「ちゃんと野菜室に入れてるのに、すぐに傷んでしまう野菜がある」
「適切な温度になっていないかもしれないから、正しい温度が知りたい」
など、野菜は鮮度が悪くなるとまずくなってしまうので、正しい温度と保存方法を知っておきたいですよね。
結論からお伝えすると、野菜室の設定温度は3〜8℃で冷蔵室(3~6℃)よりも少し高い温度に設定されています。
もし、上記の温度から大きくズレている場合は故障している可能性が高いので、修理か買い替えを検討しましょう。
本記事では野菜を長持ちさせるための保存方法や、野菜室に入れてはいけない野菜、その他の温度設定について紹介しています。
野菜室の保存方法で困っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
野菜室の正しい温度設定と使い方
それでは、野菜室の正しい温度設定と使い方を紹介します。
先にお伝えしておくと、野菜室は野菜の保存に適した構造になっていますが、すべての野菜に向いている保存環境ではありません。
保存場所やちょっとしたひと手間で最適な保存環境を作れるので、1つずつ試してみてください。
冷蔵庫よりも少し高い3~8℃
繰り返しになりますが、野菜室は3〜8℃が設定温度になります。
冷蔵庫の設定温度よりも少し高い理由は、多くの野菜の最適な保存温度が8℃前後ということがわかっているからです。
また温度の違いもありますが、一番の違いは湿度になります。
野菜は「みずみずしい」という表現がよく使われるように、水分を多く含んだ食品ばかりです。
そのため野菜室は密閉された構造になっているため、冷蔵庫の湿度が20〜50%に対して、野菜室の湿度は60〜90%に設定されています。
冷蔵室に野菜もまとめて収納したくなるときもありますが、長持ちさせるためにも普段から使い分けましょう。
上段は日持ちしない野菜や柔らかい果物
多くの野菜室は上段・下段に分かれてると思いますが、こちらも使い分けることができます。
基本的に、上段には日持ちしない野菜や柔らかい果物を入れるようにしましょう。
理由は、上段のほうが取り出しやすいという点もありますが、下段に入れると野菜が潰れてしまうからです。
野菜が潰れると水分が出てしまい、そこから傷みにつながるので、これらの野菜は上段に入れるようにしましょう。
下段は根菜や葉物野菜
下段には、根菜や葉物野菜を入れましょう。
こちらの理由ですが、根菜や葉物野菜は保存の最適温度が低めになっているからです。
冷気は下にたまる性質があるため、これらの野菜は下段のほうが適しているというわけですね。
少しの違いですが、意識してみてください。
新聞紙で冷えすぎや乾燥を防げる
野菜は育った環境が違うため、最適な保存環境はそれぞれ違います。
野菜室は野菜の保存に適しているとはいえ、すべての野菜に合わせられているわけではありません。
乾燥や冷気に弱い品種、逆に湿気を与えたほうが長持ちする品種があるので、新聞紙やキッチンペーパーを使って調整することが大切です。
簡単な分類にはなりますが、表にまとめたので参考にしてください。
保存方法 |
|
---|---|
果菜類 (トマト、きゅうりなど) |
乾いた新聞紙・キッチンペーパーに包む |
葉物類 (レタス、キャベツなど) |
軽く濡らしたキッチンペーパーに包んで、 保存袋に入れる |
根菜類 (にんじん、大根など) |
乾いた新聞紙・キッチンペーパーに包む (土が付いている場合は、土ごと包む) |
100均の紙袋ですっきり収納
保存方法とは少しズレますが、紙袋を使って収納するのもおすすめです。
大人数の家族であるほど、野菜室はゴチャゴチャしてしまうものです。
野菜室の奥から「1ヶ月前に買った野菜が出てきた…」というケースもあるので、あらかじめ紙袋などで仕分けておきましょう。
出典:紙製ストッカー(4枚、北欧テキスタイル柄、FSC)|DAISO
今はダイソーやセリアなどの100均で、上記の紙製ストッカーを販売しています。
気軽に使える価格なので、野菜室を整頓したいという方は試してみてください。
野菜室に入れないほうが良い野菜とは?
野菜によって保存方法が変わることはお伝えしてきましたが、そもそも野菜室に入れないほうが良い野菜もあります。
なぜなら野菜には「低温障害」といって、冷気に当てすぎると変色や味の低下が起きてしまう現象があるからです。
特に暑い環境で育っている野菜は、低温障害を引き起こしやすくなっているので注意しましょう。
常温保存が向いている野菜は、以下になります。
- 夏野菜
- イモ類
- 果物
- その他(玉ねぎ、かぼちゃなど)
これらの野菜は新聞紙などで包んで保存し、食べる前に冷やすのがおすすめです。
ただし、常温保存とは20℃前後を想定しているので、夏場で30℃を超えるようであれば冷蔵保存に切り替えましょう。
野菜や時期によって、保存方法を変えていくことが大切になります。
その他の温度設定の基準は?
冷蔵庫のその他の温度設定も紹介しておきます。
温度の違いがわかると、使い分けるべき理由もわかってきます。
温度設定については下記でも解説しているので、さらに詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。
参考記事:冷蔵庫の適切な温度を設定してる?季節によって見直すと長く使えます
冷蔵室は3~6℃
冷蔵室は、3〜6℃に設定されています。
十分な保存機能は備わっていますが、野菜室やチルド室と比べると生鮮食品の保存には向いていません。
そのため卵や既製品、飲み物など、保存期間が長い食品の保存に適しています。
つい、忙しいときには一緒に詰め込みたくなりますが、野菜室などが備わっているなら使い分けるようにしましょう。
チルド室は0~2℃
チルド室は、0〜2℃に設定されています。
肉や魚は悪くなりやすいため、凍らないギリギリの温度で保存することで鮮度を長持ちさせられます。
また、チルド室はフタ付きの容器で囲われているので、温度を一定に保つことができるのもメリットです。
温度変化がなければ鮮度も長持ちするので、こちらも備わっているなら積極的に活用しましょう。
冷凍室は-20~-18℃
冷蔵室は、−20℃〜-18℃に設定されています。
食品は−18℃以下になると、微生物の増殖が止まるため食品の劣化を防いでくれます。
肉や野菜はもちろんですが、野菜の中でもきのこやほうれん草、ブロッコリーなどの水分量が少ない野菜は冷凍に向いています。
冷凍は長持ちさせるためには最適なので、すぐに食べない食品は冷凍保存して上手に使っていきましょう。
まとめ
今回は野菜室の正しい温度や使い方、常温保存が向いている野菜やその他の温度設定を紹介しました。
最後にもう一度、本記事の内容をまとめておきます。
- 野菜室の適正温度は3〜8℃
- 冷蔵庫よりも温度と湿度が高めに設定されている
- 野菜室の上段・下段で置く野菜を意識すると、長持ちしやすくなる
- 新聞紙などで野菜にあわせた保存方法を試すことで、さらに長持ちする
- 常温保存は夏野菜・イモ類・果物など、暑いところで育った野菜が向いている
- ただし常温とは20℃前後を指すので、時期によって冷蔵保存を使い分ける
野菜は水分を豊富に含んでいるため、保存方法を間違えるとすぐに傷んでしまいます。
おいしく食べるためにも、野菜ごとに正しい保存方法を試していきましょう。