「冷蔵庫の節電をすると、どのくらい電気代が安くなるの?」 「冷蔵庫の節電方法が知りたい!」 そう思っていませんか?
結論からお伝えすると、24時間365日稼働している冷蔵庫は節電の効果を得やすく、普段より少し節約に気をつけて使うだけでも約20%の節電を実現できる可能性があります。
そして冷蔵庫は家電が消費する電力のうち最も多く、経済産業省資源エネルギー庁の調べによると14.2%もの消費電力を占めています。
そのため、家庭で消費する電力の大部分を使っている冷蔵庫を節電できれば、家の電気代を大きく抑えることができるでしょう。
今回は、冷蔵庫を節電する方法について、効果のある9つの方法について解説していきます。節約度の高い順に説明するので、ぜひ実践してみてくださいね。
この記事のポイント |
●今すぐに実行に移せる冷蔵庫の節電方法が分かる ●少し時間がかかるが効果の高い節電方法が分かる |
この記事を最後までお読みになれば、冷蔵庫の節電で得られる電気代の節約効果や冷蔵庫の節電方法、さらに自分に合った冷蔵庫の節電方法を知ることができ、今日からすぐに冷蔵庫の節電を実行することができるでしょう。
この記事があなたの冷蔵庫の節電のお役に立てれば幸いです。
目次
- 1 1.冷蔵庫は約20%の節電が可能!
- 2 2.【節約度が高い順】冷蔵庫の節電方法一覧
- 3 3.【冷蔵庫の節電方法①】設定温度を見直す
- 4 4.【冷蔵庫の節電方法②】冷蔵庫の配置スペースを広めにとる
- 5 5.【冷蔵庫の節電方法③】食品を詰め込みすぎない
- 6 6.【冷蔵庫の節電方法④】高温になる場所に設置しない
- 7 7.【冷蔵庫の節電方法⑤】ドアの無駄な開閉をしない
- 8 8.【冷蔵庫の節電方法⑥】熱いものは冷ましてから入れる
- 9 9.【冷蔵庫の節電方法⑦】急速冷凍や急速製氷を使いすぎない
- 10 10.【冷蔵庫の節電方法⑧】冷蔵庫の背面や下部を掃除する
- 11 11.【冷蔵庫の節電方法⑨】ドアのゴムパッキンを交換する
- 12 12.少し時間はかかるが効果絶大な冷蔵庫の節電対策3つ
- 13 13.節電を考えて新モデルに買い替える場合は今の冷蔵庫を下取りに出すのがおすすめ
- 14 14.まとめ
- 15 人気記事
- 16 おすすめ記事
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1.冷蔵庫は約20%の節電が可能!
冒頭でもお話した通り、24時間365日稼働し続ける冷蔵庫は、家電の中でも節電効果を感じやすいものです。
具体的にどのくらいの節電効果を得られるのかと言うと、20%以上の電気代を節約することも可能です。
では本当にそんなに節電できるのか、実際はどのくらいの金額を節電できるのかについて、詳しく説明していきますね。
1-1.冷蔵庫は年間3,000円〜4,000円節電できる
先ほど、冷蔵庫は20%以上の電気代を節約できるとお話しました。では、20%とはどのくらいかと言うと、年間で約3,000円〜4,000円ほどにもなります。
その根拠について具体的に説明していきましょう。
冒頭でもお話した通り、経済産業省資源エネルギー庁の調べによると冷蔵庫は家の電気代の約14.2%を占めています。
と言うことは、もし電気代が月1万円だとしたら冷蔵庫にかかっている電気代は月1,420円だということになります。
月額だとそれほど大きな負担を感じにくいかもしれませんが、年間にすると17,040円にものぼります。 このうちの20%が節電できるとすると、年間で3,000〜4,000円ほどの電気代を節約することができますよね。
このように、冷蔵庫の節電は家の電気代を抑える方法として見逃せないポイントなのです。
1-2.冷蔵庫の節電効果は実証済み
冷蔵庫の節電は20%が可能で、それは年間にして3,000円〜4,000円ほどになることをお伝えしましたが、本当に20%も節電できるのか、まだ半信半疑の人もいるでしょう。
そこで、冷蔵庫の節電方法についてはその効果が実証されているものが多いので、そのデータを参考に具体的な根拠を説明していきます。
例えば重電機器や白物家電のメーカー団体である日本電機工業会(JEMA)では、冷蔵庫の省エネ行動やその効果について報告していています。
その中で、冷蔵庫のドアの開閉回数を半分に減らすことで約12%の省エネになった例や開閉時間を半分に減らしたことで約5%の省エネになった例、冷蔵庫を壁から離して設置しただけで約5%の省エネ効果が見られた例を報告しています。
さらに、ドアの開閉以外でも冷蔵庫の消費電力に関する報告がされていて、冷蔵庫の周囲の温度が30度から35度に上がった際に、約47%もの消費電力がアップした例があると紹介しています。
これは逆に言うと、今室温が高い場所に冷蔵庫を置いている人は、涼しい場所に移動するだけで半分近くの節電ができるということなので、かなり大きい節約になるでしょう。
これらを踏まえると、ドアの開け閉めの回数や時間、設置場所に気をつけるだけでも約20%以上の省エネが実現できることになりますよね。
冷蔵庫のドアの開閉時間や回数に注意するだけなら、とても簡単に実践できます。
冒頭でもお伝えした通り、冷蔵庫の節電方法はドアの開閉に気をつけることを含め、9つもの方法があります。
それらの方法のうちできるだけ多くの項目を実践できるとしたら、20%どころか、それ以上の節電効果を得られる可能性もあります。
冷蔵庫の節電は簡単で効果が得やすく、電気代を抑えたい人にはぴったりの節電方法なのです。
2.【節約度が高い順】冷蔵庫の節電方法一覧
先ほどのお話で、「今すぐに冷蔵庫を節電したい!」と思った人も多いのではないでしょうか。
それでは早速、冷蔵庫の節電方法をご紹介していきましょう。
冒頭で説明した通り、冷蔵庫の節電方法は9種類あります。これら全部をいきなり実践するのは大変なので、まずはどの節電方法を試してみるのかを決める必要があります。
選ぶポイントとしては、「どのくらい節約できるのか」ということを気にされる人が多いでしょう。
そこで、節約度が高い順に紹介すると、
①設定温度を見直す
②冷蔵庫の配置スペースを広めにとる
③食品を詰め込みすぎない
④高温になる場所に設置しない
⑤ドアの無駄な開閉をしない
⑥熱いものは冷ましてから入れる
⑦急速冷凍や急速製氷を使う回数を減らす
⑧冷蔵庫の背面や下部を掃除する
⑨ドアパッキンに劣化がないか確認する
となります。
この順番にした理由は、 ①〜③、⑤については経済産業省資源エネルギー庁によって省エネ効果が報告されていて、節電効果は次の表のようになっています。
※参考:経済産業省資源エネルギー庁「省エネ行動と省エネ効果」
また、「④高温になる場所に設置しない」については次のようになります。
※参考:東京電力「冷蔵庫の使い方のポイント」
周囲の温度が下がった場合の節電効果については、東京電力のデータを参考に冷蔵庫を周辺温度が30度の場所から22度の場所に移動した場合の節電効果について算出しています。
⑥〜⑨は実際の省エネ効果についての報告資料はありませんので、下位にしています。
それぞれの具体的な方法については次の3章から一つひとつ詳しく説明していきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
3.【冷蔵庫の節電方法①】設定温度を見直す
それではここから、冷蔵庫の節約方法について具体的な方法を詳しく説明していきます。
まず最初にご紹介するのは、今すぐできる冷蔵庫の節電対策の中で最も節電効果が高い「冷蔵庫の設定温度を見直す」方法です。
経済産業省資源エネルギー庁の調べによると、冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」に変えただけで、消費電力を年間61.72kWh節約することができます。
冷蔵庫の電気料金は、年間消費電力×1時間あたりの電気料金単価で求められます。
61.72kWhとはどのくらいの電気料金かというと、全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている新電気料金目安単価27円/1kWhを用いて計算すると、61.72kWh×27(円)=1,666となり、約1,670円分を節電できることが分かります。
さらに冬の場合は室温が低くなりますので、寒い地域では「弱」でも十分な冷却効果を得られることもあります。
東京電力の調べによると、冷蔵庫の設定温度を「中」から「弱」にすると1日あたりの消費電力を約18%削減できる場合もあるとしています。
気温や庫内にある食品の容量によっては設定温度を「弱」にすることで、さらなる節電を期待できるでしょう。
「設定温度を変えたことがない」という人は要注意です。冷蔵庫の設置時に、庫内を早く冷却し使えるようにするために「強」にしている場合が多いからです。
もし設置の時から設定温度を変えていない場合は、設定温度が「強」のままになっていているかもしれません。
余計な電力を使い冷やしすぎている可能性が高いので、今すぐに設定温度を確認してみましょう。
冷蔵庫の設定温度は、通常であれば「中」の設定で十分な冷却ができます。
JIS規格で定められている冷蔵庫内の設定温度の基準は、冷蔵室が4度、冷凍室が−18度で、これに対し冷蔵庫の設定による庫内の温度は「強」で1.7度、「中」で4.5度、「弱」で5.5度となります。
つまり、冷蔵庫の設定温度は「中」でも十分で、「強」だとむしろ冷えすぎだと言えます。
ただし、冷蔵庫のメーカーや種類によって細かい設定温度は異なりますので、お使いの冷蔵庫の詳しい設定は取り扱い説明書か公式サイトを確認してください。
4.【冷蔵庫の節電方法②】冷蔵庫の配置スペースを広めにとる
次に、冷蔵庫の配置スペースを広めにとる節電対策について説明します。
配置スペースを広めにとるというのは、具体的に両側の壁や上部のことを指します。
東京電力によると、冷蔵庫の配置の際に必要なスペースは、一般的に側面0.5〜2cm、上部5〜30cm以上だとされています。
さらに機種によっては背面にスペースが必要な場合もあるので、詳しくはお使いの冷蔵庫の取り扱い説明書を確認してみましょう。
では、冷蔵庫の配置スペースを広めにとることでどのくらいの節電効果が得られるのか、先ほどと同様に経済産業省資源エネルギー庁の調査を参考にして計算してみましょう。
それによると、冷蔵庫を壁から離して設置した場合は年間45.08kWhの節電になります。
消費電力45.08kWhの電気料金は、45.08kWh×27(円)=1,217.16となり、節約できる電気料金は、年間約1,220円ということになります。
ここで、なぜ冷蔵庫の配置スペースに余裕を持たせるだけで節電になるのか、その理由について説明していきます。
冷蔵庫は放熱しながら運転しているので、周囲に障害物があると上手く熱を逃がせず、冷蔵庫自体が熱くなってしまいます。
冷蔵庫が熱くなってしまうとその分冷却にパワーを使うことになるので、無駄な電力を使ってしまうという訳です。
そのため、冷蔵庫の設置には十分な放熱スペースが必要で、もし間隔が狭すぎると冷蔵庫の冷えが悪いと感じたり、電気代が高いと感じてしまう原因になってしまうのです。
具体的にどのくらいの距離を離すかは、冷蔵庫の仕様やサイズによって異なります。
冷蔵庫の取り扱い説明書には、「設置の際に何センチ壁から離すべきか」という注意書きがありますので必ずチェックしておきましょう。
5.【冷蔵庫の節電方法③】食品を詰め込みすぎない
冷蔵庫の節電方法の3つ目として、冷蔵庫内に食品を詰め込みすぎないという方法をご紹介します。
まずは、食品を詰め込みすぎないことでどのくらいの節電効果があるかについて説明しましょう。
経済産業省資源エネルギー庁によると、冷蔵庫内に食品を詰め込みすぎずゆとりを持って使った場合、年間消費電力を43.84kWh節電できるとしています。
これは電気代にするといくらなのかと言うと、43.84kWh×27(円)=1183.68となり、年間約1,180円の節約が可能ということになります。
では、なぜ食品を詰め込みすぎないことが節電につながるのでしょうか。その理由について解説していきます。
それは、冷蔵庫内の物が少ない方が冷気が循環しやすく効率よく庫内を冷却できるからです。
冷蔵庫の冷気は庫内にある冷気の吹き出し口から出て、冷蔵庫内を循環します。
その際に冷蔵庫の中にぎっしり食品が詰まっている状態だと、上段から下段、隅々まで冷気が循環しませんよね。
冷気が循環しないことにより食品が冷えにくくなり、冷蔵庫が頑張って庫内を冷却しようと余計なパワーを使ってしまうという悪循環になってしまいます。
「でも、共働きで週に1度1週間分をまとめ買いしているから、どうしても食品が増えてしまう…」という人もいますよね。
食品を一度にたくさん買う人は、次の5つのポイントを押さえて冷蔵庫を使うと効果的です。
①庫内にある冷気の吹き出し口をふさがない
②収納はコの字型がおすすめ
③カゴなどの収納グッズを活用する
④週に1 度は冷蔵庫内の見直しをする
⑤人数に合ったサイズなのか見直す
それぞれについて詳しく説明していきます。
5-1.庫内にある冷気の吹き出し口をふさがない
「冷蔵庫に入れる食品の量を急には減らせない」という人でも、最低限押さえておけば節電につながるポイントが、庫内にある冷気の吹き出し口をふさがないように収納するという点です。
冷気の吹き出し口は一般的には冷蔵庫内上部の奥にありますが、機種によって異なる場合もあるので説明書を確認しておきましょう。
冷気の吹き出し口をふさがないように収納すれば、冷気の出口が確保されるため冷却の効率が上がります。
食品を収納する際は、吹き出し口の場所に気をつけることがおすすめです。
5-2.収納はコの字型がおすすめ
冷蔵庫に食品を収納する際は、コの字型を意識しましょう。
コの字型とは、真ん中を開けて、左右と奥に収納するということです。
なぜ真ん中を開けた方が良いのかと言うと、その段に収納した食品を一瞬で把握できるからです。
さらに奥の物が取り出しやすいというメリットもあり、冷蔵庫のドアの開閉時間や回数を減らすことができます。
5-3.小さめの収納ケースを活用する
冷蔵庫内の食品の量を一気に減らすことができなくても、収納方法を工夫すればスッキリとさせることができます。
例えば100円ショップなどで購入できる小さめのケースを活用する収納術がおすすめ。
バラバラになりやすい小さな食品などをジャンル別にまとめて収納すれば、庫内がスッキリし在庫を把握しやすいというメリットがあります。
さらにラベルを貼って整理すれば家族の誰でも食品の場所を把握することができるので、とても便利です。
5-4.週に一度は冷蔵庫内の見直しをする
「あっという間に冷蔵庫がパンパンなってしまう」とお悩みの人は、冷蔵庫の中身の見直しを習慣化させましょう。
冷蔵庫の中には意外と無駄なものがたくさんあります。
例えば買ったのを忘れていたものや、賞味期限が切れているもの、いつか残りを食べようと思ってラップで包んで保存しておいたお菓子など、本来であれば破棄してもよいものが冷蔵庫内のスペースを陣取っていることもあるでしょう。
できれば食材の買い物に行く前に冷蔵庫の中身をチェックし、不要なものを溜め込まないようにしましょう。
必要最低限のものだけを保存することで、冷蔵庫内をスッキリさせることができます。
5-5.家族人数に合ったサイズなのかを見直す
ここまでの方法を試しても冷蔵庫内をスッキリさせることができないという人は、もしかしたら家族の人数に対して冷蔵庫が小さすぎるのかもしれません。
最適な冷蔵庫の大きさは、次の計算式で求められます。 70L×(家族人数)+100L(常備品の容量)+70L(予備) この計算式を求めると、
- 2人家族の場合は310L
- 3人家族の場合は380L
- 4人家族の場合は450L
が適切なサイズだということになります。
同棲、結婚した当初に購入した300Lほどの冷蔵庫を、子供が生まれ家族が増えても使い続けているという家は、そもそも冷蔵庫のサイズが合っていない可能性もあります。
今一度、家族の人数に合った冷蔵庫のサイズを確認し、必要であれば買い替えることもおすすめです。
※冷蔵庫の買い替えについては「冷蔵庫の買い替え時期を決める7つのタイミングを詳しく解説」こちらの記事で詳しく解説しています。
6.【冷蔵庫の節電方法④】高温になる場所に設置しない
今すぐできる冷蔵庫の節電方法の5つ目は、冷蔵庫を高温になる場所に設置しないということです。
冷蔵庫は外気温の影響を受けやすく、気温が高い場所にあると冷蔵庫自体が熱を持ってしまいます。
そうすると、冷蔵庫は自分を冷却するために大きな電力を使ってしまうというわけです。
東京電力によると、冷蔵庫を設置する場所の温度が15度の時の消費電力の平均は42W、22度の時は59W、30度の時は91Wだと言い、これを電気料金に換算すると15度で1,134円、22度で1,593円、30度で2,457円の電気代がかかっていることになります。
さらに、日本電機工業会によると、冷蔵庫の周囲の温度が30度から35度に上昇した際に消費電力が約47%上がった例があると報告しています。
これを先ほどの例に当てはめてみると、30度の時は91Wの消費電力でしたので、35度の時は136Wほどの消費電力になり3,672円もの電気代がかかってしまう計算になります。
このように、周囲の温度が高くなるほど消費電力の上昇幅も大きくなってしまうため、冷蔵庫はできるだけ涼しいところに設置することがおすすめなのです。
特に窓の近くで直射日光が当たる場所や、コンロなど熱源の近くに冷蔵庫がある場合は涼しい場所に移動するだけで年間1,000円〜2,000円ほどの節電になる可能性もあります。
7.【冷蔵庫の節電方法⑤】ドアの無駄な開閉をしない
今すぐにできる冷蔵庫の節電方法の4つ目は、冷蔵庫のドアの無駄な開閉をしないということです。
経済産業省資源エネルギー庁の調べによると、冷蔵庫のドアを開ける回数を減らすことで得られる節電効果は年間で10.40kWhで、電気代に換算すると約280円の節電になります。
同様に、冷蔵庫のドアを開ける時間を減らした場合は、年間で6.10kWh、約160円の節電になります。
さらに日本電機工業会の調べでも、ドアの開閉回数を半分にすることで約12%の節電、開閉時間を半分に減らすことで約5%の節電になった例があると報告しています。
冷蔵庫のドアの開閉で電力が使われる理由は、冷蔵庫のドアを開けると一時的に庫内の温度が上がり、それを冷却しようと大きいパワーで運転するからです。
庫内の温度が変わる時間が少なければ、冷蔵庫が無駄な電力を使わずにすみます。
冷蔵庫のドアを開閉する回数と時間を減らす方法はとても簡単なので、ぜひ実践してみましょう。
その際、「冷蔵庫のドアを長く開けてしまう場合はどんなシーンか」という点について振り返ってみることをおすすめします。
例えば、
- 「今日の晩御飯は何にしよう…冷蔵庫には何の食材が残っていたかな?」
- 「お腹すいたなあ。何か食べるものはないかな?」
- 「今日は久しぶりに中華料理を作るんだけど…ずっと前に買った甜麺醤と豆板醤はどこだっけ?」
というような場合に、冷蔵庫のドアを長く開けていたり、何回も開け閉めしているのではないでしょうか。
この状況をできるだけ回避するためには、冷蔵庫の中身をいつもスッキリさせてすぐに在庫を把握できるようにすることです。
先ほどの「5.食品を詰め込みすぎない」のところでも解説しましたが、真ん中を開けてコの字型で収納したり、小さな収納ケースなどを活用して収納するなど、冷蔵庫内の収納術を試してみてください。
8.【冷蔵庫の節電方法⑥】熱いものは冷ましてから入れる
次にご紹介したいのが、「熱いものは冷ましてから入れる」という方法です。
例えば、作りすぎたおかずや作り置きのおかずなどをタッパーに入れて冷蔵庫に保存することは良くあることですよね。
その際にまだ湯気が出ている状態だったり、容器が熱いままで冷蔵庫に入れてしまうと、冷蔵庫内の温度を上昇させてしまう可能性があるのです。
冷たい空間の中に温かいものが入れば、少なからず温度は上がってしまうのは皆さん想像できることだと思います。
そして、冷蔵庫内の温度が上がってしまうことで元の温度に冷却しようと冷蔵庫が大きなパワーを使うので、消費電力が大きくなり、電気代が上がってしまうというわけです。
作り置きのおかずや作りすぎた料理は冷ましてから冷蔵庫に入れる、カレーやシチューを鍋ごと冷蔵庫で保存したい場合も、ちゃんと温度が下がったのを確認してから冷蔵庫に入れるようにしましょう。
今回は冷蔵庫の節電の観点で「熱いものを冷ましてから冷蔵庫に入れる」というお話をしましたが、熱いものを冷蔵庫に入れないというのは、庫内にある食品の衛生状態を保つためにも良い方法です。
熱いものが冷蔵庫内に入ることで周囲の温度が一時的に上がってしまいます。
その際に、生モノが近くにあると傷みを進めてしまう原因になるからです。 節電だけでなく、家族の健康を守るためにも、冷蔵庫には冷ましたものを入れるように心がけましょう。
9.【冷蔵庫の節電方法⑦】急速冷凍や急速製氷を使いすぎない
急速冷凍や急速製氷機能は便利な機能ですが、節電を意識するなら急速冷凍機能は使う回数を減らしましょう。
急速冷凍機能とは食品の品質や鮮度を落とさずに一気に冷凍を行い、従来の冷凍よりも美味しさが長持ちするという機能です。
急速製氷は通常の製氷より短時間で氷を作ることができます。
最近の冷蔵庫では主流となりつつある急速冷凍や急速製氷機能は、忙しい家庭には大変便利な機能ですよね。
ですが便利な反面、短時間で一気に冷却するので、どうしても消費電力が大きくなってしまうのです。
ある製品では、1日1回急速製氷を使用した場合には消費電力が通常時より30%アップすること、急速冷凍設定時には消費電力が約20%アップするとカタログに明記されています。
また、ほかの製品でも熱いものを瞬間冷凍する場合には約15%の消費電力がアップすると書かれています。
このように、製品の種類によって消費電力の上昇率は異なりますが、いずれにせよ急速に冷凍する場合は通常よりも電力の消費が大きくなってしまいます。
具体的にどのくらい消費電力が上がるのかをカタログなどで確認し、なるべく急速冷凍機能を使わないようにすると良いでしょう。
※ 冷蔵庫の消費電力についてもっと詳しく知りたい方は「冷蔵庫の消費電力は全体の約14%!かかる電気代を徹底解説【新旧の比較一覧付】」こちらの記事も合わせてお読み下さい。
10.【冷蔵庫の節電方法⑧】冷蔵庫の背面や下部を掃除する
冷蔵庫の背面や下部を掃除してホコリを取り除くと、節電効果が高まります。
その理由は、製品によっては背面に放熱板がある場合があること、節電のためにはできるだけ冷蔵庫を綺麗な状態に保ってあげることが重要だからです。
細かいところにホコリが溜まってしまうと、冷蔵庫の放熱が上手くいかず、熱がこもってしまう原因になってしまいます。
冷蔵庫が熱くなると、庫内の冷却効率が悪くなり、余計な消費電力を使ってしまいますよね。
そのため、冷蔵庫の背面や下部の掃除が必要なのです。
背面は冷蔵庫を動かして掃除をします。
下部は手が入りきりませんので、棒やハンガーに薄手の雑巾などを巻き付けて出し入れすることで汚れを取ることができます。ぜひ試してみてください。
11.【冷蔵庫の節電方法⑨】ドアのゴムパッキンを交換する
冷蔵庫ドアのゴムパッキンが劣化している場合は、交換することで節電効果を得られます。
もしゴムパッキンが劣化していて裂けなどがみられる場合はなおさらで、今現在冷蔵庫の冷気が外に少しずつ漏れている可能性が高いので注意が必要です。
ゴムパッキンの劣化が原因で冷蔵庫の冷気が外に漏れてしまっている場合、冷蔵庫内がなかなか冷やされないため常に強いパワーで庫内を冷却しようとし続けます。
そのため、消費電力が大きくなってしまい電気代が上がってしまうのです。
冷蔵庫の部品には保証期間があり、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める「製造業表示規約」の中で、メーカーは最低9年間冷蔵庫の修理部品を保証するように義務付けられています。
ただ、購入から9年以上経つと、冷蔵庫が故障しても部品が手に入らず修理できなかったり、修理代が高額になってしまう可能性もあるため、古い冷蔵庫の場合は買い替えも視野に入れることが必要です。
※ 冷蔵庫の買い替えについては「冷蔵庫の買い替え時期を決める7つのタイミングを詳しく解説」こちらの記事で詳しく解説しています。
12.少し時間はかかるが効果絶大な冷蔵庫の節電対策3つ
次にご紹介するのは、冷蔵庫自体の節電方法ではありませんが、冷蔵庫にかかる電気代を安くする対策として効果的な方法です。
その方法は3つあり、
①電気プランを変更する
②電力会社を切り替える
③古い冷蔵庫は新しいものに切り替える
の3点です。
これら3つの方法は、これまでに説明した9つの節電方法のように今すぐ実行に移せるわけではありませんが、実際に行動に移せた時にはかなり大きい節電効果を得ることができます。
それぞれについて、具体的に説明していきますね。
12-1.電気の契約プランを見直す
まずご紹介したいのは、電気の契約プランを見直すという方法です。
どの電力会社でも電気の契約プランを数パターン用意していて、契約者のライフスタイルに沿ったプランが揃っています。
自分の生活パターンに合うプランを選択することで、今よりも電気料金がお得になる可能性があるので、ぜひ見直してみましょう。
例えば東京電力では、時間帯に関わらず料金が同一に設定されている一般的な電気プラン従量電灯Bや従量電灯Cのほかに、次のようなプランを設定しています。
- 夜間に電気を使うことが多い→夜間の電気使用量が多いほどお得になる「夜トクプラン」
- オール電化の住宅向け→エコキュートなどの夜間蓄熱式機器を備えている住宅が利用できる割安な「スマートライフプラン」
- 電気とガスを使う家庭→ガス割で電気代がお得になる「電気とガスセット」
仕事で帰る時間が遅い人や夫婦共働きの家庭、オール電化の家庭などは電気料金プランを見直すチャンスです。
また、東北電力では、
- 子育てファミリーや二世代・三世代家庭向け→たくさん電気を使うと電気料金単価が安くなる「よりそう+ファミリーバリュー」
- ヒートポンプ機器を使用するオール電化住宅向け→一般的に電気の使用量が多くなるピーク時間帯に電気の使用量を抑えることで電気料金が安くなる「よりそう+シーズン&タイム」
などのプランが用意されています。
家族が多くたくさん電気を使う家庭や電気の使用量を調整できる人は、ぜひ見直してみましょう。
電気料金プランは契約する電力会社によって異なりますので、ご自分が契約する電力会社のHPなどでプランの種類を確認してみることをおすすめします。
12-2.電力会社を変更する
2000年3月から始まった電力の自由化は2016年に全面自由化となり、経済産業省資源エネルギー庁によると小売電気事業者として政府に登録されているのは2021年12月23日現在で733事業者となっています。
電力の全面自由化により、これまで以上にライフスタイルに合ったプランの登場や、「電気とガス」「電気とインターネット」「電気と携帯電話」など、電気以外のサービスとの連携によるセット割引なども増えています。
電力会社を変更することで、電気やその他のサービスがお得に使えるようになり、さらにポイントが貯まるというメリットがある場合も。
もし自分に合った電力会社がほかにありそうなら、切り替えを検討してみるのもおすすめです。
「興味はあるけど、電力会社を切り替えるなんて手続きが複雑そう…」と思っていませんか?実は、電力会社の切り替えはとても簡単で、次の3ステップで完了します。
【STEP1】 切り替え先の電力会社に申し込む(契約中の電力会社への解約申し込みは、切り替え先が代行してくれる場合があります)
↓
【STEP2】 スマートメーター未設置の場合は、スマートメーターに交換する(切り替え先の電力会社に申し込み後、契約中の電力会社から連絡が入ります。スマートメーターの工事は原則無料で、立ち会いは必要ありません)
↓
【STEP3】 新しい電力会社との契約がスタート このように切り替え自体は面倒もなく簡単なので、電力会社の切り替えに興味がある人はぜひ検討してみましょう。
12-3.古い冷蔵庫は買い替える
お使いの冷蔵庫が古い場合は、日々節電対策を行うよりも、思い切って最新モデルに買い替えた方が大きな節電になります。
最近の冷蔵庫には充実した省エネ機能が搭載されているため、古い冷蔵庫よりも消費電力を抑えられるからです。
例えば、20年前の冷蔵庫と今の冷蔵庫の電気料金を比較してみましょう。 ※環境省が運用する省エネ製品買い替えナビゲーション「しんきゅうさん」で比較
※消費電力と電気料金は年間単位この表からも分かるように、例えば20年前に購入した500Lの冷蔵庫を現モデルに買い替えたとすると、年間の電気料金を12,040〜14,200円節約できます。
20年前となるとメーカーの保証期間もだいぶ過ぎていますので、高い電気料金を支払って使い続けるよりも買い替えた方がお得だと言えるでしょう。
次に、10年前の冷蔵庫と今の冷蔵庫の電気料金を比較してみましょう。 ※環境省が運用する省エネ製品買い替えナビゲーション「しんきゅうさん」で比較
※消費電力と電気料金は年間単位 先ほどの20年前の冷蔵庫よりは電気料金が抑えられているものの、現モデルにはかないません。
10年前に購入した500Lの冷蔵庫を現モデルに買い替えると、年間で3,130円〜4,480円も電気料金が安くなります。
10年前の冷蔵庫も、買い替えにより大きな節電効果を得られることが分かります。
13.節電を考えて新モデルに買い替える場合は今の冷蔵庫を下取りに出すのがおすすめ
節電も考え新しい冷蔵庫に買い替えるという場合に、「古い冷蔵庫をどうやって処分しよう…」と考えていませんか?
古い冷蔵庫を廃棄するか下取りに出すかで悩む人は多いと思います。
「少しでもお得に新しい冷蔵庫を購入したい」と考えているのであれば、断然おすすめなのは下取りに出すことです。
冷蔵庫は家電リサイクル法により、処分の際はリサイクル料を支払わなければなりません。
リサイクル料はメーカーによって異なりますが、170リットル以下の小さいもので3,672円〜、171リットル以上の大きいもので4,644円〜となっています。
※ 冷蔵庫の処分については「【ケース別】冷蔵庫を処分する7つの方法と処分費用を解説」こちらの記事で詳しく解説しています。
もう使わないものを廃棄するだけで約4,000円〜5,000円近く払わなければならないのは、結構痛手ですよね。
一方、古い冷蔵庫を下取りに出して買取ってもらえれば、リサイクル料を支払わなくて良いばかりか、少額ですが現金が手元に入る可能性もあります。
廃棄してしまえば、ただリサイクル料を支払うだけです。
下取りに出せば、買取金額を新しい冷蔵庫の購入代金に当てることもできますし、プチ贅沢を楽しむためのお小遣いにすることもできるというメリットがあるのです。
さらに、もう一つメリットがあります。それは、まだ使える冷蔵庫をリユース品として誰かに届けられることです。 まだ使える冷蔵庫を処分してしまうのは大変もったいないですし、あえてリユース品を求める人は多くいます。
平成27年に実施された環境省の調査によると、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機などの大型家電製品が使われなくなったのち、リユース品として引き渡されたのは約14%でした。購入者は、20代〜30代の男性が多いとされています。
冷蔵庫を含めた大型家電を揃えるとなると、高額な支払いが想定されます。最新モデルだとなおさらですよね。
「転勤で一人暮らしを始めるけれど、いずれ実家に戻るから家電は中古品で安く済ませたい」
「単身赴任が決まったので、とりあえず数年だけ使える冷蔵庫が欲しい」
といったように、あえて新品を求めないリユース品へのニーズは一定数あるのです。
あなたが下取りに出した冷蔵庫を求めている人が、どこかにいるかもしれません。
少しでもお得に下取りしたいなら『下取りチェッカー』がおすすめ! |
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「下取りしたいけど、どこに依頼したら良いの?」とお考えですか? 下取りは、新しい冷蔵庫を購入した際に家電量販店に依頼するか、リサイクルショップで受け付けています。 ですが各店舗で下取りのルールが決められていて、
といった制約があることがほとんどです。 そうなると、 「うちの冷蔵庫、一昨年に買ったばかりなのにこんな安い価格で引き取られてしまった」 「下取りに出そうと思ったけど、古いからダメだと言われた」 といったことになりかねません。 そこでおすすめなのが、「下取りチェッカー」です。 下取りチェッカーとは、株式会社アシストが提供するサービスです。 LINEとWEB、2種類の査定方法で簡単に下取り価格の相場を知ることができます。 家電に関してはデジタル家電専門店ノジマの全店舗で使用が可能! メーカーやモデルに応じた適正価格で下取りをしてくれるため、価値ある冷蔵庫を一律価格で下取られてしまうことがありません。 また、製造年が古く買取対象にならないものでも、条件に該当すれば無料で下取りをしてくれます。 リサイクル料金や収集運搬料金がかからないだけでもお得に処分できると言えます。 下取りチェッカーのLINE・WEB査定は24時間いつでも依頼ができるので、忙しい人でも気兼ねなく利用できるところが魅力です。 冷蔵庫の下取りについて気になる人は、LINEまたはWEBの査定方法から適正価格をチェックしてみましょう。 \WEB査定はこちらから/ |
14.まとめ
いかがでしたか?冷蔵庫の節電方法や、各節電方法によりどのくらいの節電効果が得られるかについて詳しく解説してきました。
最後にこの記事をまとめると、
◎冷蔵庫は20%の節電が可能!
◎冷蔵庫を節電する12の方法
・今すぐにできる方法
①設定温度を見直す
②冷蔵庫の配置スペースを広めにとる
③食品を詰め込みすぎない
④ドアの無駄な開閉をしない
⑤高温になる場所に設置しない
⑥熱いものは冷ましてから入れる
⑦急速冷凍や急速製氷を使う回数を減らす
⑧冷蔵庫の背面や下部を掃除する
⑨ドアパッキンに劣化がないか確認する
・実行まで少し時間がかかる方法
①電気プランを変更する
②電力会社を切り替える
③古い冷蔵庫は新しいものに切り替える
◎具体的な節電効果が分かるものをまとめると、
◎古い冷蔵庫は買い替えで、年間電気料金が3,000円〜14,000円程度安くなる可能性もある となります。
12種類ある冷蔵庫の節電方法のうち、具体的な内容や節電できる理由、その効果などを理解できたでしょうか。
どの方法が自分に合っているかを判断し、早速今日から実践してみてくださいね。
この記事があなたの冷蔵庫の節電のお役に立てることを願っています。
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