合の対処法がわかるだけでなく、「故障の可能性がある場合に行うべき対応」についても知って、行動できるようになります。
ぜひ最後までお読みください。
目次
1.デスクトップパソコンの電源が入らない場合にすぐ確認できること
まずはデスクトップパソコンの電源が入らない場合、まず疑うべきなのは「うっかりミス」です。デスクトップパソコンの不具合を疑う前に、すぐに解決できる以下2点を確認してみましょう。
1-1.電源ケーブルの接続状態を確認する
まず確認するべきなのは「電源ケーブルの接続状態の確認」です。
ご自身で電源ケーブルを抜いていなかったとしても、なにかの拍子に抜けてしまっていたり、差し込みが甘くなっている可能性があります。
たとえば、子どもやペットがいる場合、走り回って足で引っ掛けてしまったり、いたずらで抜けてしまっているなどで、電源ケーブルが抜けてしまうことがあるでしょう。
また、延長コードのタップの通電スイッチがオフになっている可能性もあります。
したがって、まずは電源ケーブルが抜けてしまっていないか、差し込みが甘くないか、通電しているのか、その接続状態を確認するようにしましょう。
1-2.電源ユニットを確認する
次に確認すべきは「電源ユニット」です。
▼電源ユニット
デスクトップパソコンの中には、パソコン本体の背面に電源ユニットのスイッチがあるケースがあります。この電源ユニットのスイッチがオンになっていなければ、パソコンの電源はつきません。
パソコンの起動用の「電源ボタン」ではなく、電源ユニットのスイッチがオフになっていないか確認してみましょう。
1-3.ディスプレイとの接続状態を確認する
最後に確認するべきなのは「ディスプレイとの接続状態」です。
デスクトップパソコンで画面が表示されないと、「パソコンの電源が入らない」と思いがちですが、実はディスプレイとパソコン本体との接続がうまくできておらず、パソコンの起動画面が表示されていないケースがあります。
ディスプレイとパソコン間のケーブルを確認し、しっかり差し込まれているか、確認をしましょう。
また、ディスプレイ側の電源がオフになっていて、パソコンの画面が表示されない可能性もあります。電源ボタンを押して、オンとオフを切り替えて確認してみましょう。
上記の対処を行ったうえで、まだデスクトップパソコンの画面が映らない場合は、ケーブルが断線している可能性があります。もし別のディスプレイを持っている場合は、もうひとつのディスプレイにつないで確認してみましょう。別のディスプレイにも起動画面が映らない場合は、ケーブルの断線が原因であると特定できます。
ケーブルを新しいものに取り替えることで、画面が映るようになるでしょう。
2.デスクトップパソコンの電源が入らないときの対処法6つ
次に、デスクトップパソコンの電源が入らない際の対処法をご紹介します。
対処法は以下の6つです。
2-1.周辺機器を全て取り外して再起動する
1つめは「周辺機器を全て取り外して再起動する」という方法です。
USBメモリや外付けHDD、プリンターなど、周辺機器を全て取り外して再起動してみると、うまく電源が入る可能性があります。
というのも、周辺機器への電力供給を行うことで、パソコンの電源が入らなくなることがあるのです。一度、全ての周辺機器を外して、再起動をしてみましょう。
再起動の方法はパソコンの電源スイッチを長押しし、一度強制終了させたあとに、もう一度電源スイッチを押すことで再起動ができます。
2-2.OSのシステムを初期化する
2つめは「OSのシステムを初期化する」という方法です。
この方法は、システムやインストールされたアプリなどを、一度全て消去して初期化し、工場出荷状態に戻す方法です。
パソコンの電源が入らない原因の特定が難しい場合には、パソコン全体を初期状態へリセットしてしまうというのも、有効な方法です。
以下のポイントを参考にし、OSのシステム初期化を行ってみましょう。
▼OSのシステム初期化のポイント
◆WindowsのOS初期化の方法 ①画面の右端からスワイプインし、[設定] をタップして、[PC 設定の変更] をタップ (マウスを使用している場合は、画面の右上隅をポイントし、マウス ポインターを下に移動し、[設定]をクリックして、[PC設定の変更] をクリック ②[保守と管理] をタップまたはクリックし、[回復] をタップまたはクリック [すべてを削除して Windows を再インストールする] で、[開始する] をタップまたはクリック ③画面に表示される指示に従って操作し、完了 ◆MacのOSの初期化の方法 ①画面の左上隅にある Apple メニュー から「システム環境設定」を選択 ②メニューバーの「システム環境設定」メニューから「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択 ③消去アシスタントが開いて、管理者の資格情報でサインインするよう求めてくるため、Mac へのログインに使っているパスワードを入力して、「OK」をクリック ④Mac をリセットする前にバックアップを作成しておくように案内された場合は、Time Machine を開いて、外付けのストレージデバイスにバックアップできる。または、新しいバックアップを作成する必要がなければ、「続ける」をクリックして先に進む ⑤「続ける」をクリックして、設定、メディア、データ、リストに表示されているその他の項目を削除することを許可 ⑥Apple ID からのサインアウトを案内されるので、Apple ID のパスワードを入力し、「続ける」をクリック ⑦「すべてのコンテンツと設定を消去」をクリックし、本当に消去することを確定 ⑧Mac が再起動し、画面が黒くなるか、進捗状況バーが表示されます。キーボードやマウスなどの Bluetooth アクセサリの再接続が必要な場合は、それらのアクセサリの電源を入れるように適宜案内される。アクセサリが 30 秒以内に接続されない場合は、アクセサリの電源をいったん切ってから入れ直すようにする。Bluetooth キーボードが再接続されると、言語の選択画面が表示される ⑨Wi-Fi ネットワークを選択するか、ネットワークケーブルを接続するよう案内される場合があります。Wi-Fi ネットワークを選択するには、画面の右上隅にある Wi-Fi メニュー を使う ⑩ネットワークに接続すると、Mac がアクティベートされるため「再起動」をクリック ⑪再起動した後は、Mac をはじめて設定するときと同様に、設定アシスタントが設定プロセスを案内してもらえる |
2-3.パソコンを放電する
3つめは「パソコンを放電する」という方法です。
パソコンを使い続けていると、電気がパソコン内部にたまって不具合を引き起こすことがあります。とくに、熱暴走を併発している場合や、長期間パソコンの掃除をしていない場合には、放電を行うことで、改善する可能性があります。
放電の作業は、以下の方法で行いましょう。
▼放電のやり方 ①パソコンの電源が入っていないか、念の為確認する ②パソコンから電源コードを抜く ③そのままの状態で、30分〜1時間ほど放置しておく |
2-4.BIOS(バイオス)を初期化する
4つめは「BIOS(バイオス)を初期化する」という方法です。
そもそもBIOSとは、「OSを起動させるためのプログラム」です。
BIOSは、OSが起動する前のタイミングで、キーボードやマウス、パソコンの頭脳部分であるCPUなどの管理や統制を行うという役割がを担っています。
このBIOSの設定が替わってしまっている場合、パソコンの電源が入らない可能性があるため、BIOSを初期化するという方法を検討するのも一つの手です。
BIOSの設定を初期化する方法は、各メーカーのパソコンによって異なるため、使用しているパソコンのメーカーのサポートページをご確認ください。
ただし注意点として、BIOSの初期化はパソコンのその後の動作に大きく影響するため、ご自身で行う場合には最新の注意を払う必要があります。
ご自身でBIOSの初期化が不安だと感じる人は、修理業者へ依頼すると良いでしょう。
ただし、BIOSの初期化は故障の原因が特定できている人が、ある程度確信を持った状態で行う修理方法です。
BIOSを初期化すれば、パソコン内部の問題であれば解決するといった万能な方法ではないので、注意しましょう。
2-5.パソコンが動作しやすい室温(10℃〜35℃)にする
5つめは「パソコンが動作しやすい室温(10℃〜35℃)にする」という方法です。
パソコンを利用する際の適正室温は一般的に10℃〜35℃程度です。
そのため、極端に低温状態・高温状態になると、パソコンの保護機能が働いて電源がつかないケースがあるのです。
たとえば、冬場の冷え込みの厳しい早朝や深夜、0℃以下になる環境でパソコンを使用しようとすると、パソコンが起動しなくなることがあります。
パソコン周辺の温度が低い、もしくは高い場合は、エアコンなどで室温を調節し、10℃〜35℃の室温になったら、再度起動してみましょう。
2-6.パソコンの冷却ファンのまわりを掃除をする
6つめは「パソコンの冷却ファンの周りを掃除をする」という方法です。
パソコンの冷却ファンは、外気を取り入れてパソコン内部を冷やす役割を担っていますが、その一方でホコリも同時に取り込んでしまいます。パソコン内部にホコリがたまると、冷却効率が落ちてパソコンの温度上昇につながったり、静電気の発生を引き落としたりして、電源が入らなくなることがあるのです。
デスクトップパソコンの場合は、本体のカバーを外せるため、内部の冷却ファンのまわりについたホコリをエアダスターで掃除することで、改善できる可能性があります。
3.デスクトップパソコンの電源が入らない場合の原因
デスクトップパソコンの電源が入らない場合の対処法をご紹介しましたが、そもそも電源が入らない原因とは何なのでしょうか。
3章では、デスクトップパソコンの電源が入らない場合の考えられる原因を解説します。
3-1.周辺機器への電力供給
1つめの考えられる原因は「周辺機器への電力供給」です。
周辺機器へ電力供給を行った結果、パソコン自体の電力が不足し、電源が入らなくなってしまうといったことが考えられるのです。たとえば、USBメモリや外付けHDD、プリンターなどです。
その対処法としては、先にもお伝えしましたが、パソコンにつないでいる周辺機器を全て取り外し、再起動をしてみましょう。
そうすることで、パソコンに正常に電力が供給され、電源がつく可能性があります。
再起動の方法はパソコンの電源スイッチを長押しし、一度強制終了させたあとに、もう一度電源スイッチを押すことで再起動ができます。
3-2.パソコン内部の帯電
2つめの考えられる原因は「パソコン内部の帯電」です。
パソコンを長い時間使っていると、どうしても内部に不要な電気が溜まってしまうことがあります。そうした場合に、パソコンがうまく起動できなくなることがあるのです。
パソコン内部の放電を行う方法は、「2-3.パソコンを放電する」を参考にしてください。
3-3.室温が適温ではない
3つめの考えられる原因は「室温が適温ではない」ということです。
パソコンの利用に適した室温は10℃~35℃と言われています。
この適正温度よりも高温であったり、低温であったりすると、電源がうまく入らなくなることがあるのです。
こうした場合は、「2-5.パソコンが動作しやすい室温(10℃〜35℃)にする」を参考にして対応しましょう。
3-4.ホコリやゴミの蓄積
4つめに考えられる原因は「ホコリやゴミの蓄積」です。
冷却ファンを回したときに空気の流れと一緒に、ホコリも取り込んでしまいます。
ホコリが溜まりすぎると、冷却効率が落ち、熱がこもったり、静電気の発生を引き起こしたりして、結果的に電源が入らなくなることがあるのです。
ホコリやゴミの蓄積における対処法は「2-6.パソコンの冷却ファンのまわりを掃除をする」で解説しています。
3-5.パソコンパーツの故障
5つめは「パソコンパーツの故障」です。
お伝えした対処法を試してみても、電源が入らない状態が改善しない場合は、パソコン内部のいずれかのパーツが、経年劣化や過度な使用によって、故障している可能性があります。
パソコン内部のパーツには、
- 電源ユニット
- マザーボード
- メモリ
がありますが、こうしたパーツの故障の疑いがあります。
初心者が正確な原因を特定して、適切に対処するのは難易度が高いため、内部パーツの故障が疑われる場合は、次の章でご紹介する「4.対処法を試しても電源が入らない場合に行うべき対応とは」を参考にして対応しましょう。
3-6.ウイルス感染
6つめに考えられる原因は「ウイルス感染」です。
ウイルスとは、パソコンに対して悪意のある操作を行うプログラムのことです。
ウイルスに感染すると、パソコンのソフトウェアを破壊することによって、電源が入らなくなるという事態が発生する可能性があります。
パソコンが起動する場合は、自身でウイルスの駆除ができますが、電源がつかない場合は、修理以外に対処の施しようがありません。
そのため、ウイルス感染の疑いがある場合は、修理に出すことを検討しましょう。
具体的に行うべき対応は「4-2.修理に出す」で解説しています。
4.対処法を試しても電源が入らない場合に行うべき対応
デスクトップパソコンの電源が入らず、一通りの対処法を試したのにもかかわらず、電源が入らないという場合は、デスクトップパソコンの内部のパーツが故障している可能性があります。
そこで、以下の対応を行うことをおすすめします。
対処法を試しても改善しない場合の行うべき対応について、詳しく見ていきましょう。
4-1.データの復旧業者に相談する
1つめは「データの復旧業者に相談する」です。
まずはパソコンを修理に出したり、買い替えを行う前に最優先事項として、データの復旧業者に相談することが重要です。
なぜなら、さまざまな対処法を試してもパソコンの電源がつかない場合は、パソコンが故障している可能性が高く、無理に自力で解決しようとすると、データが消えてしまったり、重大な故障につながるリスクがあるためです。そこで、安全にデータを復旧できる専門業者に依頼することをおすすめします。
たとえば、自力でデスクトップパソコン内部のHDDを取り出して、別のパソコンにつなぎ、データの取り出しを行う方法がありますが、失敗するとデータが消えてしまったり、パソコンの故障範囲が広がってしまうなど、リスクは大きいでしょう。
専門業者に任せれば、専門知識や技術があるので、安心してデータ復旧をおまかせできます。
パソコンの故障が原因で電源がつかない事態になっている可能性が高い場合は、まず内部データを救出するために、復旧業者に相談するようにしましょう。
4-2.修理に出す
2つめは「修理に出す」ことです。
パソコン内部のパーツが故障している可能性がある場合は、パーツの交換を行う必要があります。そうした際に、自分でパーツの交換を行うのは難易度が高く、新たなトラブルを起こす可能性があります。
一方で、メーカーや専門業者に修理を依頼することで、原因や対処法が早くわかり、ほかのトラブルを起こすリスクもなく、安心して不具合を解決することができます。
修理に出す際には、「メーカー」もしくは「修理専門業者」という2つの選択肢があります。
◆メーカー修理 メーカー保証期間内、有償の保証期間内である場合は、メーカー修理がおすすめ ◆修理専門業者 保証期間内を過ぎており、安価な修理をしたい、古いパソコンを修理したいと考えている場合は、修理専門業者がおすすめ |
パソコンの修理業者は以下の特徴を参考にして選ぶようにしましょう。
▼優良なパソコン修理専門業者の特徴 ◆料金がわかりやすい 料金表記がわかりやすい業者は優良業者である可能性が高い ◆見積書の内容が詳細に記載されている 見積り依頼をした際に、どんな作業にどれくらいの金書きがかかっているのかを詳細に記載している業者は、費用の透明性が高く、信頼感がある ◆修理実績が豊富 実績が豊富な業者であるほど、長く多くの人に利用されているため、信頼できる ◆認定資格「パソコン整備士」を持つスタッフがいる 資格を持っているスタッフがいたほうが、正しい知識のもと対応してくれるのがわかるため、安心できる ◆プライバシーマークを取得している プライバシーマークは、取得した事業者が顧客の個人情報を適切に取り扱っていることを示すもので、基準を満たさないと取得できない。 優良な修理店は「プライバシーマーク」を取得していることが多く、預かり修理になっても安心して任せられるかどうか、プライバシーマークの有無をひとつの判断基準になる ◆実店舗がある パソコン修理を謳う悪徳業者は、実店舗がないケースが多いため、実店舗がある業者のほうが安心して依頼できる |
4-3.買い替えをする
3つめは「買い替えをする」ことです。
パソコンの寿命は5年程度と言われていますが、5年以上の年月が経過しているパソコンの場合は、寿命だと考えて買い替えるのも一つの手でしょう。
5年以上経過したパソコンは、修理よりも買い替えをしたほうが、新たな不具合が発生する心配もなく、安心して使用することができます。
とくに頻繁に電源が入らない症状が出ている場合は、寿命がかなり近いといえるでしょう。
寿命が近そうだと判断できる場合は、思い切って買い替えを検討してみましょう。
5.まとめ
この記事では、デスクトップパソコンの電源が入らない場合の対処法やその原因、対処法を試しても電源がつかない場合の対応をご紹介しました。
改めてこの記事の内容をおさらいしてみましょう。
◆デスクトップパソコンの電源が入らない場合にすぐ確認できること
|
◆デスクトップパソコンの電源が入らない場合にすぐ確認できること
|
◆デスクトップパソコンの電源が入らない場合の原因
|
◆対処法を試しても電源が入らない場合に行うべき対応
|
本記事がお役に立てれば幸いです。
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