「テレビの転倒事故を未然に防ぐにはどうしたらいい?」
「テレビの地震対策グッズはどれを選べばいい?」
たとえば引っ越しや模様替えでテレビを移動した場合などで、このような疑問を抱いた方もいるのではないでしょうか。
日本は従来「地震大国」と呼ばれており、とくに近年は比較的大きな地震も頻発しています。そのため、世間では転倒防止をはじめとした災害対策への意識も強くなっています。
テレビは構造上倒れやすいため、転倒対策はとても重要です。一方で、どのように対策をするべきか、対策グッズの数が多すぎてどれを選べばよいかわからないというケースもあります。
そこで本記事では、テレビについて地震対策をしていない場合に起こる影響、転倒防止グッズの選び方やポイントなどについて解説します。あわせて使い方も説明していますので。ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 1 地震発生時、テレビの転倒対策をしていないとどうなるの?
- 2 テレビの地震対策・転倒防止グッズの選び方・ポイント
- 3 テレビの転倒防止グッズの正しい使い方・注意点
- 4 テレビの地震対策におすすめのグッズ18選
- 4.1 TVセッター壁美人 TI200 Mサイズ|スタープラチナ株式会社
- 4.2 テレビ壁掛け金具|PERLESMITH
- 4.3 転倒防止粘着マット ECT-2554|アイリスオーヤマ
- 4.4 耐震ゲルマット7|suG
- 4.5 プロセブンマット テレビ用 P-TV1001C|プロセブン
- 4.6 透明両面粘着ゴム QL-75CL|サンワサプライ
- 4.7 不動王 薄型テレビ用 耐震シート FFT-002|不二ラテックス
- 4.8 ノンブレン・タックゲル NTG40-T5|枚方技研
- 4.9 iHouse all 耐震ジェル極|Next up株式会社
- 4.10 耐震ゲル AVD-TVTGC50|エレコム
- 4.11 耐震マット プレミアム|SOSOYOKI
- 4.12 スーパー吸ちゃん S-545T|株式会社ソピー
- 4.13 ベルトストッパーテレビ用 BST-N0552B|プロセブン
- 4.14 テレビストッパー LV-340|リンテック21
- 4.15 テレビ転倒防止ベルト 100-PL023|サンワサプライ
- 4.16 クランプ式 転倒防止ベルト|Howasuto
- 4.17 薄型テレビストッパーMQL-80|サンワサプライ
- 4.18 液晶テレビ用耐震固定ポール LEQ-45|平安伸銅工業
- 5 まとめ
地震発生時、テレビの転倒対策をしていないとどうなるの?
一昔前のテレビは「ブラウン管」と呼ばれるスタイルで立方体型のものが多かったため、揺れに強く、転倒しにくい形状となっていました。
しかし、現在主流となっている「液晶テレビ」は薄型であり、揺れに対して非常に弱い構造となっています。
揺れや衝撃に弱いからこそテレビに対して転倒防止をする必要があるのですが、テレビが倒れてしまうことで具体的にどのような危険があるのかを解説します。
飛び散った破片が体に当たる
地震が起きたときは多くの家具家電が揺れて転倒する可能性がありますが、とくにテレビは危険性が高くなります。なぜならテレビが転倒した場合、怪我につながる要素が多いからです。
テレビを設置する場所は、テレビボードなどの上が一般的です。つまり、テレビが転倒する場合は高い所から床に落下することになり、テレビは床に強く叩きつけられることになります。
その際にテレビ枠の破損や液晶の割れを引き起こして破片が飛び散り、その破片が体に当たることで怪我をする可能性があります。
床に散乱した液晶の破片で怪我をする
先述のように、テレビの転倒時における液晶の割れによって破片が飛び散った場合、液晶の破片が床に散乱することで二次被害のリスクが高まります。
たとえば、誤って破片を踏んでしまって怪我をするおそれがあります。また、飛び散った破片を掃除しようとして手や指を切ってしまうこともあります。
テレビの画面が大きくなるほど液晶破片の飛散する量が高くなるため、大画面のテレビを所持している方はとくに気をつける必要があります。
テレビの下敷きになってしまう
テレビが転倒した際は、落下したテレビの下敷きになる危険性もあります。
とくに小さな子どもの場合はテレビの近くで視聴する場合が多く、転倒の際は素早く避けることができません。さらに、設置していたテレビが大型の場合は子どもに覆いかぶさるように転倒します。
この場合、頭上に落ちて頭部を負傷する、腹部などを圧迫するといったリスクをともないます。
このような大事故を引き起こさないためにも、テレビの転倒は未然に防ぐ必要があります。
テレビの地震対策・転倒防止グッズの選び方・ポイント
テレビの地震対策は、専用のグッズを利用することで簡単におこなえます。
しかしながら、グッズの種類は非常に多岐にわたるために迷いがちです。そこで「種類」「耐震性」「生活環境」を踏まえて選ぶのがおすすめです。以下、それぞれ詳しく解説します。
1:種類で選ぶ
テレビの地震対策グッズには、大きく分けて「マット」「ベルト」「壁面固定」の3タイプが存在します。
マットタイプでは、テレビの下にマットを敷くことで「滑り止めによりテレビを動かないようにする」「テレビに対する衝撃をマットで吸収する」の2つの効果により転倒を防ぎます。
ベルトタイプでは、テレビとテレビボードをベルトによって固定することで、地震の衝撃に備えます。耐震性はマットタイプよりも優れています。
壁面固定タイプでは、テレビと壁面を直接連結させて固定することで、地震の衝撃に備えます。耐震性の高さは随一といえますが、壁にネジ穴を開ける必要があるため賃貸の場合はおすすめできません。
2:耐震性で選ぶ
国民生活センターの地震によるテレビの転倒防止調査の結果によると、転倒防止対策を何もしていない場合は次のようなことが起こったといいます。
- 震度5強相当ではテレビが大きく揺れた
- 震度6弱相当の地震ではほぼすべてのテレビが転倒し、台から落下した
またタイプ別の耐震性の強さを比較した場合、次のような結果になりました。
- 壁に直接固定するタイプが最も地震の影響を受けにくかった
- 次いで、台にベルトで固定するタイプが自身の影響を受けにくかった
- マットタイプが地震に一番弱かった
参考:「国民生活センター、地震によるTVの転倒対策をテスト」│AV Watch
このように、耐震性という観点でみると壁面固定式が最もおすすめということになります。地震の発生頻度が多い地域にお住まいの場合、なるべく耐震性の高いグッズを選ぶようにしましょう。
3:生活環境で選ぶ
地震対策や転倒防止のグッズを購入する際は、現在の生活環境に合ったものを検討する必要があります。
(事例1)賃貸住宅に住んでいる場合
賃貸住宅の場合は、壁にネジを固定する必要がある壁面固定タイプのグッズが使用できないことがあります。
この場合、ベルトタイプとマットタイプを組み合わせるなどの穴あけが不要なグッズを選びましょう。また、壁面固定タイプの中でもホッチキスで固定できる製品など、賃貸で使用できるグッズもあります。
(事例2)小さな子どもやペットがいる場合
小さな子どもやペットがいるご家庭も注意が必要です。たとえば子どもが走り回っている場合に誤ってテレビに接触し、その反動によってテレビが転倒するおそれがあります。
したがって、地震の揺れだけでなく接触による転倒も防ぐ必要があります。マットタイプだけではなくベルトタイプと併用するなどして、強い衝撃があった際も転倒しないような工夫が必要です。
テレビの転倒防止グッズの正しい使い方・注意点
近年、テレビの転倒防止としてさまざまなグッズが販売されています。
ここでは、テレビが転倒しないようにするための各グッズの使い方を解説します。
耐震ジェルマット
耐震ジェルマットは、ジェルの弾性によって地震の振動や衝撃を吸収します。
テレビを持ち上げてスタンドの裏側に貼り付け、そのままテレビ台に設置するだけで吸着して固定できるので手軽に使用できます。
震度7対応の耐震ジェルマットも販売されていますので、できるだけ耐震強度の高いものを選択しましょう。
ベルト・ワイヤー
耐震ジェルマットに加えて、ベルトやワイヤーでテレビを固定すると耐震性が向上します。
テレビ背面にベルトやワイヤーを通し、テレビボードや壁とつないで固定します。
テレビボードに固定する場合は粘着シールやクランプで取り付けるという工事不要なタイプのものがあります。一方で、壁にワイヤーホルダーを取り付ける場合は工事が必要なので注意です。
ポール
賃貸物件にお住まいの場合は壁に穴を開けられないため、穴あけが必要ないポールタイプによる固定をおすすめします。
ベルトやワイヤーと同様にテレビ背面とテレビボードをつないで固定しますが、テレビボードの後方をホルダーで挟むために傷がつきません。
伸縮できるタイプであれば、テレビサイズに合わせて自由に調整ができるため便利です。
壁面設置金具
テレビのサイズが大きい場合は、頑丈な壁面設置金具を用いるのがおすすめです。
とくに60インチ以上の大型テレビはかなりの重量があり、地震の揺れが大きいときは他のグッズでの固定方法を利用しても転倒が避けられません。
そのため、壁面設置金具でテレビを固定して壁に設置することで、激しい地震でも落下のリスクが減ります。
テレビの地震対策におすすめのグッズ18選
ここからは、テレビの地震対策グッズのなかでもおすすめのものを18個厳選してご紹介します。迷った場合はこちらで紹介しているグッズを選べば間違いないでしょう。
※当記事で紹介された製品を利用する場合は、自己責任でおこなう必要があります。当記事に掲載された内容によって生じた損害などについて、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
TVセッター壁美人 TI200 Mサイズ|スタープラチナ株式会社
価格 | 15,851円(Amazon)※2024年9月時点 |
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スタープラチナ株式会社が提供している「TVセッター壁美人 TI200」はテレビと壁面を固定することで地震対策ができるグッズです。同社が展開する「壁美人」は、壁面との固定にホッチキスを使います。そのため、壁に穴を開けずに固定が可能となっており、賃貸でも安心して使用できます。
テレビ壁掛け金具|PERLESMITH
出典: Fixed TV Wall Mount Bracket Low Profile for 32-82 inch TVs|PERLESMITH
価格 | 3,799円(Amazon)※2024年9月時点 |
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PERLESMITHの壁面固定タイプの金具で、耐震性が非常に高いのが特徴です。132ポンド(約60kg)の重さまで支えることができるため、大型のテレビでも対応できます。一方で、壁に穴を開けるタイプのグッズなので、賃貸の方は避けた方がいいでしょう。
転倒防止粘着マット ECT-2554|アイリスオーヤマ
価格 | 600円(アイリスプラザ)※2024年9月時点 |
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アイリスオーヤマの家具転倒防止粘着マットは、マットタイプの地震防止グッズです。テレビの底面に設置するだけで揺れの衝撃を吸収してくれるため、手軽に地震対策ができます。綺麗に剥がすことができ、水洗いすることで繰り返し使用ができる優れものです。
耐震ゲルマット7|suG
価格 | 1,980円(Amazon)※2024年9月時点 |
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suGが提供しているマットタイプの地震防止グッズです。製品名にもなっているとおり、震度7クラスの地震にも対応可能な非常に強力なグッズになっています。貼るだけで簡単に地震対策ができるので、迷った場合はこちらがおすすめです。
プロセブンマット テレビ用 P-TV1001C|プロセブン
出典:プロセブンマット フリーカット テレビ用 P-TV1001C|Amazon
価格 | 2,100円(Amazon)※2024年9月時点 |
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プロセブン(Pro-7)が提供しているマットタイプの地震防止グッズです。形状を自由に加工できるようになっているため、どのようなサイズ・形のテレビにも対応可能です。
透明両面粘着ゴム QL-75CL|サンワサプライ
出典:透明両面粘着ゴム(中) QL-75CL|サンワサプライ株式会社
価格 | 1,100円(サンワダイレクト)※2024年9月時点 |
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サンワサプライ(SANWA SUPPLY)が提供しているマットタイプの地震防止グッズです。耐震性に優れており、震度7クラスの地震でも衝撃を吸収してくれる優れものです。また、無色透明なため違和感なく設置することができます。
不動王 薄型テレビ用 耐震シート FFT-002|不二ラテックス
出典:不動王 薄型テレビ用耐震シート FFT-002|不二ラテックス株式会社
価格 | 2,375円(Amazon)※2024年9月時点 |
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不二テラックスが提供しているマットタイプの地震防止グッズです。薄型テレビに特化した作りになっており、高い耐震性を誇ります。一度貼ってしまえば、耐久年数が8年と非常に長いため長期間使用し続けられます。
ノンブレン・タックゲル NTG40-T5|枚方技研
価格 | 1,710円(楽天市場)※2024年8月時点 |
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枚方技研が提供しているウレタン製のマットタイプの地震防止グッズです。ウレタン製のため、テレビやテレビ台に跡が残ることなく使用することができます。70kgまで支えることが可能なため、大型のテレビでも対応可能です。
iHouse all 耐震ジェル極|Next up株式会社
価格 | 1,710円(Amazon)※2024年9月時点 |
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Next up株式会社が展開するブランド「iHouse all」シリーズの一つである、ジェルタイプのマット方耐震グッズです。震度7クラスの地震にも対応できる非常に強力な地震防止グッズですので、地震の多い地域にお住まいの方におすすめの商品です。
耐震ゲル AVD-TVTGC50|エレコム
出典:耐震ゲル AVD-TVTGC50|エレコム(ELECOM)
価格 | 2,580円(エレコムダイレクトショップ)※2024年8月時点 |
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エレコムが提供しているマットタイプの耐震ゲルです。過去に発生した地震を再現した製品テストでも耐震性を発揮しており、テレビの下に敷くだけで震度7クラスの非常に強い地震にも対応できる優れものです。
耐震マット プレミアム|SOSOYOKI
出典:SOSOYOKI 耐震マット プレミアム(40×40×mm、4枚)|Amazon
価格 | 280円(Amazon)※2024年9月時点 |
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SOSOYOKIが提供しているマットタイプの地震防止グッズです。震度7クラスの大地震にも対応しており、4枚で100kgの耐荷重があります。日常では、プリンターなどの機械振動による騒音低減の効果も発揮します。水洗い可能なので、取り外して洗浄すれば繰り返し使用することができます。
スーパー吸ちゃん S-545T|株式会社ソピー
出典:スーパー吸ちゃん(薄型テレビ・家具・本棚用)|株式会社ソピー
価格 | 1,980円(スーパ-吸ちゃん ネットショップ)※2024年9月時点 |
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こちらは株式会社ソピーが提供している「スーパー吸ちゃん」という独特なマットタイプの地震防止グッズです。本製品の耐荷重は80kgですが、別製品である耐荷重120kg(S-556T)を選べば大型のテレビでも問題なく支えることができます。
ベルトストッパーテレビ用 BST-N0552B|プロセブン
出典:ベルトストッパーテレビ用|プロセブン株式会社(Pro-7)
価格 | 5,423円(プロセブン オンラインショップ)※2024年9月時点 |
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プロセブンが提供しているベルトタイプの地震防止グッズです。テレビを持ち上げることなく設置可能なため、女性でも一人で簡単に設置ができます。抗菌防カビ効果もあるため、長期間安心して使用できるでしょう。
テレビストッパー LV-340|リンテック21
出典:テレビストッパー LV-340|株式会社リンテック21
価格 | 3,300円(楽天市場)※2024年9月時点 |
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リンテック21が提供しているベルトタイプの地震防止グッズです。震度6強クラスの地震が来ても問題ない高い耐震性を誇ります。黒色のベルトのため、目立たないようになっている点も嬉しいポイントでしょう。
テレビ転倒防止ベルト 100-PL023|サンワサプライ
出典:テレビ転倒防止ベルト(VESA設置・クランプ・壁固定対応) 100-PL023|サンワダイレクト
価格 | 1,980円(サンワダイレクト)※2024年9月時点 |
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サンワダイレクトが提供しているベルトタイプの地震防止グッズです。テレビ側はVESA規格を備える機種のみ対応となりますが、ネジによる取り付けのため粘着テープよりも耐久性はあります。テレビボード側はクランプ式で挟み込んで簡単に取り付けでき、クランプ部はネジを用いて壁と連結するための金具として代用することも可能です。
クランプ式 転倒防止ベルト|Howasuto
出典:Howasuto テレビ転倒防止ベルト 【現役防災士監修】|Amazon
価格 | 2,480円(Amazon)※2024年9月時点 |
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Howasuto(ホワスト)が提供しているベルトタイプの地震防止グッズです。サンワサプライの「100-PL023」と同様、テレビ側はをネジによる取り付け、テレビボード側はクランプ式で取り付けします。過去に遭遇した大地震の経験をもとに現役の防災士が監修した一品であり、震度7レベルの大地震にも耐えられるように設計されています。
薄型テレビストッパーMQL-80|サンワサプライ
出典:QL-80【薄型テレビストッパーM】|サンワサプライ株式会社
価格 | 2,020円(サンワダイレクト)※2024年9月時点 |
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サンワサプライが提供しているシートフィルムを固定するタイプの地震防止グッズです。小型な構造ながらも、震度7クラスの地震にも耐えられる高い耐震性を誇っています。なるべく小型で目立ちにくいグッズが欲しい方におすすめです。
液晶テレビ用耐震固定ポール LEQ-45|平安伸銅工業
価格 | 3,498円(平安伸銅工業オンライン)※2024年9月時点 |
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こちらは平安伸銅工業が提供している、ポールタイプの地震防止グッズです。使用方法はベルトタイプと同様に、テレビとテレビだいを固定することで地震の衝撃から守ってくれます。金属製なため非常に高い耐震性を誇っています。
まとめ
テレビの地震対策や転倒防止グッズについてご理解いただけたと思います。最後に、この記事の内容をまとめてみます。
●地震に対するテレビの注意点
- 液晶テレビは揺れに対して弱い構造で転倒しやすい
- 落下の際に飛び散った破片や床に散乱した破片で怪我をする
- とくにサイズが大きなテレビの場合は下敷きになりやすい
●地震対策グッズの選び方
- 種類は「マット」「ベルト」「壁面固定」の3種類
- 地震対策・転倒防止グッズは「種類」「耐震性」「生活環境」で選ぶ
- 賃貸住宅である場合、小さな子どもやペットがいる場合はとくに注意
- 耐震性を上げるなら転倒防止グッズを併用するとよい
この記事をご一読いただいてテレビの地震防止の重要性を認識し、ご家庭の状況に適したグッズを見つけるための手助けとなりましたら幸いです。